小西 孝宜   貝沼 修   永田 松夫   滝口 伸浩   早田 浩明   池田 篤   鍋谷 圭宏   趙 明浩   太田 拓実   山本 宏   
日本消化器外科学会雑誌 45(2) 169-175 2012年2月
症例は67歳の女性で,皮膚筋炎の診断時に施行した腹部造影CTにて肝外側区域に5cm大の門脈相で周囲に造影効果を伴う肝腫瘍を認め,精査加療目的に紹介となった.肝炎ウイルスはHBV,HCVが陰性で,AFP,PIVKA-IIは正常範囲内であった.転移性肝腫瘍を鑑別に精査するも肝外に原発巣は認めなかった.診断治療目的に腹腔鏡下肝部分切除術を施行.病理組織学的検査は,HE染色で核/細胞質比が高く核異型の強い小型腫瘍細胞の増殖を認め,免疫染色検査でCD56,Synaptophysin陽性であり肝原発小...