研究者業績

青木 宏展

アオキ ヒロノブ  (Hironobu AOKI)

基本情報

所属
千葉大学 デザイン・リサーチ・インスティテュート(dri) 助教
学位
博士(学術)(2019年9月 千葉大学)
修士(学術)(2016年3月 千葉大学)

研究者番号
20887731
J-GLOBAL ID
202001000760846593
researchmap会員ID
R000004717

論文

 25
  • Pandu Purwandaru, Aoki Hironobu, Feng Tien Wei
    Sodality: Jurnal Sosiologi Pedesaan 12(3) 225-237 2025年4月11日  査読有り
  • 李 敏, 青木 宏展, 植田 憲
    デザイン学研究 71(4) 4_51-4_60 2025年3月31日  査読有り
  • 李 敏, 青木 宏展, 植田 憲
    デザイン学研究 71(4) 4_41-4_50 2025年3月31日  査読有り
  • 陳 誼菲, 青木 宏展, 植田 憲
    デザイン学研究 71(2) 2_35-2_44 2024年9月30日  査読有り
    本稿は,中国広東省汕頭市澄海地域において長らく使用されてきた「潮汕紙銭」が人生儀礼においていかに使用されてきたかを現地調査,ならびに聞き取り調査によって確認し記録するとともに,地域文化の形成における紙銭の特質を明らかにすることを目的とした。調査・考察の結果,以下の知見を得た。(1)当該地域において紙銭は人生儀礼において欠かせないものであり,人びとは誕生・成人式・結婚・葬式といった人生の各段階において使用する紙銭を区別し,紙銭によって社会的秩序内での生と死を明確化した。(2)紙銭は生と死における一連の人生儀礼において,個人を中心とした人間関係を構築するとともに,個人と集団の関係の形成に寄与してきた。(3)紙銭の使用により,共同体への加入と社会的役割が個人に与えられ,そのことを通じて,個人が所属する社会的秩序内での地位を識別し自覚を促すと共に,社会秩序を共有させ,紙銭文化の伝承を促進する役割を果たした。
  • 陳 誼菲, 青木 宏展, 植田 憲
    デザイン学研究 71(2) 2_45-2_54 2024年9月30日  査読有り
    本稿では,中国広東省汕頭市澄海地域にて行われてきた年中行事における潮汕紙銭の使用実態を概観し,それらに表出する紙銭の特質を明確化することを目的としたものである。調査・考察の結果,澄海地域における年中行事にみられる紙銭の特質は以下の3点にまとめることができた。(1) 多様な祭祀を演出し,人びとの豊かな創造力を顕示する,(2)一年の区切りを明確化し,生活のリズムを顕在化する,(3)人びとのつながりを明示・強化し,コミュニティの結束力を高める。紙銭のデザインとその使用により,人びとは鬼神への畏敬と先祖への敬意を表現し,コミュニティ内で共に遵守すべき生活規範と社会秩序を形成し維持している。この営みにおいて,人びとは自らの生活様式に適応する形に紙銭を再構築し,各地域で独自の生活文化を築き上げている。紙銭の特質の明確化を通じて,人びとの紙銭文化に対する再確認と再認識を促進することは,村落の自律と自立の発展にとって極めて重要であると考えられる。

MISC

 73
  • 陳 正捷, 蘇 日娜, 柴 済洲, 王 思堯, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 71 508 2024年  
    本研究は、石造歴史災害供養塔群のなかでも、とりわけ「信州浅間山噴火以来天災横死者供養塔」を対象に、その3Dデータの取得、活用を通じて、現代の人びとに被災当時の実情を伝えることにより、自然災害が多発する日本で生活を送る人びとが改めて災害について再考する機会となることを目指すものである。とりわけ本稿では、取得したデータを活用した展示手法について、各制作物と企画展についてを報告し、3Dデータを活用した文化財展示の可能性について議論することを目的とする。
  • 青木 宏展, 今石 みぎわ, 久保 光徳, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 71 494 2024年  
    本研究では異なる大きさの面岸箕を対象に、それを用いて大豆、アマランサスの風選を行う際の動作のデータをモーションキャプチャにより取得し、その動作の①スティックピクチャの観察、ならびに②高さ方向(Z軸方向)のマーカ変位による解析を試みた。その結果、動作の特徴の明確化がなされるとともに、箕の大きさや内容物によって、使い方に変化がみられる可能性が示唆された。
