研究者業績

岩崎 寛

イワサキ ユタカ  (Yutaka Iwasaki)

基本情報

所属
千葉大学 大学院園芸学研究院食と緑の健康創成学講座 教授
学位
博士(農学)(1998年3月 岡山大学)

連絡先
iwayfaculty.chiba-u.jp
ORCID ID
 https://orcid.org/0009-0006-1529-6598
J-GLOBAL ID
200901097120738633
researchmap会員ID
5000098407

専門は緑地福祉学、環境健康学。人と植物とのより良い関係について、緑地や植物からの視点だけでなく、医学、看護学、工学、心理学など様々な視点から研究を進めている。具体的には、園芸療法やアロマセラピー、ガーデンセラピー、森林療法など「緑の療法的効果」に関する研究と、それらを実践する場である病院など「医療福祉機関における緑のあり方」、地域住民の健康に寄与する「緑による地域ケア」に関する研究を行っている。
上級園芸療法士(日本園芸療法学会認定)、気候療法士
日本緑化工学会 副会長、日本園芸療法学会 理事、人間・植物関係学会 理事、(一社)日本ガーデンセラピー協会 理事


学歴

 3

論文

 122
  • Mizuki Umehara, Naomi Arai, Misaki Komori, Eri Takeda, Daiki Nakamura, Kazuaki Nakaohkubo, Akinobu Murakami, Yutaka Iwasaki
    Journal of the Human-Environment System 26(1) 1-10 2024年4月  査読有り最終著者
  • 梅原瑞幾, 岩崎 寛
    人間・植物関係学会雑誌 23(1) 11-22 2023年10月31日  査読有り最終著者
  • 鎌田 美希子, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 49(1) 15-20 2023年8月31日  査読有り最終著者
  • Yoshitaka Otsuka, Junichi Imanishi, Mamoru Nasu, Yutaka Iwasaki
    Cities 141 2023年8月15日  査読有り最終著者
  • 今井由江, 岩崎 寛
    ランドスケープ研究(オンライン論文集) 15 55-62 2022年10月19日  査読有り最終著者
  • 阿部建太, 梅原瑞幾, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 47(3) 395-405 2022年2月28日  査読有り最終著者
  • 石橋 みゆき, 佐藤 奈保, 坂上 明子, 雨宮 有子, 高橋 良幸, 岩崎 寛, 黒田 久美子, 拝田 一真
    日本看護科学学会学術集会講演集 41回 P23-09 2021年12月  
  • Yoshitaka Otsuka, Mamoru Nasu, Yutaka Iwasakai
    Landscape and Ecological Engineering 18(1) 57-73 2021年9月28日  
  • 鎌田 美希子, 中尾 総一, 阿部 建太, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 47(1) 63-68 2021年8月31日  査読有り最終著者
    <p>近年,オフィス勤務者のコミュニケーション円滑化やストレス対策として,休憩室を設置する会社が見られる。一方,オフィス緑化が勤務者のストレスを緩和するという報告があり,休憩室の緑化はストレス対策として有効であると考えられる。しかし休憩室の緑化については継続的な利用での効果検証が求められるが,そうした研究はほとんど見られない。そこで本研究では緑化休憩室内で休憩した際の効果の把握を目的とし,長期間にわたり生理・心理的指標の測定を試みた。その結果,緑化休憩室での休憩が負の感情状態を改善し,仕事・職場に対する評価を改善することなどが明らかとなり,緑化休憩室での休憩が勤務者の心理に有用であることが示された。</p>
  • 小島 倫直, 花里 真道, 石川 敦雄, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 47(1) 129-134 2021年8月31日  査読有り最終著者
  • 鄭 蒙蒙, 阿部 建太, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 47(1) 123-128 2021年8月31日  査読有り最終著者
    <p>教員のストレス緩和を目的とした学校緑化の推進を目指し,オンラインアンケートを用いて東京都の小中高の教員を対象とし,学校緑化の現状,教員の利用状況と意識に関する調査を実施した。その結果,教員が多くの時間を過ごす屋内での緑化は少なく,「見かける」といった視覚的な関わり方が多いことがわかった。教員は学校緑化に対して,自身への効果よりも生徒への効果を期待しているものの,約6割の教員が教員のストレス緩和を目的とした学校緑化の推進を期待していることがわかった。また,教員がよく利用する屋内空間の植物の増加,維持管理の負担への対策,学校緑化による教員の心身への効果の検証と普及が今後の課題として考えられる。</p>
