西田 昌史, 小川 純平, 堀内 靖雄, 市川 熹
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション 105(493) 79-84 2005年12月21日
近年, 音声認識技術を用いた議事録の自動生成が検討されているが, 音声を正確に文字に書き起こすことを目指しており言語情報のみしか抽出されないため, 正確に議論の雰囲気や内容を伝えることは難しいと考えられる.それに対して, 我々は話者の発話状態を議事録に付与することで, 議論の内容の再現性を高めることができると考えている.そこで, 本研究では, 音声から話者の発話状態を推定し議事録に付与することを目的として, 発話印象と韻律情報について分析を行った.まず, 対話音声を対象として話者の発話印象の評定実験を行い, その結果から得られた発話印象の評定値と韻律情報に対して正準相関分析によりそれらの相関関係を分析し, 発話印象のモデル化について検討を行った.さらに, 重回帰分析により韻律パラメータから発話印象の推定についても検討を行った.