奥村 恵美佳   久保 光徳   田内 隆利   山中 敏正   
日本デザイン学会研究発表大会概要集 63 185-185 2016年
本研究の目的は13世紀における板蟇股の力学的合理性の解明を通して当時の設計者の力学的感性について考察することである。本研究では日本伝統建築において束の役割を担うために配置される構造材の役割を担う板蟇股の形態に着目した。蟇股の形態は時代や地域,作り手によって異なる設計がなされ,建築物の建立時代を明らかにする指標の一つである。また,中世は蟇股が構造材から装飾材の役割へと変容を遂げた変換期である。そこで本研究では,13世紀の板蟇股に施された凹みに着目し,取得可能な図面の限界のため2Dモデルを用い...