佐藤 守   野村 文夫   
JSBMS Letters 43(2) 27-31 2018年6月
2017年3月31日に医薬品医療機器等法(薬機法)において医療機器の一般的名称に"質量分析装置"が新設されたことや、細菌培養同定検査の平成30年度診療報酬改定において、質量分析装置を用いて細菌の同定を行った場合は質量分析加算が認められるなど質量分析の医療応用にとって喜ばしい出来事が続いた。しかしながら本当の意味での医療応用は始まったばかりであり、ホルモン・ペプチドを対象とした保険適用検査へのLC/MS/MSの利用は依然として行われていない。同位体希釈質量分析法は国際単位系トレーサブルな一次...