  • 吉﨑 真司, 森本 淳子, 蔵本 洋介, 塚本 文, 木田 幸男, 吉田 寛, 岡 浩平, 小林 達明, 大塚 芳嵩, 岩崎 寛, 上野 裕介, 上野 崇之, 長谷川 啓一
    日本緑化工学会誌 46(4) 369-391 2021年5月31日  
  • 阿部建太, 鄭 蒙蒙, 岩崎 寛
    ランドスケープ研究 オンライン 13 43-51 2020年10月12日  査読有り最終著者責任著者
    <p>Most studies on the psychological effects of green spaces have been based on the premise of fine weather. Consequently, the purpose of this study was to clarify the psychological effects of green spaces in rainy weather by the evaluation experiment at three spaces: indoor, semi-outdoor, and outdoor. The results of the evaluation experiment on green spaces revealed that the preferred impressions of green spaces in the rain were dark, quiet, and calm. It was suggested that there may be some psychological effect even in rainy weather as in fine weather. However, the temperature has a strong influence on these results. Therefore, it is necessary to re-verify the presence or absence of psychological effects. On the other hand, from the results of an interview survey on the impression of rain showed that their feet getting wet in rainy weather was the most concern. And hearing the sound of rain and smelling rain disposed one to positive feelings. Depending on the results of future studies, this could be a factor that contribute to the utilization of green spaces in rainy weather.</p>
  • 大塚芳嵩, 那須 守, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 46(1) 45-50 2020年8月  査読有り最終著者
  • 鄭 蒙蒙, 阿部建太, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 46(1) 51-56 2020年  査読有り最終著者責任著者
    <p>教職員のストレス緩和に寄与する学校緑化に必要な要素・要件を把握することを目的とし,全国の教育委員会に対し,学校緑化の現状を調査した。その結果,多くの自治体において教職員を対象にした学校緑化が行われていないことがわかった。また,教育委員会は学校緑化について関与しない傾向にあり,教職員のストレス緩和を目的として学校緑化を活用する意欲も低かった。しかし,学校緑化の予算や教職員への効果検証,学校関係者に対する緑化の有効性の普及,教育委員会における学校緑化への関心度と指導力の向上,現在のメンタルヘルス対策への配慮などの課題が解決されることで,教職員のストレスケアのための学校緑化が進められると考えられた。</p>
  • 佐藤 えり, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 45(1) 127-132 2019年8月  査読有り責任著者
  • 鈴木 弘孝, 大内 善広, 加藤 真司, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 45(1) 133-138 2019年8月  査読有り最終著者
