研究者業績

山崎 真巳

ヤマザキ マミ  (Mami Yamazaki)

基本情報

所属
千葉大学 大学院薬学研究院 教授
学位
薬学博士(1991年3月 千葉大学)

J-GLOBAL ID
200901084108778277
researchmap会員ID
1000191974

外部リンク

植物の化学多様性の分子基盤、進化に興味があります。

主要な論文

 172
  • Amit Rai, Hideki Hirakawa, Ryo Nakabayashi, Shinji Kikuchi, Koki Hayashi, Megha Rai, Hiroshi Tsugawa, Taiki Nakaya, Tetsuya Mori, Hideki Nagasaki, Runa Fukushi, Yoko Kusuya, Hiroki Takahashi, Hiroshi Uchiyama, Atsushi Toyoda, Shoko Hikosaka, Eiji Goto, Kazuki Saito, Mami Yamazaki
    Nature communications 12(1) 405-405 2021年1月15日  査読有り最終著者責任著者
    Plant genomes remain highly fragmented and are often characterized by hundreds to thousands of assembly gaps. Here, we report chromosome-level reference and phased genome assembly of Ophiorrhiza pumila, a camptothecin-producing medicinal plant, through an ordered multi-scaffolding and experimental validation approach. With 21 assembly gaps and a contig N50 of 18.49 Mb, Ophiorrhiza genome is one of the most complete plant genomes assembled to date. We also report 273 nitrogen-containing metabolites, including diverse monoterpene indole alkaloids (MIAs). A comparative genomics approach identifies strictosidine biogenesis as the origin of MIA evolution. The emergence of strictosidine biosynthesis-catalyzing enzymes precede downstream enzymes' evolution post γ whole-genome triplication, which occurred approximately 110 Mya in O. pumila, and before the whole-genome duplication in Camptotheca acuminata identified here. Combining comparative genome analysis, multi-omics analysis, and metabolic gene-cluster analysis, we propose a working model for MIA evolution, and a pangenome for MIA biosynthesis, which will help in establishing a sustainable supply of camptothecin.