  • 橋本 紗良, 青木 宏展, 三浦 秀彦, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 71 502 2024年  
    情報へのアクセスが容易となった現代の移動体験においては、多くの場合目的地が伴う。一方で「目的地のない歩き」には、街中の事象との偶発的な遭遇やそれによる新しい視点の誘発などの有意義な可能性が見出せるのではないかと考え、本研究では「迷う」をテーマに据えた街歩き体験の展開を行った。 目的地の概念が希薄となった移動体験の設計にあたり、こうした体験を「迷う」ことの擬似体験と称し、事前知識に起因する予定調和的行動様式から脱却し、偶発的な出会いを誘発すると仮定した。こうした体験を通じて、①これまで見落としてきた街に対する視点、②街の事物に投影された自身の興味や心的状況の認識を促す手法を導出することを本研究の目的とした。また、上記過程で記録された「街の魅力」や「街歩きの体験的価値」を可視化し、地域の人びとの街に対する愛着形成や自己発見の機会創出の可能性を探った。
  • 土屋 篤生, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 71 506 2024年  
    本稿は、産学連携による「千葉匠の技」の継承と奨励に関する第2報である。鍛冶文化の継承・振興にあたり、職人たちは自分たちの共通点を自ら再発見し、千葉工匠具をつくる職人の一員として地域のイベントに参加することで、コンセプトを共有する仲間という意識を持つようになった。自分たちのコンセプトを職人たち自らが内発的に再発見することで、女性西洋鍛冶職人を仲間に迎えるなど、固定観念にとらわれない柔軟な結束が生まれた。千葉県打刃物連絡会と千葉大学は、イベントへの参加や大学祭でのワークショップの実施、職人同士の交流会など、市民、職人、学生が鍛冶に実際に触れ、交流し、ものづくりを通して鍛冶文化に触れる機会を提供した。今後、従来の師弟関係などに囚われない柔軟な取り組みによって千葉県の鍛冶技術・文化が継承・振興されていくことが期待される。
  • 陳 娟志, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 71 498 2024年  
    市原歴史博物館“I'Museum”は、「見学や体験を通じて生活者自身を当該地域の歴史をつなぐ主体者とする」ことを目指して、千葉県市原市に開設された地域博物館である。本稿においては、3D造形技術を用いた文化財の共有をさらに推し進めるために下記の取り組みを遊行した。①「彩色体験」の館内での完結を目指した文化財整理補助員の参与、②当該地域に潜在する造形物の展示、③上記の造形物の3Dデータの「取得体験」の提供。本稿では、本取り組みを報告するとともに、その効果を明確化することを目的とした。以上の取り組みの結果、(1)職員をWSの準備作業に巻き込むことにより、職員の積極的な参与を促し、良いもの・ことを提供しようとする意欲が醸成される。職員自らが、文化財の持続のため体制構築に寄与する可能性が示唆された。(2)本体験は、単なる文化財の興味・関心を喚起するだけではなく、改めて地域の課題を考える機会となり、自らの地域の文化財を守ろうとする意欲を育むことができる。上記から、地域博物館におけるデジタル造形技術を用いた文化財の3Dデータの取得・保存・活用の一連のプロセスの内製化やそれによって、その営み自体が自律していく兆しが見えてきた。
  • 王 中曄, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 71 500 2024年  
    本研究は、中国江蘇省揚州における伝統的な漆工芸である螺鈿工芸に焦点を当てている。螺鈿工芸のつくり手、贈り手、使い手との聞き取り調査を通じて、特に花嫁の贈り物としての漆器に関するステークホルダー分析を行った。目的は、地域の伝統的な漆工芸文化の継承・振興を促進することにある。結果として、螺鈿宝石箱は、揚州漆工芸およびその固有な結婚文化において象徴的な特質を持つことが明らかにされた。
  • 蘇 文宇, 植田 憲, 青木 宏展
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 71 504 2024年  
