研究者業績

中村 伸枝

ナカムラ ノブエ  (Nobue Nakamura)

基本情報

所属
千葉大学 大学院看護学研究院 教授
学位
博士(看護学)(千葉大学)
修士(看護学)(千葉大学)

J-GLOBAL ID
200901094252305753
researchmap会員ID
1000200592

研究キーワード

 3

経歴

 1

学歴

 3

主要な論文

 130
  • 中村 伸枝, 薬師神 裕子, 野本 美佳, 金丸 友
    日本糖尿病教育・看護学会誌 28(2) 115-121 2024年9月  査読有り筆頭著者
  • 柏木 由実香[長橋], 中村 伸枝, 佐藤 奈保
    千葉看護学会会誌 30(1) 11-20 2024年8月  査読有り
    目的:造血幹細胞移植(以下,HSCT)を受け,外来通院中の学童期から青年期の小児がん経験者の身体調整と健康管理について明らかにし,長期的な視点を踏まえた看護支援の示唆を得る。方法:HSCTを受け,退院後1~3年前後経過している10~20歳の小児がん経験者3名に半構造化面接を行い,質的帰納的に分析した。本研究において,身体調整は,疾患や治療により直面していることに対する思いや認識,行動,健康管理は,健康維持・増進のため,先のことを見据えた思いや認識,行動とし,両者の位置づけは変化するものとした。結果:身体状態が回復していくにつれて,身体調整から健康管理へ移行するテーマと,疾患・治療のため必要であり,移行しないテーマが得られた。移行するテーマには,「感染予防」,「体力・筋力」が含まれ,生活に影響を与える症状の有無が身体調整から健康管理への移行に影響していた。移行しないテーマには「外来受診」,「内服」が含まれ,先のことを見据えた健康管理はなかったが,退院後の時間経過や成長発達に伴い自主的に取り組む変化がみられた。晩期合併症に対する理解や行動は,日常生活で晩期合併症に関する困難を自覚しているかにより影響されていた。考察:身体調整や健康管理は発達段階に沿って発達していくことを視野に入れ,小児がん経験者の発達段階,健康管理に影響する要因を踏まえ,主体的な健康管理を促す看護支援が必要である。(著者抄録)
  • 酒井 佳織, 中村 伸枝, 佐藤 奈保
    千葉看護学会会誌 29(2) 45-55 2024年2月  査読有り
    幼児期にある早産児の親の子どもの生活や発達上の気がかりと対処,対処に影響する要因を明らかにすることを目的に,幼児期にある早産児の親6名に半構造化面接を行った。質的帰納的分析を行い以下の結論を得た。1.親の気がかりとして,【同じ位の年の子より発達が遅れている】,【かんしゃくや落ち着きがなく大変である】,【マイペースな様子が気になる】,【集団生活ができるようになるか心配である】,【子どもの様子が許容範囲か問題があるかわからない】,【発達障害への不安が常にある】が抽出された。親は早産児の発達特性を敏感に捉え,心配したり否定したりする相反する感情を抱いていた。2.親の対処は,《子どもの状態を改善しようと親なりに取り組む》,《子どもの気になる様子を専門職に相談する》などの行動的対処4カテゴリー,《発達障害についてふみ込んだ相談はせず様子をみる》,《気になる子どもの様子を自然に任せる》,《心配なことを考えないようにする》,《問題ないと思い込ませる》の認知的対処4カテゴリーが得られた。ほとんどの親が行動的対処を行い,認知的対処が半数の親にみられた。3.対処に影響する要因として,【親なりの見通し・基準】,【周囲の言動】,【専門職の支援】の3テーマが抽出された。【周囲の言動】や【専門職の支援】は少なく,幼児期にある早産児の親が支援を得にくいことが示唆された。以上より,継続的な支援機会であるフォローアップ外来において,親に対して子どもに適した関わりや環境調整を促す支援を行う必要性が示唆された。(著者抄録)
  • 中村伸枝, 水野芳子, 奥朋子, 川西智美, 眞嶋朋子, 仲井あや
    日本CNS看護学会誌 10 1-8 2023年5月  査読有り筆頭著者
  • 佐野 唯, 中村 伸枝, 佐藤 奈保
    千葉看護学会会誌 28(2) 49-59 2023年2月  査読有り