MISC

 95
  • 山崎 真巳
    植物の生長調節 = Regulation of plant growth & development 57(2) 108-113 2022年  
  • 佐藤 玄, 内山 真伸, 斉藤 和季, 山崎 真巳
    日本薬学会年会要旨集 137年会(2) 61-61 2017年3月  
  • 佐藤 玄, 王 超, 山崎 真巳, 斉藤 和季, 内山 真伸
    日本生薬学会年会講演要旨集 63回 101-101 2016年8月  
  • 韓 栄春, 高橋 弘喜, 中村 道美, Bunsupa Somnuk, 吉本 尚子, 山本 浩文, 鈴木 秀幸, 柴田 大輔, 山崎 真巳, 斉藤 和季
    日本薬学会年会要旨集 136年会(3) 82-82 2016年3月  
  • 佐賀裕亮, 荒木健志, 丸上萌々, 大高潤之介, 荒谷博, 斉藤和季, 山崎真巳, 鈴木秀幸, 久城哲夫
    日本農芸化学会大会講演要旨集(Web) 2016 2016年  
  • 山崎 真巳, 印南 佳織, Bunsupa Somnuk, 斉藤 和季
    日本生薬学会年会講演要旨集 62回 78-78 2015年8月  
  • 韓 栄春, 高橋 弘喜, 中村 道美, 吉本 尚子, 鈴木 秀幸, 柴田 大輔, 山崎 真巳, 斉藤 和季
    日本生薬学会年会講演要旨集 62回 77-77 2015年8月  
  • 韓 栄春, 高橋 弘喜, 中村 道美, 吉本 尚子, 鈴木 秀幸, 柴田 大輔, 山崎 真巳, 斉藤 和季
    日本薬学会年会要旨集 134年会(3) 77-77 2014年3月  
  • 青柳 香里, Somnuk Bunsupa, 斉藤 和季, 山崎 真巳
    日本生薬学会年会講演要旨集 60回 143-143 2013年8月  
  • 丸山 瑛, Somnuk Bunsupa, 斉藤 和季, 山崎 真巳
    日本生薬学会年会講演要旨集 60回 142-142 2013年8月  
  • 山崎 真巳, 山本 天心, 中林 亮, 斉藤 和季
    日本薬学会年会要旨集 133年会(2) 118-118 2013年3月  
  • 岡田 岳人, 山崎 真巳, 金谷 重彦, 並木 隆雄, 斉藤 和季
    日本薬学会年会要旨集 133年会(2) 117-117 2013年3月  
  • 高橋真理, 中川彩美, 山崎真巳, 斉藤和季, 町田泰則, 町田千代子
    日本植物学会大会研究発表記録 77th 2013年  
  • 岡田 岳人, 金谷 重彦, 山崎 真巳, 並木 隆雄, 斉藤 和季
    日本生薬学会年会講演要旨集 59回 40-41 2012年8月  
  • 山崎 真巳, 千田 かおり, 金 美幸, 岡田 岳人, 及川 彰, 峠 隆之, 田中 健一, 並木 隆雄, 金谷 重彦, 斉藤 和季
    日本薬学会年会要旨集 132年会(2) 179-179 2012年3月  
  • 岡田 岳人, Mochamad Afendi Farit, 山崎 真巳, 千田 かおり, 川合 利佳, 南部 羽蘭, 並木 隆雄, 金谷 重彦, 斉藤 和季
    日本薬学会年会要旨集 132年会(2) 179-179 2012年3月  
  • 山崎 真巳, 樋口 真理, ワンワッタナー ブンヤパー, 斉藤 和季
    日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 390-390 2011年  
    シソの成分変種であるアカジソとアオジソについては古くから遺伝学研究が行われており、アントシアニン生産に関して少なくとも3つの遺伝子座(A、BおよびK)が関与することが示されている。また、近年複数の植物種においてMBW複合体(MYB/bHLH/WD40)がアントシアニン生合成を制御することが明らかにされている。これまでに演者らはシソから2つのMYB因子(MYB-P1、MYB-C05)、3つのbHLH因子(MYC-F3G1、MYC-RS、MYC-RP/GP)ならびにWD40因子(PFWD)を単離し機能解析してきた。しかしながらアカジソ特異的に発現する因子の単独過剰発現体ではアントシアニン誘導は見られなかった。そこで、アカジソにおけるアントシアニン生産制御には因子間の組み合わせが重要であると推測し、シソのMYB因子、bHLH因子ならびにWD40因子のすべての組み合わせの間でタンパク質相互作用とそれぞれの因子のDFRプロモーターへの結合能を調べた。その結果、MYB-C05とMYC-F3G1、PFWDとMYC-F3G1の間で最も強い相互作用が認められ、これらの相互作用がアカジソとアオジソのアントシアニン生合成の違いを決定することが示唆された。
