Santosa Edi, 杉山 信男, Lontoh Adolf Pieter, SUTORO, 彦坂 晶子, 河鰭 実之
熱帯農業 = Japanese journal of tropical agriculture 46(2) 94-99 2002年6月1日
ゾウコンニャクは低照度に対して耐性があるため, ホームガーデンの最下層で栽培される.しかし, ゾウコンニャクの栽培, 利用に関する研究は少ない.そこで, 西ジャワ, 中部ジャワ, 東ジャワおよびジョグジャカルタ州でホームガーデンを調査し, 農民へのインタビューを実施した.ゾウコンニャクを栽培するホームガーデンの数は西ジャワよりも中部ジャワで多かった.球茎を主食, 葉を野菜として利用するほか, 飼料としても利用されていた.コメの生産量が不足する場合にのみ, 収穫を行う農民も見られた.現在, 食用作物としてゾウコンニャクは重要な役割を果たしていないが, プランテーションの林床下での栽培が可能なことから, 将来, 工業用の原料を供給する作物として有望と思われる.