    <p>本研究は,大学キャンパス内に設置されている緑化壁とコンクリート壁を座位と歩行の二つの行動パターンで被験者に眺めてもらい,壁面緑化のもたらす心理的効果について検証することを目的としてPOMS 試験とSD 調査,STAI Y-2 調査を実施した。得られたデータから分散分析を行った結果,座位と歩行のいずれの場合においても,コンクリート壁よりも緑化壁を眺めた場合の方がネガティブな感情が抑制され,ポジティブな感情が高まる傾向が確認できた。また,特性不安の低い人では,緑化壁を歩行しながら眺めた際に植物との日常的な関わりがある人の方が,植物との関わりがない人よりも「友好」の感情が高まる傾向が見られた。</p>
  • 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 44(3) 436-436 2019年  招待有り筆頭著者
  • 大塚 芳嵩, 山下 和也, 潤間 励子, 岩崎 寛, 本村 陽一
    日本行動計量学会大会抄録集 47 206-207 2019年  
  • 岩崎 寛
    訪問看護と介護 23(6) 432-438 2018年6月  招待有り筆頭著者
  • 岩崎 寛
    生活と環境 = Life and environment 63(4) 17-22 2018年4月  招待有り筆頭著者
  • 岩崎 寛
    食と緑の科学 = HortResearch 72(72) 12-13 2018年3月31日  招待有り筆頭著者
    type:text
  • 大塚 芳嵩, 那須 守, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 43(3) 479-483 2018年  招待有り最終著者
  • 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 43(3) 464-465 2018年  筆頭著者
  • 岩崎 寛
    都市緑化技術 (106) 2-5 2018年  招待有り筆頭著者
  • 古賀 和子, 岩崎 寛
    環境情報科学論文集 32 269-274 2018年  査読有り責任著者
    近年「自然との心理的つながり」の希薄化が問題視されている。本研究では緑の利用形態とその感情体験について,総論的に把握することを目的に457 名の男女に質問紙調査を行なった。384 件の感情体験に関する自由記述回答文を対象にテキストマイニングにより頻出語の抽出と共起ネットワークの作成を行った。最頻出の語は「花」,次は「見る」であった。共起ネットワークから「花」を「見る」遠隔的なかかわりにとどまらず,「育てる」,「飾る」などの能動的なかかわりから癒しを感じる体験も抽出された。さらに男女別と年代別の解析から,かかわり方,楽しみ方の違いを把握することができた。
  • 岩崎 寛, 牛田 圭亮
    日本緑化工学会誌 44(1) 155-158 2018年  責任著者
    <p>近年,高速道路休憩施設(以降SA)では地域住民も利用できるような整備が進められている。これまでにもSA の緑地空間に関する調査はみられるが,地域住民を対象にした調査はほとんどみられない。そこで本研究は今後のSA における緑地空間の計画に有用な情報を提供するために地域住民を対象とした利用および意識調査を実施した。その結果,地域住民はSA の緑地に対し公園的な利用を求めていることなどが明らかとなった。</p>
  • 余 麗娜, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 44(1) 159-161 2018年  責任著者
    <p>超高齢化社会の現在,高度成長期に建設された住宅団地においても急激な高齢化が進行しており,団地内の緑地空間のあり方が問題になっている。そこで本研究では,高経年住宅団地における緑地空間の今後の利用計画や,緑地のあり方を検討することを目的とし,千葉県松戸市にある常盤平団地内の緑地空間2 カ所において利用行動調査を実施した。その結果,利用形態においては「単独」での利用が多いこと,利用行動としては全世代において「通過」が最も多かったが,高齢者においては「休憩」や「会話」といった利用も多いことなどが明らかとなった。</p>
  • 大塚 芳嵩, 那須 守, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 44(1) 111-116 2018年  査読有り最終著者
    <p>本研究は,都市公園における利用行動の多様性と地域における交流状況との関係性を検証するため,江東区に在住する住民を対象にオンラインアンケート調査を実施した。この結果,住民の都市公園における利用行動は,低利用型,散歩型,共通型,活動型,多様型の段階的に多様性が増す5 つの利用行動クラスターに分類することができた。また,利用行動の多様性が高いクラスターほど,交流意欲やソーシャル・キャピタル,シビックプライドが有意に高く,概して交流状況は都市公園を利用しない住民(低利用型),何らかの利用をする住民(散歩型,共通型,活動型),多様な利用をする住民(多様型)の順に良くなることが示された。</p>