    今日の中国における経済発展、都市化の進展、および生産工程への機械の導入により、常州地域における伝統的なものづくりの体系は崩壊しつつある。その結果として、現在生産されている梳篦は、その多くが工業生産品に置き換わり品質が低下の一途をたどっており、近い将来、常州の手づくりの名産品としての梳篦は消滅する可能性が懸念されている。 本稿は、およそ100年前に常州地域において存在していた伝統的な梳篦の分業に基づく制作体制を明らかにすることを目的としたものである。
  • 郭 庚煕, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 71 496 2024年  
    「万祝」は、千葉県の漁村を中心に、太平洋沿岸に広まった。しかし、近年においては、生活様式の変容や生活者の認知不足により潜在する傾向にある。 筆者らは、これまで、万祝型紙のデジタルデータの取得・活用に基づき持続可能な地域活性化を図る活動を続けてきた。本稿は、継続したWSの実施に基づき、万祝の認知向上に資する効果を明らかにすることを目的としたものである。実施したWSにて回収したアンケートを分析し、WSの評価およびWSの実施の効果を明らかにし、地域住民の万祝や地域に対する認知向上の可能性を導出した。
  • 蘇日娜, 青木宏展, 植田憲
    第17回アジアデザイン文化学会研究発表概要論文集 161-164 2023年10月  査読有り
  • 易前燚, 青木宏展, 植田憲, 唐澤太輔
    第17回アジアデザイン文化学会研究発表概要論文集 157-160 2023年10月  査読有り
  • 莊子瑩, 青木宏展, 植田 憲, 黄世輝
    第17回アジアデザイン文化学会研究発表概要論文集 153-156 2023年10月  査読有り
  • 丸山 新世, 植田 憲, 青木 宏展
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 70 466 2023年  
    本研究は、千葉県の海に内在する資源を再発見、再認識し、 千葉県が「海の県」であるという認識を県内で共有し、県外にも千葉 の海の魅力の象徴として発信していけるような統一ブランドの制作提 案を目的とする。
  • 髙橋 晴飛, 加藤 由宇, 佐々木 大和, 田畑 沙彩, 小野 健太, 原 寛道, 青木 宏展, 根津 孝太, 高木 正太郎
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 70 474 2023年  
    地域観光への公共サイン及びAR技術の活用に関する研究 本研究では、観光において公共サインを有効に利用することを目的とした。今回は、墨田区向島地区の歴史散策案内板の改修に加え新たな価値を付加し、独自の観光モデルを提案した。 また目的達成に向けて、案内板を観光資源とするためARコンテンツの制作・実験を行い、実証実験を経て、最終的に社会実装することを提案の目標とした。
  • 青木 宏展, 都 宥林, 沈 恵園, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 70 462 2023年  
    本研究は、地域に点在する潜在化の著しい歴史的立体造形を対象とし、その3Dデータの取得・保存・活用を通じて、それらの顕在化・共有化を図る研究の一環である。本稿では、東京都墨田区に位置する石造文化財を対象に、それらの3Dデータを活用し、視覚障害者をはじめとした多様な生活者の鑑賞に資する立体展示モデルの制作のための指針を導出することを目的とした。2点の石像文化財の3Dデータを取得し、6つの展示モデルを試作した。試作モデルを公開し、視覚障害をもつ鑑賞者ならびに触れる展示の実践者・研究者からの評価を受けた。以上を通して、多様な生活者の鑑賞に資する立体展示モデル制作の指針として「対象の文化財が有する諸情報の抽出・整理・把握を徹底したうえで、目的に応じた立体モデルを制作する」ことを導出した。
  • 蘇 文宇, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 70 456 2023年  
    梳篦は身近な生活用具として、外観こそシンプルではあるが、制作工程は複雑でかつ繊細である。複数の工程があり、多くの人が協力しなければ完成できない。その過程の中で、梳篦工芸のうち竹工芸のひとつとして地域住民も参加できる生活のつながりを築いてきたと言える。地域と地域、人と人との協力を通じて、できる限り竹資源を活用する。そのつながりは知らず知らずのうちにできており、分業化の関係だけでなく相互に協力して資源を活用する関係となった。
  • 陳 娟志, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 70 464 2023年  
