中村 友治, 野島 義照, 岡田 潤, 柳井 重人, 丸田 頼一
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture 63(5) 539-542 2000年3月30日
近年CO2の吸収固定による地球環境保全の観点からも, 市街地の緑化の推進が重要な課題となっている。千葉県松戸市内の戸建住宅地21戸を無作為抽出し, 庭の樹木の状況を調査し, 既存の文献資料を用いて, CO2の総固定量, 年間固定量を推計した。その結果, 1戸当たりの総固定量は平均1,441.2kg (敷地1m2当たり5.6kg), 年間固定量は202.8kg (敷地1m2当たり.0.88kg) であると推計された。この結果を米国イリノイ州シカゴ市および, 韓国江原道春川市での同様の推計事例と比較し, それぞれの事例ごとの特性を抽出し, 今後の住宅の庭におけるCO2固定の可能性, 望ましい方向を考察した。