    本研究は,長期フォローアップ受診における青年期の小児がん経験者の判断と行動化の過程を明らかにし,小児がん経験者の長期フォローアップ受診過程の概念枠組みを洗練することを目的に,青年期の小児がん経験者4名に半構造化面接を実施し,改訂ヘルス・ビリーフ・モデルを参考に作成した長期フォローアップ受診過程の概念枠組みに沿って質的帰納的に分析した。その結果,判断の過程では【新たな異常が身体に生じる可能性がある】等,何らかの異常が生じうる可能性を感じ,受診の有効性が負担を上回ることにより長期フォローアップ受診を採択していた。また,新たな因子として,『長期フォローアップ受診の習慣化』の存在が明らかとなり,習慣化の高さにより長期フォローアップ受診を採択していた。行動化の過程では,長期フォローアップ受診の促進として,【親が受診,受診内容の共有,療養行動に関わっている】等が抽出され,促進因子が阻害因子を上回り,全ケースが長期フォローアップ受診の実現に至っていた。変容因子の特徴として3つのテーマが抽出され,判断の過程の因子に影響していた。行動化の過程の因子には,『属性』や『体験』が影響していた。『長期フォローアップ受診の習慣化』の因子を組み込んだ長期フォローアップ受診過程の概念枠組み図を検討し,受診過程の特徴から,晩期合併症や長期フォローアップへの理解および患者の主体性を高める支援の必要性が示唆された。(著者抄録)
  • 中水流 彩, 中村 伸枝, 佐藤 奈保
    日本小児看護学会誌 31 186-193 2022年12月  査読有り
  • 橋本 美穂, 中村 伸枝, 佐藤 奈保
    千葉看護学会会誌 28(1) 35-44 2022年9月  査読有り
    【研究目的】本研究の目的は食物アレルギーのある思春期の子どもの社会的食事場面におけるヘルスリテラシーを明らかにし,看護援助の示唆を得ることである。【研究方法】食物アレルギーのある13~15歳の6名に半構成的面接を行い,質的帰納的に分析を行った。【結果】食物アレルギーのある思春期の子どもの社会的食事場面におけるヘルスリテラシーとして10項目が抽出された。親による食物アレルギーの安全のサポートを受けて【少しずつ食べる治療を自分に合わせて遂行する】,配慮してくれる友達との食事では【自分の経験をもとに友達の食べ物や場に合わせて楽しく食べる】,気を遣わなければいけない友達とは【食べたい物の原材料を読み取り友達と一緒に食べる】,学校では【生命に直結する自分の食物アレルギー情報をクラスメイトへ発信する】等がみられた。一方,【いつもと同じ環境で食べるときは食物アレルギー症状がでないと判断する】等,社会的食事場面におけるヘルスリテラシーが不十分な状況もみられた。【結論】食物アレルギーのある思春期の子どもの社会的食事場面におけるヘルスリテラシーを促進する看護援助として,友達との外食場面においてどのような問題が起こるのかを予測し友達の食べている物や場に合わせて調整できるという,自己管理への支援の必要性が示唆された。(著者抄録)
  • 中村伸枝, 水野芳子, 奥朋子, 瀬尾智美, 眞嶋朋子, 仲井あや
    文化看護学会会誌 14(1) 11-20 2022年5月  査読有り筆頭著者
  • 中村 伸枝, 雨宮 歩, 中島 由紀子, 仲井 あや, 下屋 聡平
    千葉看護学会会誌 27(2) 21-29 2022年2月  査読有り筆頭著者
    目的:持続皮下インスリン注入療法(CSII)を行う小児・青年は増加しているが、皮膚トラブルの問題が報告されている。本研究は、CSIIを行う小児・青年の皮膚トラブルと皮膚トラブルへの対応・予防について、季節や発達観階の視点から明らかにし、皮膚トラブルの予防に向けた支援への示唆を得ることを目的とした。方法:秋〜冬季の対象者は11名、夏季調査は8名、このうち7名は同一対象者であった。平均年齢は秋〜冬季調査11.4±7.1歳、夏季調査7.0±3.1歳、CSII使用期間は1.8年±1.4年と1.5±0.6年、平均HbA1cは7.3±0.9%と7.1±0.5%であった。CSIIの実施方法、皮膚トラブルと予防について面接を行い、季節及び年少児と年長者の比較を行った。また、皮膚トラブルの観察と角質水分量を測定し、秋〜冬季と夏季の比較、かぶれの有無による比較を行った。結果:秋〜冬季は夏季より有意に角質水分量は低く(p=0.003)、かぶれのある部位はかぶれのない部位より有意に角質水分量が低かった(p<0.001)。年少児では注入/挿入に適切な部位が限られ、親は皮膚トラブルの対応に困難を感じていた。年少児の親が行うスキンケアは年長者本人が行うより丁寧に行われていた。結論:皮膚の乾燥を防ぐための丁寧なスキンケアが年間を通して重要である。皮膚トラブルに関するさらなる研究と、セルフケア能力と皮膚トラブルのリスクに応じた少年児の親と年長者自身への指導を糖尿病教育に加える必要がある。(著者抄録)
  • Nakamura N, Yakushijin Y, Kanamaru T, Tani H, Ideno K, Nakai A
