研究者業績

眞嶋 朋子

マジマ トモコ  (Tomoko Majima)

基本情報

所属
千葉大学 大学院看護学研究院 教授
学位
看護学博士
看護学修士

連絡先
tmajimafaculty.chiba-u.jp
J-GLOBAL ID
200901048915332600
researchmap会員ID
1000294779

学歴

 2

論文

 99
  • 眞嶋 朋子, 佐藤 禮子, 泰圓澄 洋子, 楠 潤子, 増島 麻里子, 岡本 明美, 渡邉 美和, 佐藤 まゆみ, 浅野 美知恵, 正木 治恵
    千葉大学大学院看護学研究科紀要 (37) 57-64 2015年3月  
    「看護系大学院修了者支援プログラム」に参加した大学院修了者の、プログラム参加前後でのコンサルテーションに関する認識の変化について検討した。大学院修了者で2006年度から2009年度に支援プログラムに参加した者20名(専門領域がん看護19名、老人看護1名)を対象とした。対象者は専門看護師6名、専門看護師資格受験前の者が14名であった。対象者に無記名による自己記載式質問紙調査を2回実施した。その結果、大学院修了後のコンサルテーションの経験における困難、課題としては、「コンサルテーションに関する実力不足によりコンサルティの相談に的確に応じられない」などの五つの大表題が示された。2回目の質問紙調査により、支援プログラム参加によるコンサルテーション実施に関する認識の変化として、「コンサルテーションのためのアセスメントや実践方法の理解の拡大」「コンサルテーション課題の本質を見極めることの重要性の実感」などの五つが示された。
  • 糸川 紅子, 岡本 明美, 眞嶋 朋子
    千葉看護学会会誌 20(1) 31-37 2014年9月  
    本研究の目的は、外来化学療法を受ける進行・再発大腸がん患者の身体症状に伴う生活調整を明らかにし、化学療法を継続するための看護援助について検討することである。外来化学療法を3クール以上受ける進行・再発大腸がん患者8名を対象に、参加観察、半構造化面接、記録調査を行い、質的帰納的に分析した。その結果、外来化学療法を受ける進行・再発大腸がん患者の生活調整に関わる身体症状は悪心や下痢、倦怠感、皮膚障害、末梢神経障害などであり、その生活調整として【手足の症状に合わせ保護・保湿に努める】【消化器症状が強くなる時期を予測しながらやり過ごす】【末梢神経障害に伴う危険を避けるための行動をとる】などを含む8つのカテゴリーが明らかになった。対象者らは、身体症状を繰り返し体験する中で症状緩和・悪化防止のための生活調整を行っていた。したがって、外来化学療法を受ける進行・再発大腸がん患者が化学療法を継続するためには、1)身体症状の体験や個別性に応じた情報が獲得できるよう援助し、自分なりの生活調整を保証する 2)治療内容が変更となる場合について理解を促し、身体症状の増悪を報告できるよう援助する 3)患者の生活調整をモニタリングし、適切な時期に医学的措置や援助の強化へとつなぐ 4)新たな生活習慣の獲得を促進し、化学療法を継続する意欲が保てるよう援助するなどの看護援助が重要であると考える。(著者抄録)
  • 眞嶋 朋子
    日本循環器看護学会誌 9(2) 6-8 2014年2月  
  • 長坂 育代, 眞嶋 朋子
    日本がん看護学会誌 27(1) 21-30 2013年5月  
    本研究の目的は、外来で化学療法を受ける乳がんの女性への看護実践を通して、乳がんの女性が不確かさと折り合いをつけることを支える有用な看護介入を明らかにすることである。病気の不確かさ理論、思考の制御困難性モデル、mastery理論などに基づいて作成した理論的枠組みを用いて乳がんの女性が不確かさと折り合いをつけるプロセスを捉えるとともに、不確かさに伴う不安や心配などの感情的苦痛に対する看護を実践した。その結果、4名の対象者に11の不確かさと折り合いをつけるプロセスを認めた。これは不確かさがもつ性質から《常に可能性としてあり続け取り除くことができない不確かさ》《状況の変化や時間の経過とともに過ぎ去っていく不確かさ》《これまでの役割や自分らしさが揺らぐことで生じる不確かさ》《新たな日常性を獲得する過程で生じる不確かさ》の4つに分類された。また、不確かさと折り合いをつけるプロセスを支えることにつながった看護介入は、その不確かさがもつ性質ごとに特徴がみられた。本理論的枠組みは、乳がんの女性が抱えている不安や心配などの感情的苦痛を不確かさの観点から捉えることを可能にする。本研究で明らかとなった有用な看護介入は、不確かさに対する看護を行ううえでのアセスメントの視点や実践の方向性を示すものであり、外来で化学療法を受ける乳がんの女性の心理的適応に向けた看護に新たな示唆をもたらすと考える。(著者抄録)