  • 中林 亮, 榊原 圭子, 浦野 薫, 松田 史生, 小嶋 美紀子, 榊原 均, 篠崎 一雄, 峠 隆之, 山崎 真巳, 斉藤 和季
    日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 139-139 2011年  
    本研究では、MYB12及びPAP1/MYB75の過剰発現体(MYB12OX、<I>pap1-D</I>)及びそれらを掛け合わせて作出した二つのMYB遺伝子同時過剰発現体(WOX1-1、WOX1-2)を用いてメタボロミクス及びトランスクリプトミクスによる統合解析を行い、フラボノイド生合成機構に密接に関連する生理現象の解明を目指している。<br>統合解析を行った結果、これらフラボノイド関連転写因子過剰発現体では野生型Col-0に比べてフラボノイド特有の過剰蓄積及びストレス応答に関連する遺伝子の発現誘導がなされていることが明らかとなった。ストレス応答関連遺伝子の発現に関与するアブシジン酸量は、Col-0と過剰発現体間で顕著な差が見られなかった。このことからフラボノイド生合成経路はストレス応答機構と密接な関わりがあること、またフラボノイド生合成経路の誘導はストレス耐性を向上させることが示唆された。そこで非生物学的ストレス(乾燥、塩及び酸化ストレス)実験を行った結果、これら過剰発現体は有意なストレス耐性の向上を示した。<br>フラボノイドは植物ストレスを緩和する抗酸化活性を有する。本結果は、ストレス応答研究におけるストレス応答段階のフラボノイド蓄積及び抗酸化化合物過剰蓄積に起因するフィードフォワードな二次的な影響を分類する上で、有効な結果であると考えられる。
  • S. Korsangruang, M. Yamazaki, K. Saito, S. Prathanturarug
    PLANTA MEDICA 76(12) 1197-1197 2010年8月  
  • 中林 亮, 榊原 圭子, 松田 史生, 峠 隆之, 北島 満里子, 高山 廣光, 山崎 真巳, 斉藤 和季
    日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2010 868-868 2010年  
    シロイヌナズナにおいて、アントシアニン及びフラボノール生合成はMYB75/PAP1及びMYB12によって制御されている。フラボノイド生合成機構を理解する上で、これらの過剰発現体(<I>pap1-D</I>及びMYB12OX)は生合成遺伝子及び代謝物の解明を可能とした。そこで二つのMYB遺伝子同時過剰発現体(WOX1-1, 2)(1)を作出し、フラボノイド過剰蓄積に関する植物体内の生理現象の誘導を試みた。Col-0、MYB12OX、<I>pap1-D</I>、WOX1-1, 2の5系統についてメタボローム及びトランスクリプトームの統合解析を行った結果、WOX1-1, 2においてMYB12OXのフラボノール量と<I>pap1-D</I>のアントシアニン量の加算的な過剰蓄積がなされていた。一方、遺伝子発現においてはWOX1特異的に発現誘導を受けているストレス応答関連遺伝子が認められた。ストレス実験(NaCl及びmethyl viologen)を行った結果、<I>pap1-D</I>及びWOX1-1, 2が両ストレスに耐性を示した。本結果はストレス応答研究におけるストレス応答段階のフラボノイド蓄積、抗酸化化合物過剰蓄積に起因するフィードフォワードな二次的な影響を分類する上で、有効な結果であると考えられる。<br><br>(1) Nakabayashi R, et al., (2009) Phytochemistry, 70: 1017-1029
  • 山崎 真巳, 浅野 孝, 柏原 恵美, 小林 可菜英, 佐々木 亮介, 飯島 陽子, 青木 考, 柴田 大輔, 斉藤 和季
    日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2010 227-227 2010年  
