研究者業績

中道 圭人

ナカミチ ケイト  (Keito Nakamichi)

基本情報

所属
千葉大学 教育学部 幼児教育講座 幼児心理学研究室 教授
学位
博士(教育学)(2007年3月 東京学芸大学)
修士(教育学)(2004年3月 千葉大学)

ORCID ID
 https://orcid.org/0000-0003-4786-0529
J-GLOBAL ID
200901052640294793
researchmap会員ID
5000085144

発達心理学・教育心理学の中でも,特に乳幼児期から児童期の認知発達を専門領域としています。子どもの思考(演繹的思考,反事実的思考,創造的思考・類推,等)やその基盤となる能力(実行機能,自己制御,社会情動的能力)の発達について,主に研究しています。また,その子どもの発達に関わる養育環境・保育環境の影響や,他者の心の理解などの社会的な発達に関する調査研究を行っています。


論文

 71
  • 中道 圭人
    常葉学園大学研究紀要, 教育学部 (31) 47-62 2011年3月  
  • 中澤 潤, 中道圭人
    乳幼児教育学研究 19(19) 11-24 2010年12月  査読有り
  • 中道 圭人
    常葉学園大学研究紀要, 教育学部 (30) 203-214 2010年3月  
  • 中道 圭人
    常葉学園大学研究紀要, 外国語学部 (25) 249-261 2009年3月  
  • 中道 圭人
    常葉学園大学研究紀要, 教育学部 (29) 51-60 2009年3月  
  • 中澤 潤, 中道 圭人, 朝比奈 美佳, 古賀 彩
    千葉大学教育学部研究紀要 56 125-130 2008年3月  
    本研究では,音楽や造形の熟達者と非熟達者の幼少期の環境の違いを検討した。調査1(N =307)では音楽専攻の大学生と,調査2(N =216)では造形専攻の大学生と他の学問を専攻する大学生を比較した。その結果,音楽や造形に熟達している大学生は,そうでない大学生に比べ,幼少期の音楽や造形に関する物理的な環境や人的な環境が整っていたことが示された。さらに,物理的な環境より人的な環境が音楽や造形の熟達には影響している可能性が示された。This study examined differences between environments in young childhood of artistic expert and novice. Ex 1. (N=307) compared expert students in music with novice students, and Ex 2. (N=216) compared expert students in design art with novice students. These results showed that expert students had rich physical and human environments in young childhood more than novice students. In addition, human environments influenced expertise of music and design art more than physical environments.
  • 中道 圭人
    常葉学園大学研究紀要, 教育学部 (28) 171-181 2008年3月  
  • 中道圭人
    教育心理学研究 55(3) 347-358 2007年9月  査読有り
    幼児の条件推論, ワーキングメモリ (WM), 抑制制御の関連を検討した。実験1では年長児 (N=25) を対象に, 経験的あるいは反経験的な事柄での条件推論課題, WM課題 (逆唱), 抑制制御課題 (昼夜ストループ課題) の関連を検討した。その結果, 反経験的な条件推論と抑制制御の間に正の相関が見られたが, 条件推論とWMの相関は見られなかった。実験2では年長児 (N=26) を対象に, 課題手続きを改善した条件推論課題とWM課題, 抑制制御課題の関連を検討した。その結果, 実験1と同様に抑制制御は反経験的な条件推論のみと正の相関を示し, その一方, WMは条件推論全般と正の相関を示した。本研究の結果から, 幼児期における条件推論, WM, 抑制制御の関連が明らかとなった。
  • 中澤 潤, 中道 圭人
    千葉大学教育学部研究紀要 55 97-105 2007年2月  
    発達精神病理学研究において,幼児期の行動が後の適応にどのように関連するかが大きな関心となっている。そのような関連を実証的に検討するために,幼児期の子どもの行動特徴を把握するための査定用具は重要である。本研究は,その査定用具として,教師による子どもの行動評定尺度であるCBS (Child Behavior Scale) の日本版の作成を行なった。日本の幼児においてもオリジナルのCBSと同様の「攻撃」「向社会」「非社交」「被排斥」「不安-怖がり」「過活動-妨害」の6因子が見出された。各尺度の内的一貫性,再検査信頼性,構成概念妥当性は高かった。In the developmental psychopathology, it is interesting that the longitudinal relationship between children's behavior at early childhood and their social adjustment at childhood and/or adolescent. Young children's behavioral assessment instrument is important to examine such relationship empirically. The Child Behavior Scale (CBS) is one of the useful teacher rating scales for young children's behavior. This study developed the Japanese version of Child Behavior Scale (CBS). Factor analysis extracted following six factors, "aggressive with peers", "prosocial with peers", "asocial with peers", "excluded by peers", "anxious-fearful", and "hyperactive-distractible", that same as original scales. Results showed the CBS Japanese version has internal consistence and test-retest reliability, and constructive validity.
  • 中澤 潤, 榎本淳子, 中道圭人
    千葉大学教育学部研究紀要 55 61-69 2007年2月  