  • 櫻井 智穂子, 眞嶋 朋子
    文化看護学会誌 5(1) 1_20-1_27 2013年  
    <p> 【目的】治癒が不可能であり余命が6ヶ月以内であると診断された終末期がん患者の家族が緩和を目的とした療養方法への移行を決断した後の,決断への翻意や撤回に強く影響する家族の意思の"ゆれ"を明らかにし,文化的な影響要因について考察する。尚,"ゆれ"とは,終末期のがん患者と家族が緩和を目的とした療養への移行を決断し実行する過程で生じる,不安,迷い,葛藤,混乱,決断したことへの翻意や撤回を表す言動とする。<br> 【方法】入院中に終末期の緩和を目的とした療養へ移行することを決断したがん患者の家族を対象にした。終末期の症状緩和を目的とした療養およびその療養への移行を決断したことに対する考えや感情、移行の過程での思いや行動の変化と周囲で起きた出来事について,参加観察法と半構造的面接法によってデータ収集し,質的帰納的分析を行った。<br> 【結果と考察】対象者は6名の家族(男性2名,女性4名)で,年齢は30~70歳代であった。終末期の緩和を目的とした療養へ移行する決断をした後の家族の"ゆれ"のうち,決断に対する翻意や迷いに強く関連していたものは,(1)周囲から提供される情報が患者にベストな療養を提供するための助力となる-情報量の多さとインパクトに圧倒され翻弄される,(2)覚悟を決め介護者として全力を注ぐ-患者の悪化した病状に介護者としての自信が減弱する,(3)患者の希望や心情を理解しようと努める-患者の意思を理解しようと配慮し続けることに困難を感じる,の3カテゴリーであった。家族がもつ文化に基づいた意思決定と介護に対する姿勢が明らかとなり,家族の価値観に配慮した看護師の支援の重要性が示唆された。</p>
  • 中村 伸枝, 奥 朋子, 松本 ゆり子, 大野 朋加, 神津 三佳, 森田 公美子, 眞嶋 朋子
    千葉大学大学院看護学研究科紀要 (34) 33-37 2012年3月  
  • 眞嶋 朋子, 楠 潤子, 渡邉 美和, 岡本 明美, 増島 麻里子, 長坂 育代, 山下 亮子, 佐藤 まゆみ, 正木 治恵, 浅野 美知恵, 佐藤 禮子
    文化看護学会誌 4(1) 13-25 2012年3月  
    専門看護師(CNS)が必要とする看護管理者からの支援の内容を明らかにすることを目的に、全国の8医療機関のCNS・看護管理者各1名、計16名を対象に「CNSが期待される役割を遂行するための看護管理者からの支援」について半構成的面接を行った。その結果、CNSへの調査から得られた支援のニーズは、【CNSの思いを考慮に入れて関わる】【役割を組織に浸透させるためにCNSが自信をもてるように後押しする】【管理的視点の獲得を促すために具体的に助言する】【役割を組織に浸透させるために職場環境を調整する】【CNS活動を可能にするために勤務条件や職位に配慮する】【キャリア発展のために経済的に支援する】の6つに分類された。また、看護管理者への調査から得られた支援の内容は、【CNSとしての能力を高めるために相談・助言を行う】【役割を組織に浸透させるために他の医療職の間に入りCNS役割を表明する】【組織のニーズとCNS役割がつながるように定期的に情報交換する】【CNS活動を可能にするために勤務条件や職位に配慮する】【キャリア発展のために経済的に支援する】【CNSの活動を支えるために将来に向けた取り組みを展開する】の6つに分類された。
  • 広瀬 由美子, 佐藤 まゆみ, 泰圓澄 洋子, 眞嶋 朋子
    千葉看護学会会誌 17(1) 43-50 2011年8月  
