研究者業績

神里 達博

Tatsuhiro Kamisato

基本情報

所属
千葉大学 大学院国際学術研究院 教授 (総合国際学位プログラム長)
学位
博士(工学)(2012年10月 東京大学)
修士(学術)(1998年3月 東京大学)

J-GLOBAL ID
202001010441993708
researchmap会員ID
B000382257

論文

 65

書籍等出版物

 42
  • 桐光学園中学校, 桐光学園高等学校 (担当:分担執筆, 範囲:pp.108-119)
    左右社 2024年4月 (ISBN: 9784865284102)
  • 萱野稔人 (担当:分担執筆, 範囲:神里達博「人類と感染症」(pp.141-164))
    サイゾー 2023年10月6日 (ISBN: 9784866251752)
  • 村上, 陽一郎, 藤垣, 裕子, 隠岐, さや香, 佐藤, 卓己, 瀬川, 至朗, 神里, 達博, 佐伯, 順子, 小林, 傳司, 鈴木, 哲也 (担当:共著, 範囲:神里達博 「リスク時代における行政と専門家-英国BSE問題から」)
    晶文社 2022年10月25日 (ISBN: 9784794973351)
    科学、テクノロジー、歴史、メディアなど、多様な分野の視点から、専門知のあり方を問いなおす論考集。本稿は英国におけるBSE問題の歴史的考察をベースに、専門家が行政に関わる際にいかなる問題が生じるかを検討している。
  • 嶋中 道則他 (担当:分担執筆, 範囲:神里達博「「リスク」と「リスク社会」」)
    東京書籍 2022年3月15日  Refereed
    高等学校の「国語」文部科学省検定済教科書の一節。「リスク」ならびに「リスク社会」の概念を説明した上で、その文明論的意味について議論したもの。
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構, 研究開発戦略センター(編) (担当:分担執筆, 範囲:2. 5 神里 達博「科学技術へのトラスト」 pp.38-46.)
    国立研究開発法人科学技術振興機構;研究開発戦略センター 2022年2月 (ISBN: 9784888907712)
    (研)科学技術振興機構・研究開発戦略センターが主催した、「トラスト(Trust、信頼)」に関するセミナーシリーズ(全15回)とワークショップの内容をまとめた報告書。第1章では、デジタル社会におけるトラストに関わる問題意識について、また第2章でセミナーシリーズの各回の内容、そして第3章ではワークショップの内容について、まとめられている。当方は、科学技術に対する信頼について歴史的に述べた回のセミナーを担当している。
  • 塚原, 東吾(編著), 綾部, 広則(編著), 藤垣, 裕子(編著), 柿原, 泰(編著), 多久和, 理実(編著) (担当:分担執筆, 範囲:神里達博 「BSE(pp.125-6)」, 「ポスト・ノーマルサイエンス(pp.168-9)」)
    ミネルヴァ書房 2022年2月 (ISBN: 9784623092154)
    中項目事典の形式を取った、現代の科学技術史と科学技術社会論を複合的に捉える概説書である。第I部では主に戦後から現在までの日本の科学技術史を、大きな事件や課題を手がかりに解説する。第II部ではSTSの観点で、科学技術をどのように考え、対応してけばよいかという諸問題について検討している。担当項目は、「BSE」ならびに「ポスト・ノーマルサイエンス」となっている。
  • 文芸春秋 (担当:分担執筆, 範囲:神里達博 「NFTはアート作品取引の常識を変える」, pp.166-7)
    文藝春秋 2022年1月 (ISBN: 9784160070363)
    文藝春秋社が毎年出版している、その年に注目されるであろう100のキーワードについて、各分野の専門家が一般向けに解説したものの2022年度版。担当部分は、ブロックチェーン技術の新たな応用例として注目を浴びた、「Non-Fungible Token:NFT」の概説。