    本研究では,社会的問題解決と適応,情動との関連を検討することを目的とした。大学生 (N=677,M=19.74歳) を対象に,社会的問題解決能力としてSPSI-R,情動としてSTAI,適応としてQOSLを実施した。情動との関連では,特性不安が問題への否定的な捉え方に強く関連していること,問題の肯定的な捉え方が合理的な解決方略に,問題の否定的な捉え方が回避的な解決方略に関連していることが示された。適応との関連では合理的な問題解決方略が適応的生活と,回避的な問題解決方略が不適応的生活と関連していた。これらの結果から適切な社会的問題解決が適応的生活に影響している可能性が示唆された。This study examined the relationships among the emotion, social problem solving, and social adjustment. University students (N=677, M=19.74 years old) responded the questionnaires; the STAI as an assessment of emotional aspect, the SPSI-R as an assessment of social problem solving, and the QOSL as an assessment of social adjustment. Path analysis revealed following relationships. Trait anxiety strongly related with negative problem orientation of SPSI-R. In SPSI-R, positive problem orientation related with rational problem solving, and negative problem orientation related with avoidance style. Rational problem solving related with social adjustment and avoidance style related with social maladjustment. These results suggested cognitive and emotional regulation effects on the social adjustment of university students.
  • 中澤 潤, 中道圭人, 永井 保
    千葉大学教育学部研究紀要 55 71-77 2007年2月  
    保育場面における男性保育者の行動特性をユーモアという視点から明らかにすることを目的とし,観察を行なった。第1観察では男性保育者のユーモア行動についての仮説を生成し,第2観察ではその仮説の検証を行なった。男性保育者は女性保育者よりもユーモア行動を多く用い,特に攻撃的なユーモアを身体的に表出することが多かった。そのユーモア行動は,ネガティブ事象(幼児が不適切な行動を示す;失敗・困難に直面する)が存在する場面において,幼児のネガティブ事象の軽減・解決を促進するために用いられていた。結果は保育における人的環境としての男性保育者の存在意義という観点から論じられた。Behavior of male and female day care teachers were observed for generating hypothesis of behavioral sex differences. Humor behavior was found as typical difference between male and female teachers. Some hypotheses were generated. Hypothesis testing observation supports following hypotheses: Male teachers used humor behavior in their child care work than female teachers; Male teachers expressed more physical aggressive humor behaviors than female teachers; Male teachers expressed their humor behavior at the situation where child confronted a failure and a difficulty. In such negative situation, male teacher's humor behavior decreased child's negative feeling and support the child's problem solving. These results were discussed from the implication of the role of male teachers in early childhood.
  • 中澤 潤, 中道圭人, 小松谷佳代子, 宮田寛子
    千葉大学教育学部研究紀要 55 79-86 2007年2月  
    本研究は,加害者の意図や与えた被害の大きさの違いによる幼児の謝罪の使い分けを検討した。実験1では3-6歳児(N=61)を対象に,加害者の意図の違い(故意・反撃・偶発)による謝罪(真の謝罪・道具的謝罪・ルーティンとしての謝罪)の使い分けを検討した。その結果,全般的に幼児はルーティンとしての謝罪を行うが,5-6歳頃から徐々に真の謝罪を行えるようになること,また加害者の意図の違いによって謝罪を使い分けないことが明らかとなった。実験2では5-6歳児(N=34)を対象に,被害者に与えた被害の大きさ(小・大)が謝罪の使い分けや謝罪の際の心的状態(罪悪感・責任の受容・相手の怒りの認識・許容欲求)に及ぼす影響を検討した。その結果,被害の小さい場合より大きい場合に謝罪の生起量が多いことや,ルーティンとしての謝罪より真の謝罪を行う場合に罪悪感等を抱きやすいことが明らかとなった。This study examined the effects of intentionality and severity of harm on young children's apology. Ex. 1 (N=39) showed that though 3- and 4-year olds apologize as a routine, they become to do sincere apology from 5- to 6-year old. However, young children didn't consider the assailant's intention on their apologies. Ex. 2 (N=34) showed the apology increases with severity of harm, and the sincere apology evoked feeling of guilt more than the routinized apology.
  • 中道圭人
    学校教育学研究論集 14(14) 1-12 2006年10月  査読有り
  • 中道圭人
    発達心理学研究 17(2) 103-114 2006年8月  査読有り