    本研究の目的は、術後1年未満の若年女性生殖器がん患者が、他者との関係においてどのような体験をしているかを明らかにすることである。半構成的面接調査法と参加観察法を用いて、子宮がんまたは卵巣がんで手術を受けた20〜30歳代の患者9名からデータを収集し、質的帰納的分析を行った。その結果、他者との関係における体験は、夫や親の心を推し量り子どもを産めなくなった自分を責める、手術後の自分に対する周囲の人々の過剰な気遣いに気疲れする、手術後の心身の変化に伴い性生活の再開に苦悩する、パートナーの心変わりで心に傷を負う、子宮や卵巣がない自分を蔑む偏見を知覚する、煩わしさを避けるために子宮がんや卵巣がんを隠して人との関わりを保つ、自分と同じがん患者の死を人事と思えず恐怖に襲われる、パートナーの愛情を受け彼らの存在はかけがえのないものであると実感する、将来を見据えつつ家族との絆を深める、がんの体験を通して人を助ける意義を見出す、など18に集約された。これらの体験から、若年女性生殖器がん術後患者が、他者との関係における困難を乗り越えることを支える看護援助は、1)子宮・卵巣の喪失や妊畢性喪失の受容を促し、自己像の再確立を支える、2)性生活を無理なく維持できるようにする、3)パートナーや家族そして社会とのつながりを調整し、困難を乗り越える心の基盤を作る、4)患者の社会復帰を支える、が導かれると考えられる。(著者抄録)
  • 岡本 明美, 眞嶋 朋子, 増島 麻里子, 渡邉 美和, 淺井 潤子, 糸川 紅子, 岩爪 美穂, 熊野 真紀, 重田 宏恵, 田中 史子
    千葉大学大学院看護学研究科紀要 (33) 1-9 2011年3月  
    大学の教養課程における終末期ケアに関する講義を受講した学生52名の課題レポートを素材として、受講した学生の学びの具体的内容を質的機能的に分析した。その結果、学生の学びは、【対峙することを避けていた死を考える意義】【自己を取り巻く人々とのかかわりの価値】【終末期にある人々へのケアとかかわりの重要性】【終末期にある人々を取り巻く医療環境の現実と課題】の4つに集約された。以上の結果から、学生は死について考える意義や、終末期にある人々との関わりについての理解を深めるとともに、死に関する考え方に直面することにより、現在の生活を振り返ったり、今後の生き方や周囲の人々との関係について新たな認識を持つと考えられた。
  • 小坂 美智代, 眞嶋 朋子
    千葉看護学会会誌 16(2) 67-74 2011年1月  
    外来化学療法を受けている胃癌術後患者が、混在する困難や長期化する困難に柔軟に対応するために必要な対処の構造を明らかにすることを目的に、当該患者11名(男性7名、女性4名。平均年齢66.1歳)を対象に半構成的面接を行った。内容分析の結果、当該患者の柔軟な対処の構造として、【手術による変化や化学療法が必要な現状と向き合う】【胃機能の変化や化学療法による不快・負担を減らすために工夫を凝らす】【身体の反応を感じ取り、自分の状況を把握する】【状況理解と対処の体験を積み重ね、その時々の状況に見合う対処法を選択する】【病状を抱え治療を継続しながらも普通に暮らすことを目指す】【胃切除術や外来化学療法によってもたらされた様々な変化に対して許容範囲が広がる】【医療者や他の癌患者から情報を得ることで、対処に関する知識を広げる】【周りの人たちからの励ましや支えにより気持ちを鼓舞する】の8つのカテゴリーが抽出された。
  • 柴田 純子, 佐藤 まゆみ, 増島 麻里子, 泰圓澄 洋子, 眞嶋 朋子, 櫻井 智穂子, 小坂 美智代
    千葉看護学会会誌 16(2) 19-26 2011年1月  
    看護師が捉えた終末期癌患者を抱える家族の体験を明らかにすることを目的に、終末期癌患者の家族の看護に5年以上携わっている看護師12名を対象に半構成的面接を行った。内容分析の結果、終末期癌患者を抱える家族の体験として、【介護を引き受け継続する態勢を整える】【自分の力を信じて患者の安寧のために奮闘する】【介護に没頭して疲れ果てる】【患者の意思や希望を優先する】【患者との絆の強さを実感する】【患者の死後の生き方を考える】【今まで通りの普通の生活を保つ】【適切な支援を望む】【患者の死を意識して苦悩する】【患者との続柄や親戚との関係に縛られ振り回される】の10のカテゴリーが抽出された。
