李 花子   勝浦 哲夫   岩永 光一   下村 義弘   東 洋邦   一條 隆   
人間と生活環境 15(1) 21-27 2008年5月
光は,ヒトの急性な生理的反応や覚醒反応を引き起こす。最近,夜間の光反応に対する波長の依存性が報告されたがこれらの研究は,ほとんどメラトニン抑制や位相変位に関するものである。ヒトの昼間の覚醒水準に及ぼす影響を明確に示した研究はまだ少ない。本研究では,脳波と瞳孔径を測定して昼間の覚醒水準と瞳孔の反応に関する波長の効果を検討した。実験は,男子大学生10名について行なった(23±2.9歳)。単波長光条件は,420,458, 500, 550, 610, 670 nmにピークをもつ6つの干渉フィルタ...