    カンプトテシンは、数種の植物が生産するテルペノイドインドールアルカロイドであり、トポイソメラーゼIを阻害剤して細胞毒性を有することから抗がん剤原料として利用されている。その生合成の初期段階は、他のテルペノイドインドールアルカロイドと同様にトリプタミンとセコロガニンの縮合により生ずるストリクトシジンを中間体として生合成されるが以降の生合成経路は不明である。演者らは、アカネ科チャボイナモリ(<I>Ophiorrhiza pumila</I>)においてカンプトテシン高生産毛状根培養系(HR)を確立した。この毛状根から誘導した懸濁培養細胞(CSC)ではアルカロイド生産が消失した。そこでHRとCSC についてInfusion FT-ICR-MSによるノンターゲット分析を行いHR特異的質量イオンピークをプロファイリングした。さらにこれらの質量イオンピークについてトリプトファン脱炭酸酵素(TDC)ならびにセコロガニン合成酵素(SLS) の遺伝子発現をRNAi法により抑制した毛状根での変動をLC-FT-ICR-MSを用いて分析し、抑制遺伝子の発現量と相関を示すイオンピークの精密質量から生合成に関連する候補化合物を推定した。
  • 山崎 真巳, シリカンタラマス・スパアツ, 斉藤 和季
    日本薬学会年会要旨集 129年会(1) 113-113 2009年3月  
  • 榊原 圭子, 井上 恵理, 松田 史生, Wangwattana Bunyapa, 山崎 真巳, 斉藤 和季
    日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2009 326-326 2009年  
    植物の代謝に関与する遺伝子の多くは、多重遺伝子族として存在している。例えば、シロイヌナズナには、272のcytochromeP450遺伝子、107の配糖化酵素遺伝子が存在すると報告されており、その構造のみから機能を推定することは困難である。<br> フラボノイド配糖化酵素遺伝子の網羅的機能同定を目的に、既知のフラボノイド代謝関連遺伝子をクエリーとして、遺伝子共発現解析を行ったところ、アントシアニン代謝系遺伝子と相関の高い配糖化酵素遺伝子(UGT3)を見出した。その一次構造から、UGT3は、フラボノイド配糖体の糖部分の水酸基を配糖化する酵素であることが示唆された。UGT3のエキソン部分にtransposonが挿入された変異体(<I>ugt3</I>変異体)は、野生型と比較して顕著な表現型は認められなかったが、高シュクロース存在下で育てた場合、<I>ugt3</I>変異体は、野生型とは異なるアントシアニン蓄積様式を示した。組換えタンパク質を用いた<I>in vitro</I>での活性測定により、UGT3はcyanidin 3-<I>O</I>-glucosideに対してキシロース転移活性を示した。また、UGT3はUDP-xyloseに特異的に認識し、他のUDP-sugarは利用できなかった。すなわち、UGT3はアントシアニン・キシロース転移酵素をコードしていることが判明した。
  • 千田 かおり, 岡田 岳人, 峠 隆之, 及川 彰, 田中 健一, 川合 利佳, 南部 羽蘭, 金谷 重彦, 斉藤 和季, 山崎 真巳
    日本生薬学会年会講演要旨集 55回 154-154 2008年9月  
  • 山崎真巳, 山崎真巳, シリカンタラマス スパアツ, 斉藤和季, 斉藤和季
    日本進化学会大会プログラム・講演要旨集(Web) 10th 2008年  
  • 山崎 真巳, 奥山 淳, 林 香代子, 浅野 孝, Sirikantaramas Supaart, 斉藤 和季
    日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2008 37-37 2008年  