    本稿では、市原歴史博物館において一般来場者に向けた体験講座および展示の試みについて報告するとともに、来館者の属性を明確化することを目的とした。本研究では、来館者から質問紙調査により評価を得、その評価および類型化を導出した。多種応答分析方法により、触れる展示の展開に対して肯定的評価のグループ、中立的評価のクループ、否定的評価のグループ3つのグループに分けられ、X軸を「(文化財に対する)親しみやすい―親しみにくい」、Y軸を「参加型―非参加型」解析した。さらに、クラスター分析により、4つのクラスターを得、それぞれ「探求志向型」「文化財の保護志向型」「体験志向型」「保守志向型」と体験者の属性を類型化することができた。
  • 李 敏, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 70 454 2023年  
    近年、中国政府は古代建築物の保護の重要性を強調しているが、文化大革命や急速な経済発展により、全国各地の数多くの古建築や文化遺産が破壊され、それに伴い、多くの伝統行事・儀礼が消失した。潘氏祠堂は南京市の非物質遺産(無形文化財)に登録され、また、2017年には、国の文化遺産保護政策により、建物は修繕がなされたが、その使用方法やそれに伴う空間特質については十分に理解されているとは言い難い。今日、それらの把握と現代社会における活用が求められている。 本稿においては、文献調査、現地調査に基づき、潘氏祠堂の内部空間を再現することを目的とした。当該地域の生活者らとともに祠堂の復元に取り組むことで、文化遺産の保護と地域振興に貢献することを目指した。
  • 王建明, 青木宏展, 植田憲
    第16回アジアデザイン文化学会研究発表概要論文集 235-238 2022年10月  
  • 陳娟志, 青木宏展, 植田憲
    第16回アジアデザイン文化学会研究発表概要論文集 243-246 2022年10月  
  • 陳誼菲, 青木宏展, 植田憲
    第16回アジアデザイン文化学会研究発表概要論文集 231-234 2022年10月  
  • 蘇文宇, 青木宏展, 植田憲
    第16回アジアデザイン文化学会研究発表概要論文集 239-242 2022年10月  
  • 孔春, 青木宏展, 植田憲
    第16回アジアデザイン文化学会研究発表概要論文集 247-250 2022年10月  
  • 宮田 佳美, 李 月, 都 宥林, 沈 恵園, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 69 128-129 2022年  
    千葉市若葉区いずみ地区において、「炭焼き小屋再生プロジェクト」を展開した。文献調査および現地調査を実施し、当該地域において炭焼き小屋が生活文化の形成において重要な位置づけにあったことが確認された。これを再生することにより、森林保全を行うだけではなく、地域づくりにつなげる活動へと展開することが重要といったことが参与者の間で確認され、任意団体が設立された。今後、炭焼き小屋の具体的な利活用方法について検討し、多くの人が地域づくりに参与できる体制づくりを行いたい。
  • 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 69 380-381 2022年  
    地域社会の自立・自律が求められる今日において、いかにして地域の文化を伝達・共有していくかは喫緊の課題である。本稿は、地域の生活者が参与可能な、デジタル時代における地域文化の発信・共有の場としての地域博物館の構築を目指す研究の一環である。 とりわけ本稿では地域博物館におけるデジタル造形機器を活用した展示器具の制作の事例を取り上げ、一連の活動から得られた知見ならびに課題を報告した。聞き取り調査・現地調査に基づき、地域の博物館における展示器具の不足に伴う展示の限界、収納庫のひっ迫等の課題を把握したのち、デジタル造形機器を活用した3点の展示器具の制作を行った。それらは、上記の課題に応えるものであったが、未だ①展示対象の大きさや重量における強度の限界の検証、②制作過程において放出される汚染物質量の検証等の必要性、③レーザー加工機をはじめとした一般的なデジタル造形機器で制作可能な仕様の検討等取り組むべき課題は少なくない。今後はこうした課題に取り組みつつ、本稿で制作したデジタルデータをはじめ、得られた知見を地域内で蓄積、共有するためのデジタル造形機器活用事例のアーカイブの構築等も視野に入れ、活動を展開したい。