  • 著者:Lundgren, Regina E, McMakin, Andrea H, 監訳:神里達博, 翻訳:堺屋七左衛門 (担当:監修)
    福村出版 2021年10月 (ISBN: 9784571410680)
    世界各国で30年の実績を持つ、リスクコミュニケーションに関するマニュアルの、日本発の翻訳である。リスクコミュニケーションの理論を下敷きに、災害や環境汚染、不祥事等に際し、正確な情報を発信し人々の理解を得るノウハウと心得が丁寧に網羅されている。まさにあらゆる事態に対応可能なハンドブックであるため、全体はかなりの分量になるが、当方は監訳者として全ての訳文を精査・修文し、解説を付した。
  • (担当:分担執筆, 範囲:Chapter 10: Food and Water Contamination After the Fukushima Nuclear Accident)
    2021年6月4日 (ISBN: 9780812252989)
    東日本大震災とそれに伴う原発事故に関して、東アジア、アメリカ、ヨーロッパなど世界各国の専門家が寄稿した国際的名論文集。専門性は多岐にわたり、ジャーナリズム、アカデミア、科学政策、市民科学、アクティビズム、ガバナンスなど、さまざまである。当方は食品の安全性に関する論考を担当した。
  • 米村 滋人, 井上 達夫, 江藤 祥平, 神里 達博, 太田 匡彦, 法律時報編集(編集) (担当:共著, 範囲:新型コロナウイルス感染症:"COVID19"の科学論-「疾病の認識」と「専門家の役割」)
    日本評論社 2020年11月
    新型コロナ感染症が拡大し始めた2020年に編まれた、法学者を中心とするコロナ問題についての法的分析に関する論集。パンデミックの比較的初期における論考であり、さまざまなコロナ問題の社会的議論の、一つの出発点として位置づけられよう。担当部分は、感染症の認識をめぐる困難と、パンデミックにおける専門家の役割について議論した「新型コロナウイルス感染症:"COVID19"の科学論-「疾病の認識」と「専門家の役割」」である。
  • 神里, 達博, 遠藤, 乾, 鈴木, 一人, 小泉, 悠, 久郷, 明秀, 石井, 哲也, 関田, 康雄, 永井, 健治 (担当:分担執筆, 範囲:社会は科学や技術とどこまで付き合うか―学問の分化と統合)
    北海道大学公共政策大学院 2020年9月
    2019年に北海道大学公共政策大学院で行われたセミナーの講演録を編集したもの。担当部分は、学問の分化と統合に関する論考。昨今、「文理融合」が叫ばれるが、そもそも学問は「文系」と「理系」とに分かれていたわけではない。なぜ分かれ、また今、再び「つながる」ことが求められるようになったのか。その背景について、20世紀に起こった「科学技術文明への懐疑」から解き明かしていき、さらに近年日本でも注目されるようになったELSIについて、概説する。
  • 筑摩書房編集部, 小野, 昌弘, 宮台, 真司, 斎藤, 環, 松尾, 匡, 中島, 岳志, 宇野, 重規, 鈴木, 晃仁, 神里, 達博, 小泉, 義之, 柴田, 悠, 中島, 隆博, 大沢, 真幸 (担当:共著, 範囲:「ポスト・コロナ・エイジ」を考えるためのエクササイズ)
    筑摩書房 2020年9月 (ISBN: 9784480864741)
    世界を襲ったCovid-19の影響について、それによってもたらされた危機の正体と、到来する未来を、多角的に検証するもの。12人の著者は、免疫学、精神医学、経済学、哲学・現代思想、社会学、医学史、政治学、科学史など多岐にわたる。担当は、ポストコロナ時代がいかなるものになるのか、その文明史的な位置づけについて試論する8番目の論考、「「ポスト・コロナ・エイジ」を考えるためのエクササイズ」である。
