研究者業績

亀井 克彦

カメイ カツヒコ  (Katsuhiko Kamei)

基本情報

所属
千葉大学 真菌医学研究センター 特任教授 (名誉教授)
千葉芙蓉病院 院長

J-GLOBAL ID
200901052420351605
researchmap会員ID
1000200636

外部リンク

経歴

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論文

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  • 多部田弘士, 河野典博, 亀井克彦, 山口哲生, 長尾啓一, 栗山喬之, 横山耕治, 加治晴夫, 宮治誠
    真菌と真菌症 30(4) 280-287 1989年  査読有り
    Nitroblue tetrazolium (NBT) 還元試験を応用し, ヒト多形核白血球 (polymorphonuclear leukocyte, PMN) の Candida albicans (C. albicans) に対する食菌能及び食菌に伴う superoxide (O-2) 産生能を同時に測定できる実験系の作製を試みた. 測定条件の検討の結果, NBT溶液 (2mg/ml) に懸濁した Candida 液(2.5×107/ml) とPMN液 (2.5×106/ml) 0.2mlずつに50%被検者血清0.1mlを加え, 30分間培養した後, 食菌率 (NBT-食菌率) 及びNBT還元率を測定した場合が最適と考えられた. また, 上記と同様の条件下でNBTを加えない実験系を作製し, 食菌率 (PBS-食菌率) 及び被食菌 Candida を逆培養して求めた殺菌率を測定した. 健常成人のPMNでは, NBT-食菌率とPBS-食菌率とは正の相関を示し, また, 強いNBT還元能と殺菌率とは正の相関を示した. 従って, NBT添加が食菌能測定の妨げとはならず, 本測定法により食菌能測定と同時に食菌に伴うO-2産生能を測定できると考えられた. 本測定法を用い, 各種呼吸器疾患患者におけるPMN機能を検討した結果, 一部に殺菌能の低下している症例が認められ, その原因の一つとしてO-2産生能の低下が関与している可能性が考えられた. 以上の結果より, 本実験系はヒトPMN機能の検討に有用であると考えられた.
  • 亀井 克彦, 楠本 一生, 鈴木 俊光
    日本胸部臨床 47(3) 234-238 1988年3月  査読有り筆頭著者
    膠原病に間質性肺炎が合併することは良く知られているが,そのような場合でも間質性肺炎が膠原病の発症に先行することは少ない。初め間質性肺炎として発症し,その約2カ月後に原疾息である多発性筋炎が出現した1例を報告した。このような症例ではステロイド剤などの使用により原疾患が隠蔽される可能性もあり,注意深い観察が望まれる。また本症における抗Jo-1抗体の意義についても言及した。
  • 亀井克彦, 小桧山律, 金井太美子, 岡崎宣夫, 大塚十九郎, 鈴木光
    呼吸 7(5) 624-627 1988年  査読有り筆頭著者
    息発作に両側性気胸を合併し,ショック状態となった19歳の男性症例を報告した。こ の症例では気胸に伴う呼吸音の減弱が両側性に生じたため,気胸の発生を推測できず治療に難 渋した。喘息に気胸が合併することは決して少なくないが,本例のように両側性に発生した場合は,症状や身体所見から気胸の合併を診断することが難しく,患者は重篤な状態に陥る危険 性がある。喘息発作において治療抵抗性の場合や,説明のつかない低血圧,頻拍などがみられ た場合,呼吸音に左右差が認められなくとも,両側性気胸の合併を考慮に入れるべきであろう。
  • 亀井 克彦, 楠本 一生, 鈴木 俊光
    肺癌 28(3) 367-372 1988年  査読有り筆頭著者
    73歳男性に発症したAFPおよびhCG産生性の肺癌の1例を報告した.一時化学療法及びコバルト照射に反応したが, やがてAFPの急激な上昇に伴って急速に全身状態が悪化し, 入院後約5ヵ月で死亡した.剖検で一部に絨毛上皮癌様の変化を伴う腺扁平上皮癌と診断し, PAP法で腺癌細胞内にAFPを, 絨毛上皮癌様細胞内にhCGを証明した.このAFPのレクチンに対する非結合性は, Concanavalin-Aで82%, LCAで0%を示し, 卵黄嚢腫瘍に類似した性質を示した.
  • 小桧山律, 中野裕康, 亀井克彦, 鈴木光, 水口国雄
    日本胸部臨床 47(7) 635-639 1988年  査読有り
