研究者業績

今泉 貴史

Takashi Imaizumi

基本情報

所属
千葉大学 情報戦略機構
学位
博士(工学)(1992年3月 東京工業大学)

J-GLOBAL ID
201101078509434773
researchmap会員ID
B000000389

外部リンク

論文

 8
  • 権藤 克彦, 川島 勇人, 今泉 貴史
    コンピュータ ソフトウェア 25(1) 105-123 2008年  査読有り最終著者
    Cプログラム用のリファクタリングツールなどの実装にはCプログラムの正確な解析が必要となる.しかし,C前処理系(CPP)のため,Cプログラムの正確な解析は著しく困難になっている.Cプログラムの正確な解析には,CPPの処理前後のマッピング情報が必須である.従来は既存のCPP(例:Cpplib)を拡張して,このCPPマッピング情報を得ていた.しかしこの手法はCPPの実装に強く依存するため,保守や移植のコストが大きいという問題があった.<BR>この問題を解決するために,我々は新しい追跡子方式を提案する.追跡子方式ではCプログラムにXML風の追跡子を自動的に埋め込み,既存のCPPをそのまま手を加えずに前処理に用いて,最後に結果中の追跡子を解析してCPPマッピング情報を得る.このため追跡子方式には低い保守・移植コストと高い適用性という,従来方式には無い大きな利点がある.我々は追跡子方式を用いたCPP解析器のプロトタイプであるTBCppAの実装に成功した.また,TBCppAをgcc-4.1.1(約63万行)などのソースコードに実験的に適用した.この予備評価に限るが,移植性の高い方法でCPPマッピング情報を得る方式として,機能と性能の両面で追跡子方式は有用という結果を得た.
  • 伊藤 潤, 今泉 貴史
    日本ソフトウェア科学会大会講演論文集 21 80-80 2004年  
    UMLはオブジェクト指向ソフトウェア開発において,システムの分析・設計に用いられるモデリング言語である.UMLでは複数の異なるダイアグラムを用いて,システムを様々な側面から記述しモデル化を行う.UMLの各ダイアグラムは互いに関連する部分を持つため,個々のダイアグラムは完全に独立してはいない.このため,ダイアグラム間で記述内容に不整合が生じる可能性がある.通常,ソフトウェア開発においてモデリング作業は複数人で行われるため,ダイアグラムを矛盾無く記述し,その状態を保つことは重要な問題となる.本研究では,ダイアグラム間の対応を定義し,その定義に基づいた検査手順を示すことで整合性検査の支援を実現する.ダイアグラム間で関連する部分を明確にすることで,容易に検査を行うことを可能とする.
  • 野尻 周平, 今泉 貴史
    日本ソフトウェア科学会大会講演論文集 21 56-56 2004年  
    本研究では多層構造リポジトリをもったバージョン管理手法を提案する。多層構造のリポジトリを用いて、開発の際に現れるバージョンを開発の段階における意味に対応させ分離を行ない、プロジェクトの開発者全体に公開されるべきバージョンと、個人のみが知っていれば良いバージョンなどが、リポジトリに混在する状況を防ぐ。また、分離を行った各リポジトリ層を連携させ、変更の通知、変更の衝突への対策などをとることで、共同開発を円滑に進めるための環境を整える。
  • NATORI Shin, GONDOW Katsuhiko, IMAIZUMI Takashi, HAGIWARA Takeshi, KATAYAMA Takuya
    IEICE transactions on information and systems 86(4) 673-685 2003年4月1日  査読有り
    Ordered attribute grammars (OAGs for short) are a useful class of attribute grammars (AGs). For some attribute grammars, even though they are not circular, OAG circularity test reports that they are not ordered and fails to generate attribute evaluators because some approximation introduces circularities (called type 3 circularities in this paper). First we discuss that it is sometimes difficult for programmers to eliminate type 3 circularities by hand. Second, to reduce this difficulty, we propose a new AG class called OAG that produces less type 3 circularities than OAG while preserving the positive characteristic of OAG. OAG uses a global dependency graph GDS that provides a new approximation algorithm. We obtained good results with our experimental implementation of OAG. It is shown that OAG is different from the existing GAG and Eli/Liga systems. Finally, two combinations of Eli/Liga and OAG are provided.
  • Katsuhiko Gondow, Takashi Imaizumi, Takeshi Hagiwara, Takuya Katayama
    Systems and Computers in Japan 27(7) 1-17 1996年1月15日  
    It is recognized as necessary to have a software development environment that can simultaneously store software products and maintain their detailed relationships. There exists the cut &amp paste model based on attribute grammars, which is effective in maintaining consistency among software products and in automatically maintaining the derived values. This model has a problem however, namely the description of the dynamical aspect of the software development environment is difficult. From such a viewpoint, an object-oriented attribute grammar type computation model OOAG has been proposed, which introduces the concept of the message passing into attribute grammars. The OOAG is defined with an extension and reorganization in regard to the dynamical description functions. Then, the problem in the cut &amp past model are discussed. As an example of the problems, it is pointed out that description is difficult for the case where the point of referral by the user and the point of modification are different. Such a situation is described by OOAG, demonstrating that OOAG can remedy the problem in the cut &amp paste model.
  • 今泉 貴史, 篠田 陽一, 片山 卓也
    情報処理学会論文誌 36(11) 2653-2665 1995年11月15日  査読有り筆頭著者責任著者
    属性文法は、木構造上のノードに属性を張り付け、その上での属性計算を用いてさまざまな性質を表現しようとするものである。したがって、基本構造として木構造を持つオブジェクトは、属性文法を用いてその性質を記述することが可能である。本論文では、ブログラムの開発時に使用されるツールである版管理システムと構成管理システムとを木構造を扱うシステムであると見なし、その属性文法による記述に関して報告する。これらのシステムは木構造を変更しながらユーザとのインタラクションにより処理を進めるシステムであり、従来は属性文法で記述するのは困難と考えられていた。本論文では、このような問題に対しても属性文法によるアプローチが有効であることを、具体的なシステムの記述を通して示す。インタラクテイブなシステムを記述するために属性文法に必要とされる機構についても考察する。
  • 権藤 克彦, 今泉 貴史, 萩原 威志, 片山 卓也
    電子情報通信学会論文誌. D-1, 情報・システム 1-コンピュータ 78(5) 478-491 1995年5月25日  査読有り
    ソフトウェアプロダクト同士の関係を密に保ったまま格納するソフトウェア開発環境の必要性が認識されている.属性文法に基づくcut&pasteモデルは,ソフトウェアプロダクト間の一貫性の保持や派生値の自動保守に有効である反面,ソフトウェア開発環境の動的な側面を記述しにくいという欠点がある.このため,属性文法にメッセージパッシングの概念を取り入れたオブジェクト指向属性文法型計算モデルOOAGが提案されている.本論文ではまず動的な記述機能に関して拡張・整理したOOAGを定義する.次にcut&pasteモデルの欠点を考察し,欠点の一例として「ユーザの参照位置と変更位置が異なる場合の記述が困難であること」を指摘する.また,これをOOAGで記述して,OOAGがcut&pasteモデルの欠陥を補うことを示す.
  • 今泉 貴史, 権藤 克彦, 萩原 威志, 松塚 貴英, 片山 卓也
    情報処理学会論文誌 36(5) 1126-1137 1995年5月15日  査読有り筆頭著者責任著者
    ラピッドプロトタイピングにおいては、抽象度の高い実行可能な仕様記述言語が、大きな役割を演じる。本論文では、仕様を実際に動作させることのできる記述言語である計算モデルOOAGについて述べる。OOAGは、属性文法に対してシステムの動的な側面も記述できるようにオブジェクト指向の拡張を行ったモデルである。また、実際にOOAGを用いてUNIXファイルシステムを記述することにより、OOAGが構造指向型システムを記述する能力を有することを確認した。