  • 山下 亮子, 増島 麻里子, 眞嶋 朋子
    千葉看護学会会誌 16(2) 45-53 2011年1月  
    慢性心不全患者の症状悪化予防に関する生活調整を明らかにすることを目的に、心不全と診断された左室駆出率40%以下の外来通院患者7名(男性5名、女性2名。平均年齢63.8±16.2歳)を対象に半構成的面接、および外来診察場面の参加観察を行った。質的帰納的分析の結果、慢性心不全患者の症状悪化予防に関する生活調整として、【症状悪化しないことが第一優先であると意識を変える】【症状悪化しないことを優先する生活様式に変更する】【制約内で食習慣や楽しみを維持する工夫をする】【務めや趣味を行えるよう限られた心身のエネルギーを適切に配分する】【心負荷を回避するために周囲の環境を調える】【心機能や体力の限界を考慮し、負荷となる行動は避けて自分のペースを保つ】【療養体験を通して見出した自分に合う方法で健康を維持する】【自分を取り巻く状況を考慮した結果、心負荷となる行動をやむを得ず行う】【心負荷と分かっているが自分の価値観を優先したいので負荷となる行動をとる】の9つのカテゴリーが抽出された。
  • 中村 英子, 増島 麻里子, 眞嶋 朋子
    千葉看護学会会誌 16(1) 27-34 2010年8月  
    手術を受ける老年期癌患者の家族が看護師とのコミュニケーションにおいて抱く思いを明らかにすることを目的に、手術を受ける65歳以上の患者の妻6名(平均年齢68歳)を対象に、半構成的面接、および看護師とのコミュニケーション場面の参加観察を行った。その結果、家族の思いとして以下の12のカテゴリーが抽出された。1)患者の状態を案じることに精一杯である。2)患者を看護師に一任し、患者の援助に手出しはしないようにしよう。3)病気や退院後の生活について概要を把握していれば十分である。4)看護師の専門的な力を借りながら患者の役に立ちたい。5)看護師に頼らず、できる援助を患者に行いたい。6)看護師は身近な存在だと感じられない。7)看護師とどのように関わればいいのか困惑する。8)自ら看護師に関わる必要性を思案する。9)患者の解釈から看護師の意図を推し量る。10)看護師の援助の限界を察知し限界を受け入れる。11)看護師から関心を寄せられて打ち解ける。12)看護師の対応に信頼を高める。
  • 眞嶋 朋子
    千葉看護学会会誌 15(2) 65-67 2009年12月  
  • 神間 洋子, 佐藤 まゆみ, 増島 麻里子, 柴田 純子, 眞嶋 朋子
    千葉看護学会会誌 14(2) 20-27 2008年12月  
    がん患者が危機的状態を脱して安寧に至る過程を促進する看護実践について、先行研究と看護師8名を対象とした半構成的面接をもとに検討した。その結果、安寧に至る過程を促進する看護援助は、患者の身体の安全と安楽を確保する、患者の持つ力を活かし危機に立ち向かう姿勢の形成を促す、患者自身の力を強化し取り組みを促す、など10項目が導き出された。これらの看護援助意味するところは、患者の身体的苦痛の緩和、患者に対する深い関心に基づく苦しみの理解と寄り添い、患者自身の力を活かした対処向上力の支援、対処力発揮による安寧回復の促進にあると考えられた。看護師の資質・能力としては、人間対人間の信頼回復の形成、問題解決に向けた専門的知識・技術の適用、患者の主体性発揮への志向が重要と示唆された。
  • 太田 祐子, 小野寺 勝重, 佐藤 紀子, 相馬 孝博, 野村 実, 眞嶋 朋子, 長谷川 敏彦
    日本医療・病院管理学会誌 45(4) 251-262 2008年10月  
    FMEA(Failure Mode and Effects Analysis:故障モード影響解析手法)を用い、手術室における胃切除術を例として問題点の摘出方法と対策優先項目を明らかにし、FMEAの医療分野への適用を検討した。手術室における標準的な胃切除術の手術工程を対象とし、術者の手術手技自体は解析対象外とした。失敗モードは術前146、術中32、術後15項目で、重要失敗モードは術前48、術中15、術後7であり、「ガーゼ・器械・針・医療材料のカウントミス」等が摘出された。様々な職種で構成されたブレーンストーミングにより解析したところ、医療へのFMEA適用は有効であることが示唆され、ブレーンストーミングにより失敗モードへ繋がる医療行為自体の必然性や各失敗モードの対策の必要性が問われ、職場分化の向上に繋がった。あらゆる事故を想定した上での安全対策、相対的定量評価による効果的・効率的なアプローチに加え、術者の手術手技、患者の精神的側面の検討、評価点算出時の重み付けの検討、FMEA適用効果の認識と簡便化の工夫等が課題であると思われた。