    [目的] アカネ科チャボイナモリ(Ophiorrhiza pumila)は、強力なトポイソメラーゼI阻害剤で医薬品原料としても重要なテルペノイドインドールアルカロイドであるカンプトテシン(CPT)を生産する。我々は、これまでにCPTを高生産する毛状根とCPTを生産しない脱分化状態の懸濁培養細胞を用いて、毛状根特異的に発現する遺伝子のプロファイリングを行ってきた。本研究では毛状根特異的に発現しCPT生産制御に関与すると推測されるAP2/ERF転写調節因子ならびにP450(CYP)ホモログについて、これらの機能を解析するために全長cDNAを単離し、RNAi毛状根ならびに過剰発現毛状根を作出した。<br>[実験・結果] 毛状根特異的に発現し、AP2/ERFファミリーに属すOpERFのcDNAを得、RNAi 法によりOpERFが発現抑制されたRNAi毛状根ならびに過剰発現毛状根を作出した。このRNAi毛状根では、OpERFの発現量とトリプトファン脱炭酸酵素遺伝子の発現量に弱い正の相関が見られた。また、毛状根特異的に発現する、OpCYP1~4についてRNAi毛状根を作出した。これらの毛状根特異的転写調節因子ならびにCYPホモログの遺伝子発現を抑制したRNAi毛状根では、CPT蓄積量には大きな変化は見られなかった。
  • 浅野 孝, 菅谷 知世, 林 香代子, 須藤 浩, 斉藤 和季, 山崎 真巳
    日本生薬学会年会講演要旨集 54回 101-101 2007年9月  
  • 浅野 孝, 菅谷 知世, 林 香代子, 奥山 淳, 須藤 浩, 北山 雅彦, 山崎 真巳, 斉藤 和季
    日本生薬学会年会講演要旨集 53回 161-161 2006年9月  
  • 浅野 孝, 菅谷 知世, 須藤 浩, 北山 雅彦, 山崎 真巳, 斉藤 和季
    日本薬学会年会要旨集 126年会(4) 90-90 2006年3月  
  • 林 宏明, 岸本 菜緒子, 高屋 優一, 岡野 陽平, 井上 謙一郎, 飯沼 宗和, 須藤 浩, 山崎 真巳, 斉藤 和季
    日本薬学会年会要旨集 126年会(4) 102-102 2006年3月  
  • 山崎真巳, 大林武
    Plant Organelles 4 10-16 2006年  
  • 堂本 太一, 柴田 雅久, 西山 泰孝, 斉藤 和季, 山崎 真巳
    日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 47 S198-S198 2006年  
    シソにおいて、アントシアニン生合成酵素をコードする遺伝子群は成分変種特異的に発現し、光照射により同調的に発現誘導され、転写レベルでの制御を受けることが推測されている。この様な転写調節機構に関与する調節因子の探索を行い、これまでに2種のbHLH (<I>MYC-RP</I>, <I>MYC-F3G1</I>)、2種のMYB様転写因子(<I>MYB-P1</I>, <I>MYB-C05</I>)、WD40因子(<I>PFWD</I>)をコードする遺伝子を単離し機能解析を行ってきたが、単一でアカジソ、アオジソにおけるアントシアニン生産の違いを決定する因子の同定には至っていない。<br>そこで、本実験ではPCR-select cDNA subtraction法により得られたアカジソ特異的cDNA断片から、500アミノ酸からなる新規bHLHをコードするcDNA、<I>MYC-RS1</I>及び<I>MYC-RS2</I>を得た。両者間には7アミノ酸の置換が存在した。推定アミノ酸配列の相同性に基づくクラスタリングの結果、MYC-RS1および 2はシロイヌナズナのbHLHグループIIIdに、またMYC-RP、MYC-F3G1はEGL1、GL3、TT8等を含むグループIIIfに分類された。さらに、MYC-RS遺伝子をシロイヌナズナへ導入し、過剰発現体を作成した。現在この変異体についてアントシアニン関連転遺伝子の発現変動、並びにフラボノイド関連代謝産物の変動等の解析を行っている。
  • 西山 泰孝, 峠 隆之, 田中 良和, 田口 悟朗, Fuell Christine, Michael Anthony, 北山 雅彦, 山崎 真巳, 斉藤 和季
    日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 47 S197-S197 2006年  
