分子生体機能学研究室の私たちは、
植物の細胞を見ることにより,様々な生命現象を解き明かす研究を行っています.
特に,脂質貯蔵に関わる細胞小器官・油滴(Lipid droplet)に興味を持っています.
興味のある方は,是非一度,研究室にお越しください.
<代表的な研究等の紹介記事>
ステロールの過剰集積を防ぐ植物の技を解明 - 二段階フェイルセーフ・システム -
https://www.h.chiba-u.jp/topics/news/post_64.html
植物の葉の油滴に存在する新規タンパク質の発見 ~葉が「太る」意義の解明を目指して~
https://www.h.chiba-u.jp/topics/cat1459/post_324.html
CHIBADAI NEXT
https://www.cn.chiba-u.jp/researcher/shimada_takashi/
https://www.cn.chiba-u.jp/next_220928/
<研究概要>
植物脂質は、植物自身にとっても、私たちの生活にとっても大切な栄養素です。
私たちの最終目標は、「脂質をたくさん作る植物を作る」ことです。
植物脂質の需要は世界規模で高まっています。
・食料資源となる脂質をたくさん作る
・有用な微量脂質を増産する
上記は私たちの生活に大いに役立ちます(SDGs;飢饉をゼロに、陸の豊かさも守ろう)。
では、どのようにして脂質の増産を達成すればよいのでしょうか?
私たちが着目しているのは、「葉に脂質を高蓄積させる」ことです。
通常、葉は脂質含量が少ないため、脂質の抽出材料としては不向きです。
そこで、葉に脂質を高蓄積させる技術を開発することで、これまで利用されていなかった葉を、脂質の抽出材料として新たに利用することができるようになります。
捨ててしまう葉を材料にできることにより、資源を有効活用することが可能です。
では、どのようにして「葉に脂質を高蓄積させる」のでしょうか?
この目標の達成のために、私たちはまず「基礎研究のレベルにおいて、葉に脂質を高蓄積させることができるか?」という研究に取り組んでいます。
つまり、モデル植物であるシロイヌナズナを用いて、「シロイヌナズナの葉に脂質を高蓄積させる」ことを目指しています。
この実現のために、私たちはシロイヌナズナの変異体の中から、「葉に脂質を高蓄積している変異体」を選抜してきました。
この選抜には、脂質を貯蔵する細胞小器官である油滴を利用しました。
通常、脂質含量の測定には、高度な脂質分析が必要です。
私たちは、脂質含量と油滴数に正の相関があることを利用し、葉に油滴を多く蓄積する変異体を選抜しました。
それにより、「油滴が多い=脂質を多く蓄積する」変異体を複数単離することに成功しました。
これらの変異体を解析することにより、脂質合成制御に関わる遺伝子を発見することができます。
その機能を解析することで、「どのようにすれば脂質増産が可能になるのか」が分かるようになると考えています。
学部3年生のみなさんへ、
以下に島田研で行っている実際の実験の一部を紹介します。
ここでは、蛍光タンパク質を用いたタンパク質の局在解析を紹介しています。
島田研では蛍光顕微鏡を用いた、タンパク質の細胞内局在解析をメインに行っています。
うまくいけば、蛍光タンパク質による綺麗な画像を見ることができます。
「島田研究室情報」(左上にあります)にて,近況をお知らせいたします.
https://researchmap.jp/yuzurin/島田研究室情報/
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tlshimada アットマーク chiba-u.jp