  • 眞嶋 朋子, 佐藤 まゆみ, 増島 麻里子, 柴田 純子, 神間 洋子, 櫻井 智穂子, 小坂 美智代, 伊藤 道子, 本田 彰子
    看護研究 41(5) 395-401 2008年8月  
  • 正木 治恵, 眞嶋 朋子, 佐藤 まゆみ, 石井 邦子
    千葉大学看護学部紀要 (30) 57-62 2008年3月  
    米国の高度専門看護師(APN:Advanced Practice Nurse)教育について調査することを目的に、バージニア大学の大学院教員、大学院生、大学病院の臨床指導者へ面接を行った。米国では、実践現場において一般看護師(ジェネラリスト)が担う実践とは異なる高度看護実践への要請を背景に、ANPとして総称されるNP(Nurse Practitioner)、CNS(Clinical Nurse Specialist)、CNM(Certified Nurse-Midwife)、CRNA(Certified Registered Nurse Anesthetist)を、2年間の修士課程で養成しており、ANPの上位に位置づけられるDNP(Doctor of Nursing Practice)教育も行われている。
  • 正木 治恵, 眞嶋 朋子, 吉本 照子, 阿部 恭子, 北池 正, 田中 裕二, 野本 百合子, 大月 恵理子
    千葉大学看護学部紀要 29(29) 55-59 2007年3月  
  • 海老澤 睦, 眞嶋 朋子, 寺町 優子, 會田 信子
    日本循環器看護学会誌 2(1) 34-40 2006年9月  
    A-Cパイパス術(CABG)を受ける患者のうつ状態と日常生活の身体機能状態の関連を明らかにすることを目的に、当該患者を対象に「うつ病の疫学的研究用の自己評価尺度」(CES-D)およびFSQ(Functional Status Questionnaire)を用いたアンケート調査を術前・術後6週目・術後6ヵ月目の計3回実施し、108名(男性94名、女性14名。平均年齢62.3±8.3歳)より回答を得た(回収率90%)。うつ群(29名)と非うつ群(79名)の機能状態を比較した結果、術後6週目にはFSQの中等度・高度の機能状態が、また、術後6ヵ月目には軽度・中等度・高度のいずれの機能状態においても、うつ群が有意に低いことが分かった。
  • 金子 眞理子, 眞嶋 朋子, 小泉 晋一, 岡本 高宏, 佐藤 紀子
    日本看護科学会誌 26(3) 3-12 2006年9月  
    本研究の目的は,がんに病む対象者の苦悩を測定する40項目の自記式質問紙「がん患者苦悩尺度」を洗練し,その信頼性と妥当性を検討することである.調査は2000年9〜12月,167名を対象に行った.対象群の内訳は健康者群100名,がん対象群67名であった.健康者群の有効回答数は90名(90%)であった.がん対象群について,有効回答数は59名(88.1%)であった.なお,内的整合性,構成概念妥当性を検討するうえで,がん患者苦悩尺度の開発の際のデータの一部(N=242)をあわせた301名の分析を行った.がん対象群について因子分析(主成分分析,Varimax回転)を行い,因子負荷量が0.4以下の項目等を吟味し,最終的に32項目に絞ったものをSuffering調査票とした.本測定用具の信頼性について,テスト-再テストの結果,r=0.80(p<0.01)で安定性が確認された(N=28).クロンバックのα係数は0.92であり,がん患者苦悩尺度に比べ内的整合性が高まった(N=301).基準関連妥当性について,SDSとの相関係数はr=0.33(p<0.05)であり,低い相関が認められた(N=57).MACにおけるFighting Spiritsとの相関係数はr=-0.33(p<0.05)で低い負の相関が認められ.Helpless/Hopelessとはr=0.65(p<0.01)で高い相関が認められた.(著者抄録)