    Diabetology international 10(2) 117-125 2019年4月  査読有り筆頭著者
  • 中村 伸枝, 仲井 あや, 出野 慶子, 金丸 友, 谷 洋江, 薬師神 裕子, 高橋 弥生
    日本糖尿病教育・看護学会誌 23(1) 100-107 2019年3月  査読有り筆頭著者
    <文献概要>本研究の目的は,1型糖尿病をもつ年少児の糖尿病セルフケアに向けた親のかかわり尺度を開発し信頼性・妥当性を検討することである.文献検討および予備調査,専門家会議を経て58項目の試行版を作成し,1型糖尿病をもつ1歳〜小学校低学年の子どもの親34名のデータを得て,24項目から成る最終版を作成した.主因子法,プロマックス回転により因子抽出を行い,F1 糖尿病管理における負担,F2 子どもの低血糖対処能力の把握,F3 低血糖や血糖値に起因する余裕の欠如,F4 幼稚園や学校のサポート,F5 糖尿病管理の支えと子どもの将来を見すえたかかわり,F6 糖尿病管理と育児の自信,F7 子どもの意欲や関心の把握,を得た.24項目のCronbach's α係数は0.84,再テスト法でのPearsonの積率相関係数は0.93と許容範囲内であった.本尺度は,項目数が24項目と少なく,年少児に対する親の認識やかかわり,親のストレスやサポートを包括的に査定するために臨床での活用が期待できる.今後は,より大きなサンプルサイズでの分析を継続し,安定した構造をもつ尺度に洗練していく必要がある.
  • 中村 伸枝, 金丸 友, 仲井 あや, 谷 洋江, 井出 薫, 出野 慶子, 高橋 弥生, 内海 加奈子
    日本糖尿病教育・看護学会誌 21(1) 11-18 2017年3月  査読有り筆頭著者
    本研究の目的は,CSIIを行う小児・青年の療養生活と課題についてCSIIを使用している群とCSIIを中止した群との比較により明らかにし,CSIIを行う小児・青年と家族へのよりよい療養生活に向けた看護支援の示唆を得ることである.外来通院中のCSII群35名(年少児の親14名,年長者21名),CSII中止群9名(年少児の親3名,年長者6名),計44名を対象に,文献検討に基づく自記式質問紙を用いて,ボーラス忘れの頻度と理由,CSIIにしてよかったこと・困っていること等について回答を求め,記述統計,カイ二乗検定,および質的帰納的分析を行った.その結果,ボーラスを2回/月以上忘れる者はCSII群17名(48.6%),CSII中止群4名(44.4%)であり,インスリン注入が容易であるがゆえにうっかり忘れることが多かった.CSIIにしてよかったことは,CSII群は「学校での生活がしやすくなった」が25名(71.4%)と,有意に多かった(カイ二乗値4.490,p=0.034).CSIIで困っていることは,両群とも「注入部位が赤くなったり,硬くなったり,かぶれる」が半数以上にみられ,CSII中止群では「針の痛みが強い」(カイ二乗値5.382,p=0.023),「注入セットの挿入が難しい」(カイ二乗値8.568,p=0.010)が有意に多かった.両群共に「英語で書かれた表示が読みにくい」,「ポンプやカテーテルが服を着替えるときにじゃまになる」等が,年長者の半数以上にみられた.学校生活上の課題では,「学校でアラームが鳴るのが気になる」,「水泳など,学校でポンプを外したときの管理が難しい」が多かった.以上より,インスリンポンプの適切な操作やボーラス忘れを防ぐ支援,学校生活でのトラブル予防・対処と学校生活をしやすくする支援,皮膚トラブルの予防と穿刺時の疼痛軽減に向けた研究と支援の必要性が示唆された.(著者抄録)
  • 中村 伸枝, 金丸 友, 出野 慶子, 谷 洋江, 白畑 範子, 内海 加奈子, 仲井 あや, 佐藤 奈保, 兼松 百合子
    千葉看護学会会誌 20(2) 1-10 2015年1月  査読有り筆頭著者