MISC

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書籍等出版物

 9

講演・口頭発表等

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  • 柳瀬葵, 今泉貴史
    学術情報処理研究 2013年9月
  • 今泉 貴史, 水野 恵祐
    電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 : IEICE technical report 2009年2月26日 一般社団法人電子情報通信学会
    侵入遮断・検知システムにおいて、誤検知は完全にはなくすことができない。つまり、シグネチャマッチングにほんの少しの誤りが含まれていても、システム自身の検知率に関する性能の劣化はほとんど無い。ところが、この許容できる誤りを許すことで、シグネチャマッチングの速度に関する性能を大幅に引き上げられる可能性がある。本論文では、誤りの発生を許容する代わりに文字列探索を高速に行う手法を提案する。厳密な探索ではないが処理が高速なアルゴリズムを多重化させて、誤りを運用上許容できる程度にまで減らす。この手法を用いることで、IDSのシグネチャマッチングを高速化できる。
  • 今泉 貴史, 水野 恵祐
    情報処理学会研究報告. IOT, [インターネットと運用技術] = IPSJ SIG Technical Reports 2009年2月26日 一般社団法人情報処理学会
    侵入遮断・検知システムにおいて、誤検知は完全にはなくすことができない。つまり、シグネチャマッチングにほんの少しの誤りが含まれていても、システム自身の検知率に関する性能の劣化はほとんど無い。ところが、この許容できる誤りを許すことで、シグネチャマッチングの速度に関する性能を大幅に引き上げられる可能性がある。本論文では、誤りの発生を許容する代わりに文字列探索を高速に行う手法を提案する。厳密な探索ではないが処理が高速なアルゴリズムを多重化させて、誤りを運用上許容できる程度にまで減らす。この手法を用いることで、IDSのシグネチャマッチングを高速化できる。
  • 今泉貴史, 佐藤淳史
    情報処理学会研究報告. DSM, [分散システム/インターネット運用技術] 2005年3月18日 社団法人情報処理学会
    情報コンセント構築の際には、接続端末を守るための方策、接続端末からの攻撃を防ぐ方策など、さまざまな処理が必要となる。外部と内部の通信であればファイアウォールなどを設けることで対処できるが、情報コンセントにつないだ端末同士の通信は同様の方法では制限できないため、情報コンセントを構成するネットワークセグメントでネットワークワームが蔓延してしまう危険がある。本稿では、同報通信を制限した機器を用いることで、端末間の直接通信を制限するような情報コンセントの構築手法について述べる。提案する機器を用いることで、ワームの蔓延を防ぐことができるだけでなく、許された端末同士が直接通信することも可能となる。
  • 今泉 貴史
    NOC technical report 2002年4月 Network Operation Center,Tokyo Institute of Technology

所属学協会

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共同研究・競争的資金等の研究課題

 7