  • 鄭 蒙蒙, 矢動丸 琴子, 中村 勝, 江口 恵五, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 44(1) 119-122 2018年  最終著者責任著者
    <p>オフィス緑化による勤務者へのストレス緩和効果に関しては,視覚的な効果に関する研究が多く,植物への接触による効果に関する研究はほとんど見られない。そこで本研究は,オフィスの個人デスクに設置した植物への接触が勤務者の心理に与える効果について検証を行った。その結果,植物に触れることで感情状態項目と仕事への評価項目の一部が改善されることや,「植物の生長状態」「植物との接触理由」「勤務者の特性不安傾向」といった要素が接触時の印象に大きく影響することなどが明らかとなった。</p>
  • 矢動丸 琴子, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 44(1) 99-104 2018年  査読有り最終著者
    <p>オフィス緑化が勤務者のストレス緩和や仕事の意欲向上などに有効であることが既往研究から報告されている。しかし近年では,さらに勤務者個人の特性に配慮したオフィス緑化が必要であると考えられる。そこで本研究では,勤務者の緑化に対する意識を把握することを目的としてオンラインアンケート調査を実施し,さらに勤務者の自覚不安程度による傾向を把握することを試みた。その結果,対象者全体では職場の自席に植物を設置したいと思っている勤務者と設置したくないと思っている勤務者の割合は同程度であったが,自覚不安程度による分類では程度が高い人ほど植物への関心が高く,自席に植物を設置したいと思っていること等が明らかとなった。</p>
  • 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 44(2) 287-290 2018年  筆頭著者
  • 小澤 直子, 本田 ともみ, 伊勢田 直子, 澤田 みどり, 岩崎 寛
    恵泉女学園大学園芸文化研究所報告:園芸文化 = Bulletin of Keisen Institute of Horticulture (13) 103-108 2017年2月  最終著者
  • 矢動丸 琴子, 中村 勝, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 43(1) 86-91 2017年  査読有り最終著者
    近年,ストレスチェック制度が義務化され,職場におけるストレス対策が重要となってきている。その対策の1つとして,オフィス緑化が注目されている。そこで,本研究では,オフィス緑化が勤務者の心理に与える影響について,業種や職種の違いにより効果に差が見られるのか検証を試みた。その結果,業種や職種のみでは,効果に目立った差は見られなかったが,業種と職種を組み合わせた場合には一部で「仕事・職場に対する評価」や「気分・感情状態に対する評価」に異なる傾向が見られた。また,植物設置に対する反応も異なる傾向が見られた。その要因として,仕事内容に加え,植物に対する印象やストレスの種類等が考えられた。
  • 大塚 芳嵩, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 43(1) 259-262 2017年  査読有り最終著者
    本研究は,公園の利用者を対象にオンラインアンケート調査と対面式質問用紙調査の 2種の質問用紙調査を実施し,それぞれの調査手法の特性と適性を明らかにすることを目的とした。回答者属性と公園における利用行動,主観的な健康状態を調査および比較した結果,オンラインアンケートは,全体的な傾向を把握したい場合に適正が高く,対面式質問用紙調査は,特定対象に密着した事例研究を行う場合に適正が高いと考えられた。以上の結果から,本研究は各質問用紙調査手法の特性を把握し,その長所と短所に基づいた利用方法を提示した。
  • 岩崎 寛, 曹 丹青, 長谷川 啓示, 高橋 輝昌
    日本緑化工学会誌 43(1) 263-266 2017年  筆頭著者
    ウレタン製土壌改良材混入芝は,利用者の足腰への負担の軽減などが期待されている。本研究では,昨年の発表から,さらに発展させ,施工直後との比較や,POMSを用いた感情状態の測定を行った。さらに,STAIという心理検査により被験者を特性不安により分類し検証した。その結果,普段から不安傾向が高い高特性不安群の人ほど,芝生利用により「抑うつ」や「怒り」といった負の感情が低下することなどが明らかとなった。
  • 市東 実里, 古賀 和子, 西廣 淳, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 43(1) 267-270 2017年  責任著者
    植物や自然に対して関心の無い人に,地域の自然や緑地に関心を持ってもらうために,多くの人が関心を持っている「健康」に着目し,自然観察と健康プログラムの連携実施を試み,参加者の意識や心理面に与える影響について検証した。その結果,連携プログラムに参加することにより,元々関心のなかった参加者でも自然に対する興味が上がることや,自然観察に対して健康的な印象を持つこと等が明らかとなった。よって,自然観察と健康の連携プログラムは新規参加者に対して有用であると考えられた。