  • 東京大学出版会, 藤垣, 裕子, 小林, 傳司, 杉山, 滋郎, 田中, 幹人, 笠, 潤平, 平田, 光司, 小川, 眞里子, 神里, 達博, 三上, 直之, 寿楽, 浩太, 桑田, 学, 廣野, 喜幸, 標葉, 隆馬, 江間, 有沙 (担当:分担執筆, 範囲:リスク論)
    東京大学出版会 2020年7月 (ISBN: 9784130643122)
    科学技術社会論=STSの教科書として、新たに編まれた三冊の二冊目。現代社会が抱える課題群は、科学技術を抜きに語れないと同時に、それだけでは解決できない社会の諸側面も考慮する必要がある。そのような、さまざまな分野と関連するSTS研究を、個別具体的な課題(メディア、教育、法、ジェンダーなど)ごとに解説し、その広がりを示す。担当部分は、「リスク論」であり、リスク概念と科学技術の関係を、歴史的に概説している。
  • 神里, 達博
    岩波書店 2020年6月 (ISBN: 9784004318361)
    朝日新聞連載「月刊安心新聞」を再編集、加筆し、岩波新書として出版されたもの。リスク社会化した現代日本において、私たちの日常生活はさまざまな「リスク」「不安」「恐怖」に囲まれている。これらの「不安」とどう向きあっていけばよいのか。科学史・科学論の知見をベースに、多角的な切り口で考察する。
  • 中洌正尭ほか36名 (担当:分担執筆, 範囲:神里達博「フロン規制の物語~<杞憂>と<転ばぬ先の杖>のはざまで」)
    三省堂 2020年2月20日 (ISBN: 9784385706238)  Refereed
    文部科学省検定教科書・中学校3年「国語」のための書き下ろし論説。フロン問題の科学史を通じて、科学的なものの考え方とその限界について議論したもの。当初2016年度版から掲載されたが、5年の使用期間を経て、微修正の上、新版「現代の国語」でも、引き続き掲載されることとなった。
  • 神里, 達博
    河出書房新社 2019年2月 (ISBN: 9784309253923)
    仮想通貨のメカニズムの根幹をなす「ブロックチェーン」が、いかなる思想的背景から生まれた技術なのか、また、どのような点で特異な技術であるかを歴史的ならびに技術的に概説した上で、その応用や可能性について展望するもの。「人類は科学技術と、いかにつき合うべきか」という根源的な問いを踏まえつつ、単なる技術解説にとどまらない、新しい視座からの分析を行っている。
  • 社会思想史学会 (担当:分担執筆, 範囲:神里達博担当部分:「リスク社会」「テクノロジー」)
    丸善出版 2019年1月 (ISBN: 9784621303412)
    社会思想史上の重要なトピックに関して、ルネサンス期から21世紀の現在に至る〈近代〉の歴史的な展開を軸に、5部構成でまとめた「読む事典」。社会思想史学会が全面的に編纂に携わっている。当方は、近代社会を支える柱である科学技術に関連するテーマである、「リスク社会」と「テクノロジー」について担当した。
  • アメリカ学会 (担当:分担執筆, 範囲:神里達博担当部分:「製薬産業」)
    丸善出版 2018年1月 (ISBN: 9784621302149)
    アメリカ合衆国を研究対象とするさまざまな学問領域の研究者が、最新の研究動向を反映しながらアメリカという国の多様な側面をわかりやすく解説し、立体的に紹介することを目的とした事典。文化事典であるが、いわゆる文化芸術や思想、文学などに対象を限定せず、生活習慣から政治経済、軍事外交まで、人間の営みの多様な側面を広義の文化として定義し、370以上の項目で浮き彫りにした、中項目事典。 担当は、米国の産業のなかでも特に強い競争力を維持している「製薬産業」であり、その歴史的経緯を中心に概説しており、米国の製薬産業の強さの秘密に迫る。
  • 川口淳一郎監修, 神里達博, 北野宏明, 伊勢田哲治 (担当:分担執筆, 範囲:AIによって人類はどのように変化するのか−情報技術と生命操作技術の発展)
