大学院人文科学研究院

山口 元

ヤマグチ ハジメ  (Hajime Yamaguchi)

基本情報

所属
千葉大学 大学院人文科学研究院 文学部 国際言語文化学科 文学部国際言語文化学科 教授

J-GLOBAL ID
200901072312875518
researchmap会員ID
1000306555

MISC

 18
  • 山口 元
    千葉大学人文研究 (34) 153-172 2005年  
    映画『エル・ニド』-スペイン語で『巣』を意味する-はその題名からも推測できるとおり、きわめて象徴性に富んだ作品である。監督のハイメ・デ・アルミニャン自身が脚本を手がけているが、『フィルムセンター83、スペイン映画の史的展望〈1951~1977〉』によればハイメ・デ・アルミニャンの作品の特徴は、平凡な登場人物、日常的な状況設定、よく組み立てられた会話、決して激越にならない或る種の批判的悲観主義と人物、口語的遣り取りに対する優れた観察である。つまり、厳密な〈技〉より文学的で物語的なものが優先しているのである。それ故、彼の映画はシナリオ次第なのである。とある。1980年製作の『エル・ニド』もまさにこの特徴を備えている。そこで本論文では『エル・ニド』の文学性に目をむけ、これまでに筆者が試みてきた演劇作品の分析法を応用しつつ、『エル・ニド』で用いられている象徴表現を浮き彫りにしてゆくことで、一見、日常生活を描いているような表現をとりながら、実は神話的とも言える意味深い内容を取り扱った作品であることを明らかにしたい。
  • Editorial Complutense S.A(Coleccion Compas de Letras 1) 2001年  
  • 清泉文苑 (18) 70-79 2001年  
  • 千葉大学人文研究 (31) 421-435 2001年