中田 千香子   幸地 克憲   武之内 史子   松岡 亜記   矢部 清晃   古来 貴寛   
日本小児外科学会雑誌 57(3) 591-595 2021年4月 [査読有り]
【目的】移動性精巣(以下,MT:migratory testis)に対する明確な手術適応基準はなく,各施設の判断に委ねられている.このため,我々は経時的に超音波でMTの精巣長径を計測し,その発育過程で手術適応を決定している.MT術後の精巣発育の有無から,手術適応の妥当性を検討した.
【方法】2006年12月から2018年6月までに当科で両側MTと診断され,3~6か月毎に超音波で精巣長径を計測した全465例を対象とした.手術適応は,A群:片側発育障害―1 mm以上の左右差を認める症例―,B...