    秀和システム 2017年10月
    AI(人工知能)・ロボット・生命・宇宙など、最先端の科学技術について意見を交わすシンポジウム『フロンティアを目指す、サイエンスとアート』(日本学術会議主催)を、再編集したもの。自然災害の予測、福島第一原発の廃炉、宇宙開発など、「科学」が日本の未来をどう変えるのかをテーマに、多角的な議論が展開されている。担当部分は、情報技術と生命科学の交点について、生命科学者と科学哲学者の対話を試みた、「AIによって人類はどのように変化するのか」である。
  • 津田大介, 小嶋裕一編 (担当:分担執筆, 範囲:原発に関する安全安心)
    新曜社 2017年9月
    反原発派/推進派の対立図式の先鋭化が招くリスクを踏まえた、さまざまな分野の専門家による原発問題の提言集。廃炉、廃棄物、核武装、抑止力、原子力協定、交付金、避難計画、コスト、倫理など多くの項目を扱う。担当部分は、原発に関する「安全安心」の意味を、科学論・リスク論の観点から解きほぐす「原発の安全安心」。
  • 大阪大学COデザイン・センター監修, 内田由紀子, 神里達博 (担当:分担執筆, 範囲:「つながりを研究する―「つなぐ人」がもたらす価値」(pp.183-201))
    大阪大学出版会 2017年9月
    未知で複雑で困難な課題の解決を先導する「高度汎用力」の養成を目指す大阪大学COデザインセンターが、社会的課題の解決に関わるゲストを招き、知のありかた、つなぎ方について議論を行った際の、対談集。担当は、社会心理学者の内田由紀子氏との対談をベースとする、異分野をつなぐ知に関する論考。
  • 神里達博, 茨木希, 稲継裕昭 (担当:共著, 範囲:私たちはどんな「卸売市場」が欲しいのか 「安全」についての誤解と「安心」についての誤解)
    中央公論新社 2017年8月
    「中央公論」に掲載され好評であった、2017年に社会問題化した豊洲市場移転問題に関連する論考を再編集したもの。担当部分は、この際に展開されたリスクの議論のはらむ問題性を、「安全」と「安心」というクリシェに潜む誤解を解きほぐすことにより、明らかにしていく論考。
  • 中島, 秀人, 伊勢田, 哲治, 直江, 清隆, 隠岐, さや香, 綾部, 広則, 平川, 秀幸, 神里, 達博, 本堂, 毅, 加藤, 和人, 詫間, 直樹
    岩波書店 2017年2月 (ISBN: 9784000113823)
    岩波講座「現代」の第2巻として発刊されたもので、特に社会のなかの科学技術のありようの変容について、多角的に分析がなされる。担当は第六章「日本型リスク社会」で、先進諸国のなかで日本におけるリスク社会化の特徴について議論している。西欧近代において本質的な概念である"risk"は、「能動的・主体的な決定に伴う良からぬこと」を意味するが、日本ではもっぱら、その派生概念である「確率的な危険性」の意味で受け止められており、「主体性」の部分が重視されにくい。それゆえに、日本のリスク社会化は、西欧諸国と異なる様相を呈している可能性について、具体的な事例を参照しつつ、問題提起をしている。
  • 神里達博, 隠岐さや香, 近藤和敬, 公益財団法人たばこ総合研究センター編, アルシーヴ社編 (担当:共著, 範囲:神里達博「科学と市民参加 : 「ネオミーズ=Neo Middle Ages」を生き抜くための良きパートナーとして」 (特集 科学を科学する : 領域を超えて))
    たばこ総合研究センター,水曜社 (発売) 2016年3月 (ISBN: 9784880653839)
    「リスク社会」の概念を切り口に、リスクと社会の関係を考察するとともに、科学技術の発達が築き上げた客観的な物質文明と、現代の情報を基盤とする主観的な文明のハイブリッド化について議論したもの。
  • 細野, 光章, 伊藤, 祥, 岡部, 康成, 神里, 達博, 倉田, 健児, 渡邊, 英一郎, 文部科学省科学技術・学術政策研究所第3調査研究グループ
