研究者と、様々な人たちの集まりとしての社会の関係について考えたり、よりよいかたちを目指して試行錯誤したりしています。
1)ガンその他の疾病をめぐる生命医科学における研究者ー広義の当事者の関係をより良くするためには、なにをどのように変える必要があるのか、その際,研究者集団には何が求められるのかについて、どのような関係が「良い」関係なのか等について、考えたり、ちょこちょこなにかを試したりしています。その際、ELSI(Ethical, Legal and Social Issues)やSTS、科学コミュニケーションの立場からアプローチすることが多いです。
特に国内では、研究開発の過程で、いろいろな方、特に患者・市民の視点や価値観を吟味する仕組みとして、研究への患者・市民参画(PPI)という試みがより良い形で根付くことを目指して、理論と実践の両面で試行錯誤しています。
上記の一環として、自閉スペクトラム症や再生医療を中心に、研究を巡る研究者と多様な人々、特に広義の疾患当事者の間に対話を生ずる仕組みや場作りを、個人的な研究の一環として行っています。最近の取組については、「対話のある研究」のウェブサイト(https://www.ppie.info/dialogue/)をご覧ください。
2)研究公正や研究倫理、責任ある研究のあり方についての研究と教育を行っています。
特に最近注力している研究プロジェクトは下記です。
- 効果的組織体な研究公正推進の取組を推進する質問紙調査の研究 並びに、その後の研究
https://research-integrity.info/2019amed/
- 研究分野の多様性を踏まえた研究公正規範の明確化と共有
https://research-integrity.info/2021ristex/
-学際・超学際研究を推進する「研究公正」の概念・法制度・教育開発研究
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-23H00979/
(そのほか)
・長崎県の池島地方を中心とする地域社会と科学技術の関わりについて、調べたり考えたりしています。
・2018年度のPBLのみなさまが中心となって作成したボードゲーム「キオク集め-西の京 山口-」については、https://researchmap.jp/joixh15dl-24896/#_24896 をご覧ください
(大学院について)
大学院に関心がおありの方は、本務校の「総合国際学位プログラム」と「人文公共学府(社会学区分)」のいずれかのルートをご一考ください。前者は多様なご専門からのご入学が可能で、後者は社会学系の素養をお持ちの方にとってはいりやすくなっています。それぞれ特色や入試日程、入試で測る事柄並びに修士論文等に求められる事柄が異なります。
ご自身のご関心との整合性をご検討のうえ、出願前にご相談ください。
総合国際学位プログラム:https://www.las.chiba-u.jp/transdisciplinary/