木下 千栄子, 山本 ヨシ, 斎藤 あけみ, 田村 玲子, 中山 敬子, 大江 ヤイ, 樋口 千恵子, 内藤 隆, 佐中 孜, 眞嶋 朋子, 晋野 麻由子
腎と透析 53(別冊 腹膜透析2002) 468-470 2002年9月
クリニカルパス(パス)を組み合わせた段階的導入法(SMAP法)によるCAPDの導入を行った患者4名,及び導入準備中1名(男4名,女1名,30〜82歳)を対象として,聞き取り調査を行い主観的評価によるパスの有用性について検討した.パスの全体の評価として,全員が「役に立った」としていた.その理由として「何をやるのかがわかり,安心した」という言葉から知らないことによる不安が軽減され,安心感を得ることができていると判断される.CAPD導入患者のもつ不安を軽減する過程でパスは重要な役割をしていることが明確になり,患者にとってパスが有用であると評価できた.<教育・指導>の項目で「導入後の生活がイメージできなかった」という意見が1名あった.又,<物品等準備>の項目では1名から「書いてある物品がどういうものかわからなかった」という意見もあった.<食事や書類>の項目では,役に立たなかった理由として「栄養指導を1回受けただけではのみ込めない」や「書類の必要性がわからなかった」という意見が複数あった