  • 佐藤 まゆみ, 増島 麻里子, 柴田 純子, 神間 洋子, 櫻井 智穂子, 眞嶋 朋子, 小坂 美智代, 伊藤 道子, 本田 彰子
    千葉看護学会会誌 12(1) 42-49 2006年6月  査読有り
    終末期癌患者の家族員の体験を明らかにすることを目的に,本学大学院看護学研究科修士論文および博士論文から,終末期癌患者を抱える家族員の体験に関する論文5件を選定し,Noblit & Hareのメタ統合の手法を参考に分析を行った.その結果,終末期癌患者を抱える家族員の体験として以下の12が明らかになった.1)患者の人間としての円熟を感じる.2)絆の強さを実感する.3)患者の死を意識して苦悩する.4)介護の態勢を整える.5)自分の力を信じて奮闘する.6)患者の意思を優先する.7)患者の苦痛が軽減するよう工夫する.8)介護に没頭する.9)今まで通りの生活を保つ.10)死に向かう生活を心穏やかに生きる.11)患者の死後の家族の生き方を考える.12)適切な支援を得たい
  • 眞嶋 朋子, 寺町 優子, 會田 信子, 若狭 紅子, 佐藤 紀子, 尾岸 恵三子, 水野 敏子, 原 三紀子, 海老澤 睦, 西田 文子, 小沼 華子, 佐藤 あゆみ
    日本循環器看護学会誌 1(1) 18-23 2005年9月  
    心臓バイパス術(CABG)患者の術前・術後の日常生活の機能状態と年齢および重症度の関連を明らかにすることを目的に,当該患者108名(男性94名,女性14名,37〜76歳,平均年齢62.3±8.0歳)を対象に,術前1〜2日および術後6週間目・術後6ヵ月目に「Functional Status Questionnare」などを用いたアンケート調査を実施した(回収率90%).その結果,機能状態は,術後6週間目には低下していたが,6ヵ月後には軽度および中等度の機能状態では有意な改善がみられ,高度の機能状態では,65歳以上が64歳未満にに比べて有意に低値を示した.また,カナダ心機能分類の重症者ほど,友人宅の訪問・友人の世話・地域活動などの社会的活動において,有意に低値を示した
  • 眞嶋 朋子, 佐藤 紀子, 太田 祐子
    病院 63(7) 586-590 2004年7月  
  • 佐藤 紀子, 眞嶋 朋子, 太田 祐子
    病院 63(6) 494-496 2004年6月  
  • 眞嶋 朋子, 金子 眞理子, 寺町 優子, 小泉 晋一
    東京女子医科大学看護学部紀要 6(1) 1-9 2004年2月  
    心疾患に関連したQOL尺度として筆者の一人が以前に作成したHPPQ(Heart Patient Psychologic Questionnaire:心臓病患者心理質問紙)日本語版を修正し,135名の患者(男性114名,女性21名.平均年齢63.9歳)を対象に実施して,信頼性と妥当性を検討した.修正点は,項目数を削減し,配点方法を3段階評定から4段階評定へ変更したことである.その結果,修正版では,信頼性係数であるクロンバックα係数が,4因子中3因子で0.6程度から0.7以上に改善された.また,妥当性については,累積寄与率が29%から56%へと大きく改善された
  • 眞嶋 朋子, 寺町 優子, 小沼 華子, 木村 暢孝, 笠貫 宏
    東京女子医科大学雑誌 73(6) 169-175 2003年6月  
    心疾患患者のquality of life(QOL)とソーシャル・サポートとの関係,QOLの関連要因を明らかにした.心不全の既往歴があり,現在も通院中の男性56例,女性35例,平均年齢63.2歳の91例を対象とした.女性は配偶者以外から,男性は配偶者からサポートを受ける傾向があった.また,男性は加齢と共に行動範囲は狭くなり,配偶者との関係の強化が推察された.対象者の8割以上は治療や自己管理の情報を外来主治医から受けていた.65歳未満では配偶者からのサポートのある者は身体的・全体的健康観が高く,男性では身体機能に関わるQOLは子供からのサポート,罹患期間,活動量に関連があると示唆された.身体活動能力の向上は患者のQOLを高め,良好な家族関係を形成すると考えられ,患者家族相互のサポート関係を図って評価することや医師以外から得られるサポートの種類とサポート・ニーズを再検討することが必要と思われた
