柴田 純子, 佐藤 まゆみ, 増島 麻理子, 菅原 聡美, 竹山 富美子, 金澤 薫, 佐藤 順子, 黄野 麻子, 松本 ゆり子, 小西 美ゆき, 大野 朋加, 畔蒜 さとみ, 吉田 千文, 長嶋 健, 宮澤 幸正, 阿部 恭子, 鈴木 正人, 矢形 寛
千葉大学看護学部紀要 (27) 49-53 2005年3月 査読有り
再発乳がん患者ががんと共に自分らしく生きるために抱えるニーズを明らかにすることを目的に,質問紙調査を実施した.35名の対象候補者に質問紙を郵送し,17名から回答が得られた(回収率48.6%).再発乳がん患者が抱えるニーズは,再発・転移を早く見つける方法について知りたい,身体に不調や大きな変化があった時の対処方法について知りたい,治療の後遺症や副作用とその予防・対処方法について知りたい,ホルモン療法について知りたい,化学療法について知りたい,治療法の選択方法について知りたい,術後の検査・治療の進め方について知りたい,病気や治療に対する不安がある,心身をリラックスさせる方法について知りたい,医師や看護師が主催する患者と家族が集まって短い講義を聞いたり気持ちを話し合うプログラム(サポートグループ)に参加したい,医師や看護師による講習会に参加したい,利用できるサービスや社会制度について知りたい,等であった.一方,変化した身体に合わせたよりよい性生活について知りたいというニーズや,家族や友人から必要な助けが得られないと思っている対象者は少なかった.以上の結果より,再発乳がん患者ががんと共に自分らしく生きるための看護援助を検討した.