研究者業績

酒井 郁子

サカイ イクコ  (Ikuko Sakai)

基本情報

所属
千葉大学 大学院看護学研究院先端実践看護学研究部門高度実践看護学講座 教授
学位
博士(保健学)(東京大学)
修士(保健学)(東京大学)

J-GLOBAL ID
200901023842030259
researchmap会員ID
1000357228

論文

 224
  • 田高 悦子, 金川 克子, 天津 栄子, 佐藤 弘美, 酒井 郁子, 細川 淳子, 高道 香織, 伊藤 麻美子
    老年看護学 9(2) 56-63 2005年  
    本稿は,認知症高齢者を対象とする回想法の有効性と意義について,最新10年間における海外の一定水準の研究から多面的に知見を集めて総合的に概説し,考察したものである.回想法の有効性については,認知症高齢者の心理的機能(抑うつ)の模和,感情的機能(情緒的雰囲気)の改善,社会的機能(対人交流)の向上,認知的機能(見当識)の改善,quality momentsの増強(well-beingの向上)を示唆し,回想法の意義については,<残存機能の活用><ケアの受け手と担い手における相互作用の享受><次世代への時代の伝承><人生の統合(過去・現在の受容,将来・未来への展望)促進><グループ(コミュニティ)への帰属・相互交流><(回想自体の)心地よく楽しい活動・経験としての享受>を提示した.今後は,これらも基盤としながら,高齢者に対する回想法の理論と実践の体系化を図ることが必要である.
  • 佐藤 弘美, 金川 克子, 天津 栄子, 田高 悦子, 酒井 郁子, 細川 淳子, 高道 香織, 伊藤 麻美子
    老年看護学 10(1) 105-115 2005年  
    われわれは,認知症高齢者の家族2組とその高齢者をケアしている8名のケアスタッフに,2つの異なる回想法場面の編集映像を提示し,面接調査を実施し,回想法の中での認知症高齢者の変化を再現したDVD媒体がもたらす効果について検討した面接内容の特徴的な発言内容から回想法の効果について現れている表現を抽出した.その結果,認知症高齢者の家族への回想法場面の編集映像の提示で主な発言内容の表現として,《認知症高齢者の実像の受け止め》と《映像でみた高齢者に誘発された語り》が抽出された.さらに認知症高齢者の豊かな表情,たくさんの発言,そして堂々とした態度という映像を,家族に提示した後の主な表現として,《回想法の効用の実感》と《回想法への期待》が抽出されたケアスタッフへ回想法場面の編集映像を提示した後の表現として,日常生活と回想場面の比較から,《現在の姿の二面性への気づき》と《高齢者の過去の把握》が抽出された.さらにケアスタッフは,回想法の場面の編集映像に対し《回想法の効用の実感》と,回想法を連続的に実施することによる認知症高齢者に対する《新たなケアの糸口の発見》に関する表現が抽出された.認知症高齢者の変化を再現する媒体として編集された回想場面の編集映像がもたらした効果として,家族にとっては認知症高齢者とともに過ごした人生を想起する自分の変化に気づく機会となると考えられる.ケアスタッフにとっては,回想法による認知症高齢者の変化を日頃の個別ケアに適用する手がかりになると考えられる.
  • 酒井 郁子, 佐藤弘美, 細川淳子, 高田悦子, 高道香織, 天津栄子, 金川克子
    石川看護雑誌 2 15-23 2005年  
    グループ回想法の効果と意義を明らかにすることを目的に,療養型病院の痴呆性高齢者6名および介護老人保健施設の痴呆性高齢者7名にそれぞれ実施したグループ回想法を録画したビデオを,痴呆性高齢者の家族3名および現場のグループ回想法のスタッフ11名に視聴してもらい,その後,面接を実施した.その結果,家族とケアスタッフが捉えたグループ回想法の効果と意義として,以下が明らかになった.1)痴呆高齢者に潜んでいた豊かな感情の表出や,心理的安定が図られたこと.2)回想の刺激材料によって,ほとばしり出てきた過去の記憶を,痴呆性高齢者が熱意をもって語っていたこと.3)家族自身が高齢者とともに生きた人生を振り返る意義.4)家族が高齢者との関係性を振り返り,つながりを見出す意義.5)ケアスタッフが痴呆性高齢者の能力を再発見した意義
  • 杉田 由加里, 吉本 照子, 酒井 郁子
    千葉看護学会会誌 10(2) 65-71 2004年12月  
    高齢者関連の看護・介護職のテキストにみる生活リズムのとらえ方と調整に関する援助を明らかにすることを目的に,看護職のテキスト14冊および介護職のテキスト6冊の計20冊のテキストを検討した.その結果,生活リズム調整に関する援助方法に関する記述はいくつかのテキストでみられたが,生活リズムが乱れた要介護高齢者への具体的な援助方法については記述が少なかった.また,看護職のテキストでは,健康な高齢者への援助および健康障害をもった人への援助の視点から捉えており,一方,介護職のテキストでは,日常生活への援助の視点からとらえている違いが認められた
  • 吉本照子, 酒井郁子, 杉田由加里, 矢野恵子, 後藤幸子
    病院管理 41(4) 289-300 2004年10月  
  • 酒井 郁子, 湯浅 美千代
    日本看護学教育学会誌 14 250 2004年6月  
  • 酒井郁子, 湯浅美千代
    日本看護学教育学会誌 14 249-249 2004年6月  
  • 酒井 郁子, 野口 美和子, 湯浅 美千代, 根本 敬子, 天津 栄子, 佐藤 弘美, 大塚 真理子, 青木 由美恵, 小野 幸子, 坂田 直美, 島田 広美, 吉田 千文, 佐瀬 真粧美
    日本老年医学会雑誌 41(2) 239-239 2004年3月  
  • 酒井 郁子, 島田 広美, 末永 由理, 吉本 照子, 杉田 由加里
    千葉大学看護学部紀要 (26) 105-110 2004年3月  