    幼児の条件推論にふりの設定が及ぼす影響を検討した。実験1では年少児(n=24)と年長児(n=28)を対象に,Nakamichi (2004)の4枚カード課題(経験的あるいは反経験的な条件式を与え,4枚のカードの中から条件式に対する違反を同定してもらう)での条件推論にふりの設定が及ぼす影響を検討した。その結果,年少児より年長児で,反経験的条件式より経験的条件式で推論遂行が良いことや,年長児はふりの設定によって反経験的条件式での条件推論が促進されることが示された。実験2では年少児(N=28)を対象に,詳細な説明を加えた"不思議な国にいる"というふりの設定の影響を検討した。その結果,実験1と同様に年少児の推論遂行はこのようなふりでも促進されず,年少児におけるふりの効果の無さはふりの理解し難さが原因ではないことが示された。これらの結果から,ふりの設定の条件推論への影響は,年齢により異なることが明らかとなった。
  • 中澤 潤, 中道 圭人, 豊島 みゆき, 今野 美香
    千葉大学教育学部研究紀要 54 151-158 2006年2月28日  
    小学3年生の小学1年生への課題教授場面の直接観察を通して,きょうだい関係やその有無が小学3年生の教授行動に及ぼす影響を検討した。実験1では,小学3年生と小学1年生の2人きょうだい(39組)を対象に,きょうだいの性構成が小学3年生の教授行動に及ぼす影響を検討した。その結果,年下のきょうだいの性にかかわらず,兄よりも姉が教授をする姿勢が強いことが示された。実験2では,きょうだいを持つ小学3年生(n=28)とひとりっ子の小学3年生(n=28)と1年生を対象に,きょうだいの有無が教授行動に及ぼす影響を検討した。その結果,きょうだいを持つ子はひとりっ子よりも教授行動が多いことや,きょうだいを持つ子に教授された1年生は課題に対する理解度が最も高いことが示された。
  • 中澤 潤, 杉本 直子, 中道 圭人
    千葉大学教育学部研究紀要 54 159-165 2006年2月  
    イメージ画を用いて,大学生の発達,成長,成熟の素朴概念についての検討を行った。大学生は,発達・成長・成熟の各々に,人の青年・成人期までの単純増加の質的変化を最も多く描いた。特に,発達と成長は同じように描かれた。発達と成長に比べ,学生は成熟を変化のプロセスというより,特定の段階に到達した状態として認識していた。
  • 中道圭人
    学校教育学研究論集 11(11) 1-11 2005年3月  査読有り
  • 中澤 潤, 中道 圭人, 大澤 紀代子, 針谷 洋美
    千葉大学教育学部研究紀要 53 193-202 2005年2月28日  
    本研究は絵本の絵に注目し,それが幼児の物語理解・想像力に及ぼす影響を検討した。予備実験(N=22)では5歳児の絵の選好を調査し,5歳児が"かわいい"イメージを好むことを示した。続く第1実験(N=21)では,絵の表現形式(かわいいイメージの絵とそうでない絵)が5歳児の物語理解や想像力(イメージ形成)に及ぼす影響を検討した。その結果,かわいいイメージの絵は幼児の想像力を抑制することが示された。第2実験(N=48)では絵の表現形式と幼児の絵の好み(その絵を好きか嫌いか)が5歳児の物語理解や想像力に及ぼす影響を検討した。その結果,絵の表現形式と幼児の好みはいずれも物語理解に影響しないことや,幼児の想像力が幼児の好みに関係なくかわいいイメージの絵によって抑制されることが示された。これらの結果から,絵本の絵が幼児の物語理解ではなく,幼児の想像力に影響することが明らかとなった。
  • K Nakamichi
    PSYCHOLOGIA 47(4) 238-249 2004年12月  査読有り
    This study examined young children's (N=87) development of conditional reasoning competence. Using the four-cards selection task of Harris and Nunez (1996), an age (3-, 4- and 5-year-olds) by context (deontic context whereby mother states the premise vs. descriptive context whereby the child states the premise) by task (familiar task based on a premise relating to an empirical matter for the participant vs. counterfactual task involving a counterfactual matter) factorial design (one between, two within factors) was utilized. According to the results, five-year-old children performed better than 3-year-olds, the deontic context encouraged children's performance more than the descriptive context, and the counterfactual task was more difficult than the familiar task. A significant 3-way interaction showed that 5-year-olds could succeed even on the counterfactual task if it was in the deontic context. The data suggested that a theory of deontic reasoning was more appropriate than that of pragmatic reasoning model.
  • 中澤 潤, 杉本 直子, 中道 圭人
    千葉大学教育実践研究 (11) 149-163 2004年3月  
  • 中道 圭人, 中澤 潤
    千葉大学教育学部研究紀要 51 173-179 2003年2月28日  
    This research examined the relationships between paternal/maternal authoritative, authoritarian, and permissive childrearing styles (based on the responsibility and control childrearing dimensions of Baumrind), and reactive and proactive aggressive behavior of their young children (N=59, aged 4-6 years). For reactive aggression, there were no differences among paternal/maternal childrearing types. For proactive aggression, authoritarian fathers have more aggressive young children than both authoritative and permissive fathers. If one or both of the parents were authoritarian, they tend to h...

主要な書籍等出版物

 26

主要な講演・口頭発表等

 92

主要な担当経験のある科目(授業)

 31

主要な共同研究・競争的資金等の研究課題

 17

学術貢献活動

 1

主要な社会貢献活動

 23