田畑 拓, 末松 周, 吉田 憲司, 小山 大介, 中村 健太郎, 渡辺 好章
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 112(326) 25-29 2012年11月22日
ポリ乳酸を膜材質とする中空カプセルを作製し,超音波照射下におけるカプセルの破壊特性及び,内包物の放出を評価した.作製したカプセルの粒径は1〜45μmであり,ダブルエマルジョン法を用いて作製した.周囲膜内部には模擬薬物である蛍光色素(acid red 52)と空気が封入されており,三層構造を持つ.膜厚は100nm〜3μmであり,中空率は75〜97%である.実験容器内を脱気水で満たし,周波数700kHz,1,2MHzの連続正弦波,音圧400kPaでカプセルの破壊実験を行った.各周波数におけるカプセルの共振径はそれぞれ30,25,20μmであった.カプセル破壊後,内包物は60秒間にわたり放出がなされた.カプセル内部の気体の振動が内包物の放出に影響を与えると考えられる.