  • 中野 裕康, 鈴木 光, 亀井 克彦, 渡辺 明, 松村 寛三郎
    日本胸部疾患学会雑誌 26(5) 531-535 1988年  査読有り
    胸部X線上円形陰影を認めた限局性膿胸の3例を報告した. 限局性膿胸は, 胸部X線上円形の陰影を呈することがあり, 肺化膿症と間違われることがある. 両者は, 治療法が異なるため正しい診断が必要である. そのためには, まず円形陰影を呈する限局性膿胸の存在を認識することが重要であり, 鑑別診断の方法としては胸部X線の3方向の像の変化 (3 dimensional analysis), 胸部CT, 気管支造影が有用であると考えられる.
  • 小檜山 律, 鈴木 光, 亀井 克彦, 中野 裕康
    日本胸部疾患学会雑誌 26(3) 248-252 1988年  査読有り
    胸部X線写真上腫瘤影を呈した75歳男性. 自覚症状はない. 右下肺野に隣接胸膜の肥厚を伴った腫瘤影があり, 断層写真・気管支造影にて腫瘤下縁へ弧状に巻き込まれる気管支収束像 (comet tail sign) が認められた. 以上のX線学的特徴と他所見より round atelectasis (RA) と診断し開胸術を施行することなく退院した. RAの本邦報告例は調べ得た範囲では自験例を含め14例であった. その診断上の要点は, 限局性の胸膜肥厚と comet tail sign であった. 胸部単純写真, 断層写真に加え, 気管支造影が有用と思われる. 本症は悪性腫瘍との鑑別が問題となるが, 本症のX線学的特徴を熟知し無用な開胸術を避けなければならない.
  • 井村よし雄, 中野裕康, 小桧山律, 大塚十九郎, 山本弘, 亀井克彦
    日本胸部臨床 46(10) 872-875 1987年10月  最終著者
  • 亀井克彦, 楠本一生, 鈴木俊光
    日本胸部臨床 46(5) 407-412 1987年  筆頭著者
  • 亀井 克彦, 小檜山 律, 金井 太美子, 岡崎 宣夫, 鈴木 光, 松村 寛三郎, 大塚 十九郎, 山本 弘, 井村 价雄, 水口 国雄
    日本胸部疾患学会雑誌 25(5) 586-591 1987年  査読有り筆頭著者
    54歳の男性に発症し, 9年間に及ぶ閉塞性肺炎の反復の末, 末梢に形成した腫瘤影を契機に発見された気管支脂肪腫の1例を報告した. 肺癌を否定し得ず右下葉切除術を施行したところ, 右B10bとB10cの分岐部に発生し, B10の著しい狭窄をもたらした気管支脂肪腫とその末梢の著しい気管支拡張, および胸部X線写真上腫瘤影を呈した器質化肺炎が認められた. 本邦の過去14例の報告と併せ, 我が国における気管支脂肪腫の傾向につき検討してみると, その1/3で既に末梢肺の不可逆的な変化を来しており, 早期発見の重要性が示唆された.
  • 亀井克彦, 小桧山律, 金井太美子, 井村价雄, 鈴木光, 松村寛三郎, 水口国雄
    日本胸部臨床 46(8) 634-638 1987年  査読有り筆頭著者
  • 亀井克彦, 中野裕康, 小桧山律, 渡辺明, 鈴木光, 松村寛三郎
    呼吸 6(7) 772-776 1987年  査読有り筆頭著者
    53歳,女1生に認められたステロイド誘発性喘息の1例を報告した。患者はソルコーテフ の静注で急激に悪化し,呼吸停止となった。蘇生後,プレドニンの静注でも発作の悪化をみた。 皮内テストはソルコーテフ,サクシゾン,ソルメドロール,プレドニンで陽性となり,ハイド ロコートン,デポメドロール,酢酸プレドニソロン,デカドロン,リンデロン,ケナコルトA で陰性を示した。陽性例は全例コハク酸エステルであり,陰性例はいずれもリン酸エステル, 酢酸エステルなどであった。以上よりステロイドのエステル化が,ステロイド誘発性喘息の一 因である可能性が示唆された。
  • 亀井克彦, 楠本一生, 鈴木俊光
    日本胸部臨床 46(10) 884-889 1987年  査読有り筆頭著者
    右下肺野の巨大腫瘤を主訴とした、肝ヘルニア(広義)の1例を経験した。この肝は横隔膜位で鋭くくびれており、あたかも胸腔内の腫瘍を思わせる陰影を形成していた。本症は胸腔内腫瘍などと誤認されることがあり、切除を目的とした開胸例も少なからず報告されている。肝の変形性が極めて高いことを認識し、横隔膜に接する腫瘍影の鑑別診断として、本症の重要性を再確認する必要があると考えられる。
  • 亀井 克彦, 楠本 一生, 福村 基之, 鈴木 俊光, 原田 三紀夫, 羽田 圓城