  • 牛田 圭亮, 大塚 芳嵩, 石井 麻有子, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 43(1) 271-274 2017年  
    高速道路 SA において,利用者の休憩効果向上を目指した緑地空間の整備に有用な情報を提供することを目的とし,オンラインアンケートを実施した。その結果, SA における緑地空間の認知率は 50 %を越えていたが,実際に緑地を利用しているのは 3 %と少ないことなどが明らかとなった。よって,今後,休憩効果を向上させるには認知度を上げることだけではなく,利用を目的とした整備や利用方法の提案が必要であると考えられた。
  • 大塚 芳嵩, 岩崎 寛
    ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture 80(1) 19-22 2016年4月  招待有り責任著者
  • 曹 丹青, 長谷川 啓示, 高橋 輝昌, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 42(1) 197-199 2016年  
    ウレタン製土壌改良材を混入した芝生を利用した際の心理的効果について把握するために,ウレタン混入割合の異なる芝生地において,SD法による印象評価実験を試みた。芝生での利用行動として「見る」「座る」「寝転ぶ」「歩く」の4つを取り上げ,ウレタン混入割合と利用行動の関係について検討した。その結果,利用行動により印象が異なり,60 %ウレタン混入芝を歩いた時に,20 %混入区,0 %よりも柔らかく感じることなどが明らかとなった。また,質問紙調査の結果から,求める芝生地の柔らかさは利用行動によって異なることが分かった。
  • 唐崎 卓也, 石井 麻有子, 岩崎 寛
    ランドスケープ研究 79(5) 665-670 2016年  査読有り最終著者
    <p>This study analyzed the development process of horticultural well-being activities, based on the case study of "Funakata Farm" at Noda City in Chiba Prefecture. The issues and possibilities of horticultural well-being activities were clarified with the participation of various actors. Through the process of activities, the workshop helped to effectively grasp the issues, such as shortage of hands and lack of funds, and to design future vision. Furthermore, specialized knowledge on horticulture and welfare is required in order to extend these activities to persons with disabilities and elderly persons. This would be possible by cooperation with welfare facilities and research institutes.</p>
  • 矢動 丸琴子, 大塚 芳嵩, 中村 勝, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 42(1) 56-61 2016年  査読有り最終著者責任著者
    近年,ストレス対策を目的としたオフィス緑化が注目されているが,業種別の差異について検討されているものはない。そこで,本研究では,仕事・職場に対する評価としてVASを気分状態に対する評価としてPOMSを用いて,さまざまな業種を対象として現地実験を行い,実際のオフィス空間において,植物設置前後での勤務者の感情状態を測定した。その結果,植物を設置することで,勤務者の負の感情状態が改善されること及び業種・職種ごとの特徴や社内の雰囲気などにより結果に差が見られるということが示唆された。また,一度植物を撤去し,再設置した際には,同一の植物ではなく異なる植物を設置した対象者において,より高い効果が得られた。
  • 大塚 芳嵩, 那須 守, 渡部 陽介, 高岡 由紀子, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 42(1) 50-55 2016年  査読有り最終著者責任著者
