山崎 大   北 祐樹   木野 佳音   坂内 匠   野村 周平   神戸 育人   庄司 悟   金子 凌   芳村 圭   
水文・水資源学会誌 35(3) 202-232 2022年5月 [査読有り]
国際社会はパリ協定で気温上昇を産業革命前比2 ℃未満に抑えると合意し,近年は脱炭素をキーワードとした目標が次々発表されている.脱炭素の実現は京都議定書に基づいたこれまでの気候変動対策に比べ遥かに野心的で社会構造の大転換が求められるが,企業が組織する経済団体からも反発ではなく脱炭素に協働するという発表が相次いでいる.本研究は,気候科学の知見・各国の経済政策・企業と投資家の取り組み・NGO等の活動に着目してこれまでの動向を調査し,どうして世界は脱炭素に向けて動き始めたのか?という背景を俯瞰的視...