    気管支学 9(3) 281-287 1987年  査読有り筆頭著者
    38歳の女性に認められたPryce I型の肺分画症の手術例を報告した。胸部X線写真上は単純, 断層撮影とも孤立性の結節影を示すのみであったが, CTスキャンではじめて異常血管影と推測される索状影が確認され, 本症を疑う手がかりとなった。本症は他の肺分画症と異なり分画肺自体は陰影を示さないため, 異常動脈による結節影のみを呈することが多く, 画像診断上注意が必要である。また, 気管支動脈造影にて異常動脈周囲に血管増生を確認し, 本症にしばしば出現する気道出血が異常動脈でなく, 気管支動脈の破綻によりもたらされる可能性を示唆した。
  • 小檜山 律, 鈴木 光, 中野 裕康, 亀井 克彦
    気管支学 9(3) 226-230 1987年  査読有り最終著者
    63歳女性。1年間持続する血痰を主訴に来院, 気管支鏡にて気管ほぼ中央部の前壁右側に, 表面平滑な軟らかい径3mmの半球状の隆起を認めた。生検にて炎症性ポリープと診断した。鉗子にてポリープは全剔され, 同時に血痰も消失した。10カ月の後少量ではあるが血痰の再発をみたが, 気管支鏡では明らかなポリープの再発は認めなかった。本例は一般の炎症性ポリープと違い, 粘膜下組織への炎症細胞浸潤が軽微で, 血管増生や間質浮腫を認めず, 新鮮な炎症反応に乏しい瘢痕化されつつある組織像を呈していた。本症に自然退縮例があることも考慮すると, 本例はある時期に発症した炎症性ポリープがその退縮過程において発見されたものと考えられた。しかし, その気管支鏡所見・組織所見から, 血痰との因果関係はいまだ不明であり, ポリープそのものも含め気道系の追跡が必要と思われる。
  • 小桧山律, 井村价雄, 大塚十九郎, 山本弘, 亀井克彦
    臨床胸部外科 7(2) 168-171 1987年  査読有り最終著者
  • 小桧山律, 山本弘, 中野裕康, 亀井克彦, 大塚十九郎, 渡辺明, 井村价雄, 鈴木光, 松村寛三郎, 水口国雄
    胸部外科 40(12) 1008-1011 1987年  査読有り
  • 亀井 克彦, 楠本 一生, 鈴木 俊光
    気管支学 8(2) 212-217 1986年  査読有り筆頭著者
    気道出血を主訴とする症例の中で, 胸部単純X線写真上異常陰影に乏しい73例を選び, 気管支鏡的検討を加えた。男女比は約2 : 3であり, 年齢は20歳から82歳(平均55歳)に及んだが, 男性では加齢とともに症例の増加する傾向が窺われた。原因疾患では, 気道炎症性疾患(急性気管支炎, 慢性気管支炎)が76%と大多数を占めたが, 少数ながら肺癌が発見され, 気管支鏡検査の有用性が裏付けられた。気管支鏡下に出血源を確認できたのは32%と低率であったが, 全く異常所見を示さなかったのは13%にすぎず, 残りの87%では出血を含む何らかの異常所見を呈した。出血部位に関しては, 男性では左右差を認めなかったが, 女性では77%が左側気道から出血しており, 女性気道の特殊性について今後の検討を要すると考えられた。
  • 鈴木 俊光, 楠本 一生, 亀井 克彦, 大谷 直史, 鈴木 恒雄, 松田 美彦, 古藤 雅彦
    日本胸部疾患学会雑誌 24(2) 123-129 1986年  査読有り
    多量の気道分泌液を出す病態において喀出時の苦しみは, 特に呼吸不全患者においては死の苦しみとなる. この苦しみを緩らげるためには, その喀出量のコントロールが可能となればと研究を始めた. 症例数は21例 (男11: 女10), 平均年齢56.6歳 (32歳~76歳). 疾患別では, 副鼻腔気管支炎8例, 汎細気管支炎4例, 慢性気管支炎3例, 気管支拡張症2例, 間質性肺炎3例, 気管支喘息1例. 観察期間は172.2日間 (5日~420日).これらの内呼吸不全は16例で76%であった. 結語. 1) 喀痰の日内変動パターンは5つに分類された. i) 早朝型, ii) 午後型, iii) 持続型, iv) 二相型, v) 夜間型, 2) 気管支肺分泌の喀出パターンは, 疾患特有のパターンはなく, 患者個有のパターンが認められた. 3) 気管支肺分泌喀出はその量の増減によるパターンの変動はほとんど認められず, 略一定のパターンをとっていた. 4) ステロイドホルモンによる治療は50%の症例に分泌喀出量に減少という良好な結果をもたらすことができたが, その日内変動パターンには影響を与えなかった.

書籍等出版物

 87

講演・口頭発表等

 499

共同研究・競争的資金等の研究課題

 7