    文部科学省科学技術・学術政策研究所第3調査研究グループ 2016年3月
    イノベーションの創出のために個別の大学研究者の研究のあり方が注目され、「根本原理の追求」と「現実の用途の考慮」を共に目的とする「パスツール型研究」の重要性が説かれている。しかし、現実には大学研究者による研究は多様であるからこそ、「パスツール型研究」に展開するのであり、そのような研究への過度な期待は適当でないと考えられる。 そこで自然科学系(工学を含む)大学研究者 1000 名を対象に、過去 10 年間に実施した研究プロジェクトの詳細(研究目的、研究費、産学連携状況等)に関するアンケート調査を行った。本書は、その分析結果をまとめた報告書である。 大学研究者に対して「パスツール型研究」の実施を促すためには、多様な研究を実施できる自由度を与える必要があることが示唆されている。
  • 中洌正尭ほか39名 (担当:分担執筆, 範囲:神里達博「フロン規制の物語 ~ <杞憂>と<転ばぬ先の杖>のはざまで」)
    三省堂 2016年2月20日 (ISBN: 9784385705187)  Refereed
    文部科学省検定教科書・中学校3年「国語」のための書き下ろし論説。フロン問題の科学史を通じて、科学的なものの考え方とその限界について議論したもの。
  • 鈴木, 一人, 神里, 達博, 吉岡, 斉, 田窪, 雅文, 蟹江, 憲史, 大島, 堅一, 佐藤, 丙午, 加藤, 朗, 土屋, 大洋
    岩波書店 2015年8月 (ISBN: 9784000287579)
    岩波書店の「シリーズ 日本の安全保障」の第7巻として発刊されたもの。科学技術が生み出す様々な脅威と、環境・エネルギーにまたがる多彩なリスクについて、人々の安全保障の観点から検討している。担当は第1章で、リスク社会化する現代の安全保障について、概説している。
  • 直江清隆, 盛永審一郎編
    丸善出版 2015年6月 (ISBN: 9784621089460)
    中項目形式により、事典のようなかたちで使用者が自由に項目を使える科学技術倫理の教科書である。執筆者は哲学・工学倫理の専門家が中心だが、工学や科学技術社会論、経営学などのメンバーが加わって、かつての類書にないふくらみがある。当方は、安全性の問題を中心に四項目を担当した。
  • 神里, 達博
    講談社 2015年4月 (ISBN: 9784062883122)
    「時代の節目とは何か」という問いを出発点に、文明論的な視点で現代を生きる私たちの「世界観」の根源を探る試み。講談社「本」連載を再編集し、講談社現代新書として出版されたもの。歴史と科学がさまざまな意味で交錯する題材を扱っており、そこでは科学史、科学哲学のエートスが、随所に埋め込まれている。
  • Eds.: TOMÁŠ, MICHALEK, LENKA HEBÁKOVÁ, LEONHARD HENNEN, CONSTANZE SCHERZ, LINDA NIERLING, JULIA HAHN (担当:分担執筆, 範囲:Tatsuhiro KAMISATO and Mitsuaki HOSONO,"Creating a Hub for ELSI/TA Education, Research and Implementation in Japan")
    2014年11月 (ISBN: 9788073331061)  Refereed
    2013年3月にプラハで行われたテクノロジーアセスメントに関するEU主体の国際会議"PACITA"において発表した内容をベースに、書籍化されたもの。当方はそのうちの1節を細野光章と共著で執筆(筆頭)、日本におけるELSI/TAの現状を、文部科学省プロジェクト「政策のための科学」とその一拠点である「公共圏における科学技術政策」の現状を紹介しつつ議論したもの。同書において、日本人による寄与は本節のみである。