    近隣住民の社会および健康状態の因果関係と都市緑地の利用との関連性を検証するため,江東区に在住する住民1,553名を対象にオンラインアンケート調査を実施した。はじめに,近隣住民の社会および健康状態の因果関係モデルとして,構造方程式モデリング(SEM)により"剥奪指標上位型モデル"を構築し,多母集団パス解析により都市緑地の利用による影響を分析した。この結果,公園および個人住宅の高頻度利用者は,低頻度利用者と比較して「自己効力感→健康QOL」に掛かるパス係数が有意に高いことが示された。以上のことから,都市緑地の利用による健康増進効果の因果関係をモデルにより推定した。
  • 小澤 直子, 岩崎 寛
    人間・植物関係学会雑誌 = Journal of Japanese Society of People-Plant Relationships 15(1) 1-7 2015年9月30日  査読有り最終著者責任著者
  • 岩崎 寛, 菊池 典子, 大塚 芳嵩, 山田 隆介, 中村 勝
    日本緑化工学会誌 41(1) 239-242 2015年  筆頭著者
    本研究は,実際のオフィスを対象地とし,植物設置が勤務者の心理に及ぼす影響を検証することを目的とした。個別設置タイプ,島型設置タイプ,対照区の計3つの設置タイプを設定し,VASとPOMSにより勤務者の主観と心理の変化を計測した。この結果,VASの環境満足度において個別設置タイプが対照区よりも統計的に有意に評価が高いことが示された。一方,POMSによる心理評価においては,設置タイプによる有意な差はみられなかった。次に,植物の設置によるVASとPOMSの各項目間における相関関係の変化を測定した。この結果,個別設置タイプは,会話を増加させ,これによる勤務者の意欲や活気の向上に間接的に寄与している可能性が示された。
  • 大塚 芳嵩, 那須 守, 渡部 陽介, 高岡 由紀子, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 41(1) 187-192 2015年  査読有り最終著者
    都市緑地における利用行動と近隣住民の社会的状況との関連性を検証するため,東京都江東区を事例に住民にオンラインアンケート調査を実施した。住民の主観的な社会的状況を因子分析した結果,正の社会的状況を評価する充足指標と負の社会的状況を評価する剥奪指標に区分できた。次に,公園,街路,緑道,個人住宅,計4種類の都市緑地を対象に,社会的状況の各指標と各都市緑地における利用行動の実施状況との関連性を&chi;2検定により解析した結果,各指標と利用行動との間に関連性がみられた。よって,都市緑地における利用行動と近隣住民の社会的状況には関連性があることが示された。
  • 古賀 和子, 岩崎 寛
    人間・植物関係学会雑誌 = Journal of Japanese Society of People-Plant Relationships 14(1) 5-12 2014年9月30日  査読有り最終著者責任著者
  • 大塚 芳嵩, 那須 守, 高岡 由紀子, 金 侑映, 岩崎 寛
    日本緑化工学会誌 40(1) 90-95 2014年  査読有り最終著者
    都市公園における利用行動と公園利用者の健康関連 QOL の関係を検証するため,東京都内の 6つの公園を対象に近隣住民に対してオンラインアンケート調査を実施した。利用行動の実施と公園環境,利用者の属性,健康状態のそれぞれを集計後に &chi;2 乗検定した結果,公園における利用行動は自然環境や施設の整備状況などの公園環境,性別や年齢層などの利用者の属性との間に有意な差がみられた。また,散歩や自然観察,会話は利用者の健康状態との間に有意な差がみられた。よって,利用行動は公園環境や利用者の属性によって規定され,一部の利用行動は利用者の健康増進に寄与する可能性があることが示された。

主要なMISC

 208
  • 岩崎 寛, 赤坂 信, 三谷 徹, 齋藤雪彦
    食生活科学・文化及び環境に関する研究助成研究紀要 26 59-66 2011年  筆頭著者
  • 岩崎 寛, 山本 聡, 権 孝〓, 渡邉 幹夫
    日本緑化工学会誌 = / the Japanese Society of Revegetation Technology 32(1) 247-249 2006年8月31日  筆頭著者
    近年、植物による癒しの効果に注目され、屋内空間においても多くの植物が配置されるようになった。しかし、それらが実際に人の生理的側面に与える効果に関する検証は少ない。そこで本研究では屋内空間における植物の有無が人のストレスホルモンに与える影響を調べた。その結果、観葉植物を配置した場合、無い場合に比べ、ストレスホルモンが減少したことから、室内における植物の存在はストレス緩和に効果があると考えられた。

書籍等出版物

 9

講演・口頭発表等

 312

担当経験のある科目(授業)

 28

所属学協会

 14

Works(作品等)

 3

共同研究・競争的資金等の研究課題

 45

社会貢献活動

 11

メディア報道

 97