  • 小沼 華子, 寺町 優子, 眞嶋 朋子, 若林 留美
    心臓リハビリテーション 8(1) 195-200 2003年5月  
    心不全患者16例,および健常者15例を対象に,心不全患者の手用歯ブラシ,および電動歯ブラシによる歯磨き中の血圧,心拍数,PRP,SpO2,およびBorg指数の変化を比べた.両群において,電動歯ブラシ使用時よりも手用歯ブラシ時にPRPが有意に増大した.この変化は,健常者では歯磨き中の1〜3分間のすべてにおいて認められたが,心不全患者では歯磨き3分後のみに示された.また,歯磨き後のPRPの回復過程で,3分まで延長する拡張型心筋症による心不全患者が1例認められた.歯磨き中のBorg指数が13から17まで増加した患者が33.3%も出現した.歯磨きのような軽労作であっても心不全患者では自覚症状が強く発現することもあり,このような症例では電動歯ブラシの使用を積極的に勧め,患者の歯周病予防のためにきめ細かい歯磨き法を指導すべきであると思われた
  • 眞嶋 朋子, 寺町 優子, 小沼 華子, 山田 照, 木村 暢孝, 笠貫 宏, 菅生 秀子
    心臓リハビリテーション 8(1) 184-188 2003年5月  
    心疾患患者の入院中から退院6ヵ月後までの身体・生活関心度の変化を明らかにし,身体・生活関心度に影響を及ぼす要因を検討した.対象は,平均年齢64.6±10.2歳の,退院前に生活指導を要した虚血性心疾患患者94名とした.身体関心度は退院2ヵ月後にかけて上昇したが,生活関心度の変化には有意差が認められなかった.退院前の身体関心度の高さに影響を及ぼす因子として入院期間,既往,閉塞血管数が示され,退院2ヵ月後の生活関心度と教育背景との関連性が示唆された.入院中から退院後の外来において患者の関心の程度を評価し,入院期間,既往の有無,重症度,教育背景などを考慮した生活指導プログラムを作成することが必要だと思われた
  • 東京女子医科大学雑誌 73巻(6号) 1-7 2003年  
  • 眞嶋 朋子, 會田 信子, 寺町 優子, 上條 華子, 木村 暢孝, 笠貫 宏, 川越 康博
    心臓リハビリテーション 7(1) 67-69 2002年5月  
  • 日沼 千尋, 田中 美恵子, 諏訪 茂樹, 會田 信子, 小笠原 広実, 片桐 康雄, 加藤 登紀子, 菊池 昭江, 久米 美代子, 塚越 フミエ, 眞嶋 朋子
    東京女子医科大学看護学部紀要 5 57-65 2002年  
  • 五十嵐 惠子, 小沼 華子, 遠藤 和子, 原 三紀子, 本田 芳香, 眞嶋 朋子, 金井 雅子[Pak], 寺町 優子, 尾岸 恵三子, 塚越 フミエ
    東京女子医科大学看護学部紀要 4(1) 39-44 2001年12月  
  • 眞嶋 朋子, 佐藤 禮子
    東京女子医科大学看護学部紀要 3(1) 1-9 2000年12月  
    心筋梗塞入院時から退院後約2ヵ月の時期における患者の疾患理解度,心理的側面,活動の側面に着目して開発した心筋梗塞患者看護介入モデルを3名の患者に適用した結果を検証した.検証は日本語版心臓病患者用心理質問紙および日本語版自己効力スケールを用い,患者の行動目標の規準に基づいた看護問題を抽出し,看護問題毎の評価を行う方法で行った.その結果,看護介入は患者の心理,活動全体的に変化をもたらしたが,特定の心理的問題は,退院後2ヵ月以降も継続しており,特定の看護問題に対する介入方法を検討する必要性が示唆された.測定用具を組み込んだ看護モデルは,心理,活動等における特定の患者の問題を明瞭にし,患者とのコミュニケーションを促進し,患者が自己の障害を克服し,質の高い健康生活を送る為に基礎となる力を提供するとの示唆が得られた
  • 眞嶋 朋子, 中西 睦子
    看護教育 37(1) 21-26 1996年1月  
  • 眞嶋 朋子, 濱本 紘
    日本赤十字看護大学紀要 (9) 17-28 1995年3月  