  • 陳 祉佑, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 69 378-379 2022年  
    近年の生活の変容を要因として、多くの歴史資産が急速に潜在化する傾向にある。この状況は、千葉県市原市においても例外ではない。当該地域は、養老川がもたらした肥沃な土地と緑豊かな山々に恵まれ、古くから、有形・無形のさまざまな資産が創出・継承されてきた。こうした地域にある大切な資源を再発見するとともに、後世へつなぐネットワークを構築することを目指して、2015(平成27)年、「市原歴史博物館」事業が始められた。同博物館においては、近年急速に発展・普及しつつあるデジタル造形技術をいかに導入するかの検討がなされている。 本研究は、市原歴史博物館事業における試行に基づき、地域博物館におけるデジタル造形技術の導入の可能性を見出すとともにそのあり方を明確化することを目的としたものである。 具体的事例として、実物が残されていない藤原式揚水機を取り上げ、さまざまな文献資料に基づきデジタル再現し、実験・検証を繰り返し、動作モデルを制作した。このプロセスの記述を通じて、以下の各点を明らかにした。 (1)デジタルデータは修正し易いことから、比較的柔軟に「復元」「保存」へのアプローチが可能である。その場合、頻繁に出力し検証するなど、学芸員らとの密な情報共有が重要である。(2)デジタルデータは共有し易いことから、地域資源を「共有」する有効な手段になり得る。(3)デジタルデータを出力するなどの「活用」を通して、実物が残されていない歴史資産の価値を高めることが可能である。なお、本研究においては、上述した知見に基づき、教育キットの提供を行い、その効果を確かめた。
  • 呉 竹雅, 張 淑怡, 沈 恵園, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 69 114-115 2022年  
    本研究は、江戸時代からものづくりが盛んに行われてきた東京都墨田区を対象に、伝統的ものづくりを文化の側面から振興するための指針と提案を導出することを目的としたものである。文献調査により墨田区における伝統的ものづくりの歴史的文脈を概観したうえ、「長板中形」を対象に事例調査を行った。その結果、かつて当該地域内で「長板中形」の生産と使用のエコシステムが成り立っていたと考えられる。調査結果に基づき、墨田区における伝統的ものづくりの振興の指針として以下の三点を導出した。①身近にあるもの・人・ことといった資源の全体活用を志向する、②つくり手と使い手をより緊密に繋ぐ展開を志向する、③地域で伝統的ものづくりの製品の使い方を創出する機会を作る。
  • 都宥林, 張淑怡, 王一舟, 陳祉佑, 青木宏展, 植田憲
    アジアデザイン文化学会 第15回国際研究発表大会 概要論文集 2 93-96 2021年12月  査読有り
  • 孔春, 青木宏展, 植田憲
    アジアデザイン文化学会 第15回国際研究発表大会 概要論文集 2 89-92 2021年12月  査読有り
  • 蔡奕屏, 青木宏展, 植田憲
    アジアデザイン文化学会 第15回国際研究発表大会 概要論文集 2 85-88 2021年10月  査読有り
  • 王建明, 青木宏展, 植田憲
    アジアデザイン文化学会 第15回国際研究発表大会 概要論文集 2 81-84 2021年10月  査読有り
  • 土屋篤生, 青木宏展, 植田憲
    アジアデザイン文化学会 第15回国際研究発表大会 概要論文集 2 77-80 2021年10月  査読有り
  • 沈 恵園, 石川 義宗, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 68 380 2021年  
    栄村には「猫つぐら」という伝統的工芸品がある。それは生活の知恵を活かしてつくられたものであり,2014 年には長野県指定伝統的工芸品に認定された。しかし,村の生活の変化とともに「猫つぐら」の生産者は減少している。また,急速な工業化の影響などで伝統的な農村共同体が解体されるとともに,伝統的工芸品の地域資源は消失してきた背景がある。本稿においては,長野県の地域資源としての「猫つぐら」を取り上げ,その歴史的経緯を整理するとともに,その今日的な魅力と価値を再発見することを目的とする。栄村の生活文化を再確認・再認識することによって,伝統的な地域文化の消失を防ぐ。
  • 陳 祉佑, 張 淑怡, ド ユリム, 王 一舟, 李 月, 宮田 佳美, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 68 378 2021年  