    本研究の目的は、1型糖尿病をもつ10代の小児/青年の糖尿病セルフケアを体験の積み重ねの視点から明らかにし、小児の成長発達に沿った看護指針・評価指標の開発に有用な枠組みを構築することである。1型糖尿病をもつ10代の小児/青年の療養行動・日常生活の認識と実際、サポートについてケースごとの詳細な質的データを含む9編の学位論文から得られた52ケースを分析対象とした。各ケースの療養行動・日常生活の認識と実際、サポートについて質的帰納的に分析を行い「カテゴリー」を抽出した。ケースを9歳以下の年少発症群と10代発症で診断後1年以上の群、10代発症で診断後1年未満の群の3群に分け、小児/青年が直面する課題の状況、適切あるいは不適切なセルフケアにつながるカテゴリーの出現頻度とカテゴリー間の関係を分析した。その結果、以下が明らかとなった。年少発症の小児/青年は、時間をかけて糖尿病の基本的な療養行動を習得し療養行動がふつうになる一方で、病気のためにうまくいかない体験を積み重ねている者もいた。10代発症では、否定的な感情が強いときであっても糖尿病の基本的な療養行動の習得は短期間で可能であったが、日常生活の中で療養行動を行うためには多様なサポートを必要としていた。本研究の結果と先行研究を統合し【基本的な療養行動を習得する段階】と【生活の中で療養行動ができる段階】から成る、1型糖尿病をもつ10代の小児/青年の糖尿病セルフケアの枠組みを構築した。(著者抄録)
  • 中村 伸枝, 出野 慶子, 金丸 友, 谷 洋江, 白畑 範子, 内海 加奈子, 仲井 あや, 佐藤 奈保, 兼松 百合子
    千葉看護学会会誌 18(1) 1-9 2012年7月  査読有り筆頭著者
    本研究の目的は、1型糖尿病をもつ幼児期から小学校低学年の子どもの療養行動の習得に向けた体験の積み重ねを親の関わりと共に明らかにし、看護援助に有用な枠組みを構築することである。国内文献は、医学中央雑誌およびCiNiiを用いて1992〜2011年、海外文献は、CINAHL、MEDLINE、Academic Search Premier、PsycINFOを用いて2002〜2011年について「小児/幼児」、「1型糖尿病」「親/母親」のキーワードで検索を行った。国内論文8件、海外文献8件が得られ、これら16文献をPattersonのmeta-studyの手法を用いて分析した。その結果、以下の結果が得られた。「1型糖尿病をもつ幼児・小学校低学年児童の療養行動の習得に必要な要素」として、幼児期・小学校低学年までの発達課題の達成を基盤にした、療養行動に対する子どもの気持ち・関心、知識や技術の習得に必要な子どもの能力が導かれた。また、母親と子どもへの周囲からのサポート、および、子どもの療養行動の習得と安全な環境づくりを目指した母親の関わりが抽出された。1型糖尿病をもつ幼児期・小学校低学年の子どもの療養行動の習得に向けた体験の積み重ねは、子どもの成長発達や、それに伴うサポートの広がり、母親の糖尿病管理や育児の習熟を含む複雑な過程であり、子ども、母親、周囲のサポートが相互に関係しながらダイナミックに変化していく枠組みとして示された。(著者抄録)
  • Nobue Nakamura, Nozomu Sasaki, Kaichi Kida, Nobuo Matsuura
    PEDIATRICS INTERNATIONAL 52(2) 224-229 2010年4月  査読有り筆頭著者
    Background: The aim of this study was to assess (i) the health-related quality of life (HR-QOL) of primary, junior and high school children with type 1 and type 2 diabetes and to compare it with that of healthy school children; and (ii) to compare the diabetes-related QOL (DR-QOL) and the QOL of parents of children with diabetes, between type 1 and type 2 diabetes in Japan. Methods: Overall, 471 patients aged 9-18 years (368 with type 1 and 103 with type 2 diabetes) and their parents were involved. QOL was assessed using a self-administered questionnaire. Results: The total score for HR-QOL of primary and junior school children with type 1 diabetes was significantly higher than that of those with type 2 diabetes and healthy controls. However, there were no