    シロイヌナズナのMyb様転写因子をコードする<I>PAP1</I>遺伝子の過剰発現変異体においてはアントシアニンおよびフラボノールが特異的に高蓄積しており、野生型株と比較して38遺伝子の発現が上昇している。これら38遺伝子にはフラボノイド生合成に関与する既知遺伝子に加え、機能不明の3つのアシル基転移酵素遺伝子群が含まれていた。本研究では、アントシアニン誘導体化に関与すると推測されるこれらのアシル基転移酵素遺伝子について、その機能を組み換えタンパク質を用いて解析した。<br> それぞれの遺伝子を大腸菌に導入し、組み換えタンパク質を発現させた。<I>AT1</I>のコードするタンパク質はシアニジン3, 5-ジグルコシドをマロニル化する活性を有していた。本酵素はシアニジン3-グルコシドを基質とせず、シアニジンの5位に付加した糖のマロニル化反応を触媒していることが示唆された。一方、<I>AT2</I>と<I>AT3</I>はマイクロアレイ上同一のプローブで検出されるが、RT-PCRにより確認を行ったところ、両遺伝子の発現が<I>PAP1</I>遺伝子過剰発現体<I>pap1-D</I>において上昇していることが確認された。また、これら2遺伝子のコードする組み換えタンパク質は共にシアニジン3-グルコシドをクマロイル化する活性を有しており、アントシアニンのクマロイル化に関与していることが示唆された。各遺伝子の植物体内における機能について、欠損変異株を用いて検討を行っている。
  • 須藤 浩, 林 宏明, 妹尾 修次郎, 鈴木 秀幸, 柴田 大輔, 山崎 真巳, 斉藤 和季
    日本薬学会年会要旨集 125年会(4) 172-172 2005年3月  
  • M Yamazaki, T Shimada, H Takahashi, Nishimura, I
    PLANT AND CELL PHYSIOLOGY 46 S83-S83 2005年  
  • 岡田 岳人, 平井 優美, 鈴木 秀幸, 山崎 真巳, 斉藤 和季
    日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 46 S55-S55 2005年  
    【目的】ルピン系アルカロイド(キノリチジンアルカロイド)は分子内にキノリチジン環を有する一群の植物アルカロイドであり、マメ科植物に多く見出される。特に、<I>Lupinus</I>属植物はエステル型のルピン系アルカロイドを特徴的に産生する。このエステル型アルカロイド生合成を触媒し、アルカロイド蓄積パターンの決定に関わっている13α-ヒドロキシマルチフロリン/13α-ヒドロキシルパニン <I>O</I>-チグロイル転移酵素(HMT/HLT)遺伝子の単離と機能解析について報告する。<br>【方法・結果】<I>L. albus</I>よりHMT/HLTを精製し、その内部アミノ酸配列を決定したところ、植物由来のアシル基転移酵素間に保存されているアミノ酸配列のモチーフが存在した。この部分アミノ酸配列よりデザインしたプライマーを用いて増幅されたPCR断片をプローブとして、cDNAライブラリーからORF全長をコードするcDNAクローンを得た。このORF領域を発現ベクターに導入し、大腸菌内で発現した組換えタンパク質を用いて酵素活性を測定した。その結果、HMT/HLT活性が検出され、本cDNAがHMT/HLTをコードすることが示された。HMT/HLT遺伝子の機能解析として、基質特異性の検討、阻害剤実験、発現解析を行った結果について報告する。
  • 浅野 孝, 須藤 浩, 北島 満里子, 高山 廣光, 相見 則郎, 山崎 真巳, 斉藤 和季
    日本生薬学会年会講演要旨集 51回 40-40 2004年9月  
  • 須藤 浩, 渡瀬 郁実, 山崎 真巳, 相見 則郎, 斉藤 和季
    日本薬学会年会要旨集 124年会(2) 144-144 2004年3月  
  • 浅野 孝, 須藤 浩, 北島 満里子, 山崎 真巳, 相見 則郎, 斉藤 和季
    日本薬学会年会要旨集 124年会(2) 144-144 2004年3月  
  • 中嶋 淳一郎, 山崎 真巳, 佐藤 慶治, 星野 忠次, 斉藤 和季
    日本薬学会年会要旨集 124年会(2) 151-151 2004年3月  
  • 峠 隆之, 平井 優美, 矢野 美弦, 中嶋 淳一郎, 井上 恵理, 高橋 秀樹, Dayan Goodenowe, 野路 征昭, 山崎 真巳, 斉藤 和季
    日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 45 S157-S157 2004年  