    内発的観光を目指した訪日外国人向けガイドマップの制作のプロセスをまとめ、グリーンツーリズムにおいて、留学生の関係人口形成の視点からどのようなデザインが行えるのかを考察するものである。外国人留学生を中心に、訪日外国人が得たい情報をマップを通して共有するという試みは、これまであまり取り組まれてこなかった。マップの制作と発行・使用を通して、地域資源を顕在化することで、留学生をはじめとした中・長期滞在の訪日外国人が内発的観光創生に寄与できるものと考える。新鮮な目線で地域を捉えることができるという利点を通じて、地域を再発見することができ、また、こうした新たな視点により収集された情報に基づいたマップという媒体を通じて地域住民と訪日外国人とが互いに認識を深める契機ともなり得る。また、今回は主に中・長期滞在をしている訪日外国人を対象にマップを制作したが、短期滞在の訪日外国人も同じ影響を与えると望む。このような関係性を築いていくことが、国内外問わず人びとの往来が活発になされる今日において持続可能な地域発展を促進する第一歩であると考えられる。
  • 土居 詩歩, 大岩 千恵, 柴田 一樹, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 68 386 2021年  
    今日、少子高齢化や地方の過疎化を背景として、地域社会の活性化が求められている。一方、マップは地域のイメージを実体化させ、地域を再生させる有力な手段であるといわれている。これまで、生活者との協働に基づいて地域資源を活用した地域活性化に資するマップづくりの指針を導出した先行研究はない。本研究は、千葉県木更津市鎌足地域を対象としたマップづくりの実践を通して、当該地域の活性化に資するマップづくりの指針を導出することを目的としたものである。また、本研究におけるマップづくりは、当該地域の地域づくりに携わっている、一般社団法人木更津市観光協会と連携して行った公式なプロジェクトでもあった。 その結果、当該地域の地域活性化に資するマップづくりとは、生活者を活性化するマップづくりであるといえた。具体的には、(A)生活者の地域資源の再発見・再確認・再認識に貢献する、(B)活発な生活者たちの動きをより活性化する、(C)地域づくりに携わる人びとがそれぞれの考えや意見を、顔を合わせて共有する場をつくる、ものであるといえた。
  • 高橋 真央, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 68 366 2021年  
    今日、急速な開発や近代化・都市への一極集中に伴い、これまで地域社会において育まれてきたさまざまな関係性・構造は変容し、過疎化や高齢化が深刻となりつつある。それに伴い、古くから培われてきた自然と共生した生活やそこに息づく知恵は消失の一途を辿っている。このことは千葉県においても例外ではなく、各地で人と自然、また地域住民同士の関係が希薄化する傾向にある。しかしながら、その一方で、一部の地域では、現在でも人と人とが関わりながら多くの自然資源が活用している。 本稿は、千葉県木更津市・山武市・南房総市において、筆者らが実践してきた地域資源の再発見・再確認の過程から得られた自然資源活用の知恵を集積し、地域住民と活用・共有することで、今後のよりよい生活・内発的地域づくりのあるべき姿を導出することを目的としたものである。 調査・考察の結果、これまで積み上げられてきた自然資源を活用する過程では、生活者自身が地域資源を組み合わせ、人と人の交流・繋がりから、その人らしさや地域らしさを育てることで生きがいをも創出してきたことが窺えた。そのため、自然資源活用の知恵こそが、持続可能な生活を成立せしめてきた要因であった。
  • 王 一舟, 李 月, 宮田 佳美, 陳 祉佑, 張 淑怡, ド ユリム, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 68 392 2021年  
    本研究においては、2020年に実施したカボチャランタンづくりワークショップと藍染体験を通して、ものづくりの場としての屋外交流施設の可能性を論じた。今回の「いずみハロウィンンキャンドルナイト」は2018年から三年目であり、来場者は年々増加してきた。今回のイベントで、来場者が自然と触れ合いながら、家族と一緒にものづくりの機会を創出して、地域への関心を向上させることができたといえよう。また、今後このイベントが行われた屋外交流施設を拠点として、地域の施設、風土、文化を知るきっかけを創出することが期待できよう。