    米国ミネソタ州ツインシテイズの医療施設における脳卒中患者を対象とした患者教育・指導の特徴を,現地調査から分析した.その結果,脳卒中患者への教育・指導の実施方法の特徴として,①教育・指導プログラムがさまざまな患者の状態に合わせて,多種多様に準備され患者の選択と決定の機会が保証されていること,②脳卒中体験者によるボランティアを多く活用したサポートグループ活動が活発に展開されていることであった.また教育・指導の目的からみた特徴としては①長期的な回復を目指したプログラムが多いこと,②脳卒中患者自らがQOLを高めていけるように,自己を肯定する目的でさまざまな教育・指導がなされていること,③介護者支援のための教育・指導プログラムは少ないことであった.
  • 茂野 香おる, 八島 妙子, 酒井 郁子, 吉本 照子
    千葉県立衛生短期大学紀要 = Bulletin of Chiba College of Health Science 23(1) 39-48 2004年  
    The present study is concerning the role of nursing manager in designing service program in a nursing-care facility for the elderly at a conference, and analyses its detailed aspects. The nursing manager focused on the regulation of 'assessment' in the nursing-care process, by interpretation based on general information and knowledge. The nursing manager explained the meaning of situation of nursing-care recipients, as well as its causes (disease or therapy). Next, he advised to refrain from making the nursing-care recipients responsible for troubles occurring to the nursing-care providers. In addition, he actively promoted the intra and interdisciplinary cooperation, and provided objective general regulation.
  • 矢野 惠子, 後藤 幸子, 吉本 照子, 酒井 郁子, 杉田 由加里
    日本看護科学学会学術集会講演集 23回 351-351 2003年12月  
  • 杉田 由加里, 酒井 郁子, 吉本 照子, 矢野 惠子, 後藤 幸子
    日本看護科学学会学術集会講演集 23回 353-353 2003年12月  
  • 吉本 照子, 酒井 郁子, 杉田 由加里, 矢野 惠子, 後藤 幸子
    日本看護科学学会学術集会講演集 23回 360-360 2003年12月  
  • 酒井 郁子, 杉田 由加里, 吉本 照子
    日本看護科学学会学術集会講演集 22回 339-339 2002年12月  
  • 吉本 照子, 酒井 郁子, 杉田 由加里
    日本看護科学学会学術集会講演集 22回 340-340 2002年12月  
  • 佐藤 栄子, 今泉 郷子, 末永 由理, 村上 聡子, 酒井 郁子, 佐藤 正美
    川崎市立看護短期大学紀要 6(1) 1-13 2001年3月  
    国内外の看護教育におけるProblem Based Learning(PBL)に関する文献からその実践状況および教育効果について分析した.実践状況においては海外では基礎教育および継続教育においてPBLが広く利用されているのに対し,わが国においては限られた教育施設でのみPBLを実践しており,普及には時間的および人的面で問題があると思われた.また,教育効果としては知識習得にはほとんど効果がなく,その他の問題解決能力については文献により意見が分かれた.PBLの教育効果を高めるために,より客観的で多様な評価方法を検討・開発・検証していく必要があると思われた
  • 今泉 郷子, 末永 由理, 佐藤 栄子, 酒井 郁子, 井上 聡子, 佐藤 正美
    川崎市立看護短期大学紀要 6(1) 23-28 2001年3月  
    Problem Based Learning(PBL)を受講した2年生のうち研究に同意が得られた64名を対象にPBL体験により学生の学習態度がどう変化したかを明らかにするため,アンケート調査を実施した.その結果,学習が積極的であった学生はPBL体験により学習態度は消極的な方向に変化しており,一方で消極的であった学生は体験による変化はみられなかった.また,学習態度がどちらともいえない学生は,PBL体験により積極的な方向へと変化した.以上のことからも,学習態度が積極的な学生に対してはメンバー同士が学習を分かち合えるモデルとなることや,自己評価の妥当性を点検していく必要性が示唆され,また消極的な学生に対し不安や緊張を軽減できるような環境づくりと,PBLでの体験が意味づけるような働きが必要であることが考えられた
  • 末永 由理, 今泉 郷子, 櫻井 祥子, 井上 聡子, 佐藤 栄子, 酒井 郁子, 佐藤 正美
    日本看護学教育学会誌 10(2) 235-235 2000年8月  

MISC

 130

書籍等出版物

 50

講演・口頭発表等

 177

担当経験のある科目(授業)

 24

共同研究・競争的資金等の研究課題

 54