立田 光廣, 大竹 静, 新宅 敏宏, 尾松 孝茂
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers. B 87(5) 614-619 2004年5月1日
ファイバファブリペローエタロンの複屈折が,ファイバをフェルールに接着固定する過程で生じた接着剤層の異方性により起こるとする解析モデルを導いた.その結果,複屈折の大きさはファイバとフェルール材料の線膨張係数差,温度変化,接着剤のヤング率並びに接着剤層幅の異方性の積に比例することが導かれた.また,硬化収縮率,粘度の異なる3種類の接着剤を用いて作成した6個のファイバファブリペローエタロンの複屈折を測定した結果,複屈折の大きさは用いた接着剤の硬化収縮率と正の相関をもつことが判明した.複屈折の温度依存性の実測値は導かれたモデルによる計算値とオーダが一致し,提案モデルの有効性が確認された.