    <I>PAP1</I> はフラボノイド生合成系遺伝子の発現誘導に関わるMyb様転写因子をコードするシロイヌナズナの遺伝子である。本研究では、詳細なフラボノイド蓄積機構の解明のために、<I>PAP1</I> 遺伝子が過剰発現したアントシアニン高蓄積変異株 (<I>pap1-D</I>) について、蓄積代謝物の網羅的解析(メタボロミクス)および遺伝子発現の網羅的解析(トランスクリプトミクス)を行い、<I>PAP1</I>遺伝子制御下の蓄積に至るまでの代謝系間ネットワークを詳細に解析した。<br> シロイヌナズナの野生型株、<I>pap1-D</I> 変異株および <I>PAP1</I> 遺伝子cDNA過剰発現形質転換体のロゼット葉および根を用いて、HPLC-PDA-MSおよびFT-MSによる代謝物の網羅的解析を行った。その結果、<I>PAP1</I> 過剰発現体群において、葉では11種類、根では6種類のcyanidin誘導体が高蓄積していることが確認された。また、アフィメトリックスDNAチップによる約23,000遺伝子のトランスクリプトーム解析を行った結果、<I>PAP1</I> 過剰発現体群では、フラボノイド生合成の酵素遺伝子の他、アントシアニン蓄積に関与すると考えられる特定遺伝子群の発現誘導が認められた。以上の結果から、<I>PAP1</I> 遺伝子はアントシアニン蓄積を特異的に制御する転写因子であることが示された。また、アントシニン蓄積に関与すると考えられる修飾転移酵素遺伝子、輸送系遺伝子や転写因子についての情報を得ることができた。
  • 西山 泰孝, 峠 隆之, 北山 雅彦, 山崎 真巳, 斉藤 和季
    日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 45 S157-S157 2004年  
    アクティベーションタグライン<I>pap1-D</I>は、Myb様転写因子をコードする<I>pap1</I>を過剰発現している変異体であり、アントシアニンおよびフラボノールを特異的に高蓄積する。したがって、この変異体で発現が増加している遺伝子はアントシアニンの生合成および蓄積に関与していると考えられる。転写産物のマイクロアレイによる解析を行ったところ、野生型と比較してアントシアニン生合成経路を構成する酵素群、およびMybやWRKYなどの転写因子をコードする遺伝子の発現が増加していることが確認された。これらに加え、機能不明の配糖化酵素、アシル基転移酵素、グルタチオンS-転移酵素をコードする遺伝子の発現も増加しており、これらがアントシアニンの修飾および蓄積に関与することが示唆された。<br> 本研究では、転写産物と蓄積代謝物の網羅的解析の統合の結果を詳細に解析し、機能が推測される遺伝子について、その機能の解析を行った。特に誘導体化に関与すると推測された糖転移酵素遺伝子群の機能の解析を行った。<br> 大腸菌で発現させた組み換えタンパク質を用いて、各種アントシアニジン誘導体を基質とした配糖化酵素の活性を検出した。これら糖転移酵素の基質特異性の解析により、植物体中でシアニジンが受ける修飾の経路について論じる。さらにこれら遺伝子の欠損したシロイヌナズナ変異株における蓄積代謝物の網羅的解析を行い、当該遺伝子が植物体内において果たしている機能を特定する。
  • 峠 隆之, 粟津原 元子, 野路 征昭, 山崎 真巳, 関原 明, 小林 正智, 篠崎 一雄, 斉藤 和季
    日本生薬学会年会講演要旨集 50回 81-81 2003年8月  
  • 岡田 岳人, 平井 優美, 荒川 雄一郎, 鈴木 秀幸, 野路 征昭, 山崎 真巳, 斉藤 和季
    日本生薬学会年会講演要旨集 50回 82-82 2003年8月  
  • 浅野 孝, 山崎 泰代, 浦野 晶子, 須藤 浩, 北島 満里子, 高山 廣光, 山崎 真巳, 相見 則郎, 斉藤 和季
    日本生薬学会年会講演要旨集 50回 214-214 2003年8月  
  • 須藤 浩, 山崎 真巳, 浅野 孝, 相見 則郎, 斉藤 和季
    日本生薬学会年会講演要旨集 50回 215-215 2003年8月  
  • K Springob, M Yamazaki, K Saito
    PLANT AND CELL PHYSIOLOGY 44 S121-S121 2003年  

書籍等出版物

 17

講演・口頭発表等

 171

担当経験のある科目(授業)

 9

共同研究・競争的資金等の研究課題

 36

産業財産権

 4

社会貢献活動

 2