  • 土屋 篤生, 艾 尭天, 陳 祉佑, 高木 友貴, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 68 384 2021年  
    本稿は、2022年にオープン予定の市原歴史博物館(I’ Museum)にて、伝統的な鍛冶文化を伝える展示デザイン作成に向けた取り組みの一環である。市内に現存する実際の工房空間および使われていた道具、機械のデジタルデータを取得し、作成したAR展示に対して学芸員や一般市民等からフィードバックを受け、展示デザインの指針を次のように導出した。 ①記録対象および記録したい情報に沿った記録方法を用いる。 ②動きや構造など、実物資料や文字情報では伝わりにくいものを伝えるための展示デザインを行う。 ③自らがデータを操作する仕組みを導入することで対象への興味・関心を喚起させる。 展示に3Dデジタルデータを用いることで、従来の展示手法では難しかった、内部構造や動きの仕組みを伝えやすくなることが期待される。また、移動が難しい資料や、現存しない資料などを用いた博物館のアウトリーチ活動への一助ともなると考えられる。
  • 呉 竹雅, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 68 270 2021年  
    本稿は、明治時代における美術の社会的通念の形成過程に関する研究の端緒として、テキストマイニングを用い、明治期の新聞にみられる美術をめぐる社会的関心や世論の焦点を概観した。その結果、草創期の美術に関する記事のなかには、さまざまなコンテンツが登場していたが、最も社会的関心が寄らせていたのは絵画であることが明らかとなった。なかでも、西洋画より日本の絵画に対する社会的関心が高まっており、当時の社会において「日本の美術」とは何かという問いへの好奇心が抱かれていたといえよう。それは、明治政府が明治中期から帝国文明の象徴として美術を捉え、日本文化のアイデンティティを確立するためにさまざまな文教政策を推進したことと密接な関係があると考えられる。また、新聞で報じられた裸体画論争は、表面的には西洋の「美」と日本の伝統道徳観との対立であったが、実際には日本における美術の価値観に関する社会的共同の模索であり、以降の美術に関する明確な価値体系の確立に寄与した。
  • 宮田 佳美, 陳 祉佑, 張 淑怡, 王 一舟, 王 中曄, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 68 368 2021年  
    千葉市内陸部に位置する、若葉区・緑区ではこれまでグリーンツーリズムと称して観光PRが行われてきた。しかしながら、地域の持続的発展を目指す上ではこれまでのPRとは違う手法を検討すべきである。千葉県千葉市の内陸部を対象とした地域調査およびエリア名称・ロゴマーク決定までのプロセスを報告するとともに、新型コロナウイルス感染拡大の状況下における千葉市グリーンツーリズムの発展の方向性を提示することを目的とする。また、本プロセスにおいては、可能な限り、地域住民が参与する機会を創出することで、地域住民が主体的に活用できるデザインを目指した。その結果、多くの地域住民が参与し、グリーンツーリズムのコンセプトやエリア名称・ロゴマークが決定された。
  • 陳 娟志, 髙木 友貴, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 68 388 2021年  
    日本にはさまざまな歴史的造形物が存在している。しかしながら、管理不足や劣化により,遺物の消失が問題となっている。 本研究では、3Dデジタル彫刻技術を活用し、千葉県市原市における歴史的建造物の「触れる展示」や「ミュージアムグッズ制作」を推進した。 また、関心の向上を図るを高めるためのデザイン提案とともに指針の導出を行う。 本研究は、歴史的造形物の調査を通じ、新しい知識を得て、共有するために展示会の試みを行った。 その結果,「視覚と触覚」は、歴史的造形物に対する関心と理解を深めることが明らかになった。
  • 郭 庚熙, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 68 372 2021年  
