大渓 俊幸, 須藤 千尋, 松澤 大輔, 浅野 憲一, 野口 玲美, 磯田 洋美, 加藤 文, 吉田 智子, 生稲 直美, 鍋田 満代, 齊川 郁子, 岩倉 かおり, 藤本 浩史, 齊藤 佳子, 吉田 知彦, 潤間 励子, 中川 彰子, 中里 道子, 清水 栄司, 今関 文夫
CAMPUS HEALTH 52(1) 335-337 2015年3月
当施設では、学生のメンタルヘルス相談の窓口として、来所者に対し精神疾患の診断や応急処置的な薬物療法、カウンセリングなどを行っているが、自覚症状のある学生が必ずしも自ら来所するとは限らない。そこで、精神疾患のハイリスクあるいは初発の学生に対して効果的に来所を促すための試みとして、学生健診時に、メンタルヘルスに関する問診票を用いた調査を行った。回答者数は9740名で、このうち有症状者は2371名(24.3%)、症状別にみると、抑うつ612名(6.4%)、不安1211名(12.4%)、社会不安577名(5.9%)、強迫273名(2.8%)、過食494名(5.1%)であり、これらの症状が日常生活の支障になっていると答えたのは196名(2.0%)であった。有症状者には1ヵ月後に再調査を行い、501名から回答が得られた。このうち1ヵ月後も有症状であったのは388名(77.4%)で、症状別にみると、抑うつ149名(29.7%)、不安262名(52.3%)、社会不安128名(25.5%)、強迫75名(15.0%)、過食37名(7.4%)であり、これらの症状が日常生活の支障になっていると答えたのは32名(6.4%)であった。