天野 寛之   山田 高之   重城 喬行   黒田 文伸   坂尾 誠一郎   多田 裕司   黒須 克志   笠原 靖紀   田邊 信宏   滝口 裕一   巽 浩一郎   
日本呼吸器学会雑誌 48(11) 855-859 2010年11月
症例は53歳男性。1994年に副甲状腺機能亢進症に対して副甲状腺摘出術施行、2002年3月に姉が多発性内分泌腺腫1型(Multiple Endocrine Neoplasia type1:MEN1)と診断され、本人も遺伝子診断を施行しMEN1と診断された。2009年7月健康診断にて右上縦隔腫瘤影を指摘され当院紹介された。胸部CT上は上縦隔に直径約4cmの腫瘤影を認め2009年9月生検施行し非定型カルチノイドと診断された。多発骨転移を認めたため化学療法の適応と判断し、シスプラチン+エトポシド...