  • 日本化学会編 (担当:分担執筆, 範囲:神里達博「I総論1.化学技術と社会」)
    丸善出版 2014年1月 (ISBN: 9784621087596)
    化学の全体像をとらえた標準的レファレンスとして知られている『化学便覧』は、概ね10年ごとに改訂されてきた。今回第七版として応用化学編が改定されることになり、当方は、辰巳委員長の依頼を受け、総論の序論「化学技術と社会」を書き下ろした。ここに相当する部分は、第6版までは複数の著者によって書かれていたが、その記述を全面改定し、科学としての化学、また技術としての応用化学の歴史を、一つのストーリーとして読めるようにゼロから記述した。また「311」後の状況を踏まえ、化学の社会的な責任に関する記述についても重きを置いた。 (日本化学会編, 編集委員長:辰巳敬, 著者多数)
  • 中村征樹編, 神里達博, 調麻佐志, 八木絵香, 田中幹人, 標葉隆馬, 平川秀幸他 (担当:分担執筆, 範囲:神里達博「第1章 食品における放射能のリスク」)
    ナカニシヤ出版 2013年2月 (ISBN: 9784779507229)
    東日本大震災によって、科学や技術、そして専門家の限界が誰の目にも明らかになり、また本来科学に回収され得ない社会的な問題でありながら、それが科学の専門性の内側にあると見なされてきたことが、はっきりした。このような状況を、日本の科学技術社会論の若手を中心に、さまざまな角度から分析したもの。当方は、食品の放射能汚染の問題について、議論した。
  • 大沢真幸, 吉見俊哉, 鷲田清一, 見田宗介編 (担当:分担執筆, 範囲:神里達博「BSE問題」)
    弘文堂 2012年12月 (ISBN: 9784335551482)
    現代の社会におけるさまざまな問題を再検討・再定義する「社会に関する」事典。当方は、BSEによって引き起こされたさまざまな社会問題についての項目「BSE問題」を担当した。
  • NHKスペシャル「日本新生」取材班編, 神里達博, NHK取材班, 藤沢久美 (担当:分担執筆, 範囲:神里達博「序章・食の安心を取り戻すために、いま何をすべきか」)
    NHK出版 2012年2月 (ISBN: 9784140883709)
    東日本大震災後の日本を取り巻く危機的自体を構造的に捉え直し、今後の道筋を探求するNHKスペシャル「日本新生」のなかで、「食」の問題を特集した2011年10月放送の内容を、書籍化したもの。当方は当番組の企画段階から関わっており、番組のコンセプト全体に寄与をしている。
  • 萱野, 稔人, 神里, 達博 (担当:共著)
    集英社 2012年2月 (ISBN: 9784087206302)
    「311」が明らかにしたのは、我々の生きる文明のスタイルそのものの、限界性であったのではないか。このような問題意識をベースに、哲学者の萱野稔人との対談を通して、日本社会の抱える、エネルギー、リスク管理、経済成長など、さまざまな課題に言及しながら、来るべき新しい時代の可能性を描く。また日本社会の条件を見つめ直した上での、社会哲学と技術哲学の交流の実験を試みている。
  • 梶雅範, 西條美紀, 野原佳代子編, 西條美紀, 野原佳代子, 日下部治, 桑子敏雄, 大塚裕子, 梶雅範, 神里達博, ノートン・マイケル, 川本思心, 滝口健一郎, 浅羽雅晴, 林衛, 丸山正明, 上田昌文
    培風館 2009年5月 (ISBN: 9784563019303)
    理工系の読者を想定する、科学技術コミュニケーションの教科書。科学技術コミュニケーション問題が生じる背景を、歴史的に解説する7章と8章を担当。特に第7章では、主として英国におけるBSE問題の経緯を参照しながら、未解明なリスクが存在するなかで、社会問題化した場合のコミュニケ-ションの問題を検討している。
  • 城山英明, 鈴木達治郎, 白取耕一郎, 加藤浩徳, 畑中綾子, 神里達博, 中島貴子, 奥村裕一, 松尾真紀子, 石黒一憲 (担当:共著, 範囲:神里達博「第4章 リスクの社会的フレーミング-耐震偽装事件を例に」)
