渡辺慎二, 小野健太
デザイン学研究 62(2) 31-38 2015年7月 査読有り筆頭著者
本研究は,いかにデザイン開発プロセスの効率化を行うべきかについて論じたものである。まず一般論として,創造的ワークにおける効率化の3つのパターン(①定量品質または定性品質を維持/コストは削減,②定量品質の向上を図る/コストは維持または削減,③定性品質の向上を図る/コストは維持または削減)を導出した。<br>その中で,①定量品質または定性品質を維持/コストは削減のパターンに着目し,企業内デザイン部門で社会インフラストラクチャー分野を対象に実施した,データによる可視化を基本とするデザイン開発プロセスの効率化について説明する。<br>具体的には,1)デザイン開発プロセスのデータによる可視化,2)効率化の方向性と対策すべきワークの特定,3)効率化のための施策決定,4)対策実施と効果測定,の4つのステップよりデザイン開発プロセスの効率化のあり方について示した。