significant differences in high school children. Some subscales regarding HR-QOL were significantly lower for children with type 2 diabetes than for children with type 1 diabetes or healthy controls. The DR-QOL of children with type 1 and type 2 diabetes did not significantly differ. The Family Burden and Family Involvement were significantly greater in parents of children with type 1 diabetes. There were significantly positive correlations between HR-QOL and DR-QOL in both groups. In type 1 diabetes only, there were significant negative correlations between glycated hemoglobin and some subscales of the HR-QOL and QOL of parents of children with diabetes, and weak positive correlation between glycated hemoglobin and Family Burden. Conclusions: The HR-QOL of school children with type 1 diabetes was higher than that of those with type 2 diabetes and healthy school children. The QOL of school children with type 1 diabetes was not impaired.
  • 中村 伸枝, 松浦 信夫, 佐藤 浩一, 佐々木 望, 兼松 百合子
    日本糖尿病教育・看護学会誌 14(1) 4-10 2010年3月  査読有り筆頭著者
    本研究の目的は、1型糖尿病をもつ子ども/青年のQOLに、親のQOLや血糖コントロール等の要因がどのように関連しているかを明らかにし、看護援助への示唆を得ることである。小学校3年生以上22歳までの1型糖尿病をもつ子ども/青年474名とその親を対象に、子ども/青年の「生活の満足度:HR-QOL」と「糖尿病に関連した満足度:DR-QOL」、「親の生活の満足度:PDQOL」、「親の糖尿病と疾患管理の負担」、「親の糖尿病管理へのかかわり」、HbA1c、罹病期間、年齢について回答を求めた。各変数の相関関係を検討しながらパス解析を行い、モデル適合度判定に基づきモデルを修正した。その結果、小中学生の子どもでは、子どもの年齢と「生活の満足度:HR-QOL」、「親の糖尿病管理へのかかわり」のパスが有意であり、年齢が高いほど生活の満足度は低下し、親のかかわりは減少した。また、「親の生活の満足度:PDQOL」、「親の糖尿病と疾患管理の負担」、「親の糖尿病管理へのかかわり」間には有意なパスがあり、加えてこれらの親の各変数から子どもの「生活の満足度:HR-QOL」へのパスも有意であった。HbA1cは、「親の糖尿病と疾患管理の負担」とのみ有意なパスがみられた。一方、高校生以上の青年においては、年齢および青年の「生活の満足度:HR-QOL」、「親の糖尿病管理へのかかわり」間のパスは有意ではなかった。HbA1cは、「親の糖尿病と疾患管理の負担」と青年の「生活の満足度:HR-QOL」に有意なパスがみられた。修正したモデルの適合度は高く、1型糖尿病をもつ子ども/青年と親のQOLおよびHbA1cの関連が検証され、子ども/青年と親のQOLを高める看護援助への示唆が得られた。(著者抄録)
  • 中村 伸枝
    千葉看護学会会誌 2(1) 23-29 1996年  査読有り筆頭著者
  • Nobue Nakamura, Yuriko Kanematsu
    Journal of Pediatric Nursing 9(6) 427-432 1994年  査読有り筆頭著者

主要なMISC

 36

書籍等出版物

 4

講演・口頭発表等

 55

共同研究・競争的資金等の研究課題

 25