    東京大学出版会 2008年7月 (ISBN: 9784130342667)
    宇宙開発、原子力、交通システム、食品問題など、様々な科学技術に関わる政策や、メディアの制度への影響などを検討することにより、科学技術政策の革新メカニズムを明らかにするのが本書の目的である。当方は、2005年冬に起こった、いわゆる「耐震偽装事件」をめぐるフレーミング分析を行っている。
  • 神里達博 (担当:分担執筆, 範囲:毒食の理由――「食」問題とモダニティ)
    講談社 2008年6月 (ISBN: 9784062147958)
    講談社の中国論特集への寄稿。日本中を震撼させた中国製冷凍餃子問題についての科学史的検討。この事件を契機に我が国では、大きな中国批判が起きたが、実際の被害者は3家族10名であり、また、食品が検疫にかかる確率は中国よりも、米州諸国の方が高いケースが多い点などを指摘。それらを踏まえ、近代化の過程では、過去に欧米も含め、同様の「食の不祥事」が起きたことを示し、中国に対する過度のバッシングを相対化、社会不安のメカニズムを検討した。
  • 堀井秀之編 (担当:分担執筆, 範囲:神里達博「第5章 2安全安心とアジェンダ設定―“2002年食品パニック”を例として」)
    東京大学出版会 2006年1月 (ISBN: 4130611585)
    科学技術振興機構・社会技術研究システム、ミッションプログラムI「安全で安心な社会を実現するための社会技術研究」の成果を書籍にまとめたもの。さまざまな分野にわたる安全性の問題に関して、社会技術の観点から整理・分析を行った上で、問題解決への方策を示している。
  • 編著, 藤垣裕子, 共著者, 綾部広則, 梶雅範, 神里達博, 小林傳司, 調麻佐志, 杉山滋郎, 塚原東吾, 平川秀幸, 廣野喜幸, 藤垣裕子, 松原克志, 宗像慎太郎 (担当:分担執筆, 範囲:神里達博「第5章 BSE/牛海綿状脳症/狂牛病にみる日本の食品問題」)
    東京大学出版会 2005年11月 (ISBN: 9784130032049)
    科学技術社会論(STS: Science and Technology Studies)は世界的にも比較的新しい学問分野である。我が国でも2001年に学会が作られ、本格的な研究が始まったところである。本書は、この分野の日本語で読める最初の教科書として出版された。担当した第5章ではBSE/牛海綿状脳症/狂牛病問題について英国、ならびに日本での状況を、網羅的に分析した。
  • 神里, 達博
    弘文堂 2005年10月 (ISBN: 4335000588)
    BSE問題は、1990年代半ば以降、世界を震撼させ、各国行政当局はそのたびに大いに批判された。だが、BSEを含めた「プリオン病」を科学史的に読み解くと、単なる行政の過失に帰着しえない、より本質的な問題が浮かび上がってくる。本書はプリオン病三百年の歴史を読み解き、環境と医療の境界領域としての食品問題を科学論的に捉え直す。BSE問題を通じて、我々の「近代」のあり方をも問い直す野心的試み。
  • 動け!日本タスクフォース編 (担当:分担執筆, 範囲:神里達博「総合的なトレーサビリティ・システムに向けた標準規格・基盤技術」)
    日経BP社,日経BP出版センター (発売) 2003年4月 (ISBN: 4822243400)
    停滞する日本経済の状況を、科学技術のイノベーションを通じて、改善することを目指した、大学発・緊急研究プロジェクトの成果集。担当の「総合的なトレーサビリティ・システムに向けた標準規格・基盤技術」は、食品問題などで注目された「トーレサビリティ」の可能性について、技術的ならびに社会的側面から論じたもの。

講演・口頭発表等

 29

共同研究・競争的資金等の研究課題

 6

社会貢献活動

 34

メディア報道

 5