    「万祝」とは、網元が網子へ大漁を祝うために配った漁師の晴れ着である。万祝には、かつての歴史的背景や技術、漁村の暮らしの姿が内包されている。なお、万祝を制作する際には、地域の人それぞれが各役割を果たし、より良いものをつくるため、工夫を凝らしてきた。したがって、万祝は漁村社会の生活を支えた大切な歴史的工芸資源だといえよう。しかしながら、今日においては、生活様式の変容により、当該地域の生活者らに適切に認知・共有されているとは言い難く、担い手の減少などを原因として、急速に潜在化が進む傾向にある。本稿は、万祝のつくり手の現状を把握するとともに、型紙のデジタル化に基づき、型紙の再現のためのプロセスを通して持続的なつくり手の支援のための方針を導きだすことを目的としたものである。
  • 蒋 蘭, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 68 148 2021年  
    近年、地域社会の生活が注目されている。本研究では、遼寧省錦州市北鎮市の伝統平房の建築過程の調査と整理に基づき、山地にある平房を例にして、伝統平房の文化的特質を明らかにする。
  • 張 淑怡, 王 一舟, 陳 祉佑, 都 宥林, 王 中曄, 李 月, 涂 肖, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 68 382 2021年  
    千葉県南房総市は少子高齢化による地域活性の低下が進み、とりわけ農業については後継者不足により、耕作量の減少に伴う耕作放棄地の増加などの問題が深刻化している。本稿では、南房総白浜地区の食を中心に、文献調査を通してそらまめの歴史をまとめ、現地調査でそらまめと地域の生活との関係性の一端を明らかにし、地域資源の再発見・再認識・再活用を実施した。得られた情報に基づき、地域活性化に資するそらまめのパッケージデザインを行い、実際に地域の農家生産者らさんに評価してもらい、フィードバックに基づいてパッケージの改善を行った。今後は試作品を実際に使用していただき、使用・評価・改善というプロセスを経て、より地域の活性化に貢献できる提案に繋がると期待される。
  • 孟 晗, 高橋 真央, 土屋 篤生, 蔡 奕屏, 王 一舟, 王 建明, 青木 宏展, 植田 憲
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 68 132 2021年  
    本研究は、地域通貨を運営する市民団体蚕都くらぶ・ま〜ゆのメンバーとの協働に基づいて実践した映像づくりのデザイン実践を取り上げたものである。上映会で収集した質問紙調査の結果によって、コミュニティ映像づくりの効果を考察した。結果として、地域の違いや、年齢層の違いにかかわらず、(1)映画に肯定的評価を得た。(2)映画で描写する住民主体のコミュニティのあり方と地域通貨を使用した効果を観客と共有することができた。(3)地域通貨にする新たな認識が醸成され、また、地域通貨への関心と参加意欲を喚起する効果を確認された。今後、蚕都くらぶ・ま〜ゆの新たな活動を記録するコミュニティ映像づくりを継続しつつ、多様な上映活動にいかに取り組んでいくかが課題となる。
  • 郭 庚熙, 青木 宏展, 植田 憲
    ADCS research presentation thesis アジアデザイン文化学会研究発表概要論文集 1 246-249 2020年10月20日  
  • 土屋 篤生, 青木 宏展, 植田 憲
    ADCS research presentation thesis アジアデザイン文化学会研究発表概要論文集 1 250-253 2020年10月20日  
  • 宮田 佳美, 青木 宏展, 植田 憲
    ADCS research presentation thesis アジアデザイン文化学会研究発表概要論文集 1 254-257 2020年10月20日  
  • 呉 竹雅, 青木 宏展, 植田 憲
    ADCS research presentation thesis アジアデザイン文化学会研究発表概要論文集 1 258-261 2020年10月20日  
  • 王 建明, 青木 宏展, 植田 憲
    ADCS research presentation thesis アジアデザイン文化学会研究発表概要論文集 1 266-269 2020年10月20日  
  • 蔡 奕屏, 青木 宏展, 植田 憲
    ADCS research presentation thesis アジアデザイン文化学会研究発表概要論文集 1 270-273 2020年10月20日  

所属学協会

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共同研究・競争的資金等の研究課題

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