    1)心筋梗塞第二相リハビリテーションに参加した14名の男性患者の運動耐容能は,仕事率,全身の酸素消費量,心筋の酸素消費量の増加により,有意に増加したことが示された. 2)特にAT時の仕事率の上昇は他の指標に比べて著しく,AT値が第二相リハビリテーション期の運動耐容能指標として有用である事が確認できた. 3)行動記録表により算定したエネルギー消費量はリハビリ開始時から終了時にかけて増加していたが有意差は示されなかった.運動耐容能との相関関係も見いだせなかった. 4)患者の意識についてはリハビリ終了時に,ほとんどの項目について改善がみられたが,約半数のものに生活の充実感がないことや,職場に対する不安のあった
  • 水流 聡子, 中西 睦子, 植田 喜久子, 桂 敏樹, 眞嶋 朋子
    日本看護科学会誌 15(2) 58-66 1995年  
    理学療法・作業療法分野で開発されてきたADL評価尺度を, 臨床看護用に修正した「臨床看護のための自立度判定基準 (6項目4段階尺度)」を作成し, 3つの大学病院で調査を行った。その結果, 以下の知見が得られた。<BR>1) 一般生活レベルを最高レベルとみたときの患者の自立度のレベルが看護の視点から判定できるため, 看護援助を検討する上で有用と考えられた。<BR>2) 自立度変化を新変数として設け, 悪化・維持・改善の3タイプに分類することにより, 自立度変化に影響するとみられる介入因子の評価が可能であった。よって, 看護援助の効果をみる有用な道具になり得ると考えられた。
  • 眞嶋 朋子, 佐藤 禮子
    日本看護科学会誌 14(1) 11-18 1994年  
    心臓手術をうける患者の術前不安, および術後の心理的回復に関わる要因の特徴を明らかにし, 術前術後の効果的看護介入を提示することを目的として, 心臓手術をうける22名の患者を対象に個別的看護援助を行うと同時に1) 参加観察法, 2) 心理測定, 3) 面接法を用いてデータを得, 分析を行った. その結果, 8つの術前不安に関わる要因, 5つの術後の心理的回復に関わる要因がその特徴によって分類できた.<BR>示された結論は以下のとおりである.<BR>1. 心臓手術をうける患者の特性不安, 術前, 術後の状態不安レベルは, 他の研究の慢性疾患患者の不安レベルに比べて特別に高いとは言えない.<BR>2. 術後の不安や適応には, 術前不安のレベルだけではなく, 術後のストレッサーの存在や患者のストレスへの認知が術後の心理的回復に関連している.<BR>3. 心臓手術患者に対しては, 術前不安の要因, 術後の回復に関わる要因の査定を行い, 患者自身がストレスコントロールが行えるような術前・術後の看護介入が重要である.
  • 日本保健医療行動科学会年報 7 166-188 1992年  
  • 中西 睦子, 松岡 恵, 前田 夏実, 眞嶋 朋子
    日本看護科学会誌 11(3) 52-53 1991年  
    1) 看護体制の実態でみた範囲では、とくに集中治療を行う病棟の病床稼働率の高さ、高齢患者の多さ、とりわけ高齢患者の起こす事故件数の多さが目だっている。 2) 看護婦の治療処置関与の度合は、とくに集中治療を行う病棟で 「実施」 と 「状況判断」 に関して大きい。 3) 高齢患者のクアニードについては、とくに集中治療を行う病棟のそれが高い。 さらに、1)と 2)ならびに 3)の関係を調べた結果、以下の3点が示唆されている。 1) 高度医療の現場では、一般病棟のように夜勤の看護体制を薄くすることが看護婦の負担を大きくしている。 2) 質の高い看護を行うためには、その日の患者のケアニードに応じて看護スタッフを適切に配置するなど流動的なスタッフィングを考えていく必要性が大きい。 3) 現在の医療施設は高齢者の安全上問題が多く、そのため肴護に対する負荷も大きい。
  • 眞嶋 朋子, 佐藤 禮子
    日本看護科学会誌 11(3) 40-41 1991年  
  • 眞嶋 朋子, 佐藤 禮子
    日本看護科学会誌 10(3) 124-125 1990年  

MISC

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  • 臼井 智子, 金城 芽里, 眞嶋 朋子
    千葉看護学会会誌 30(1) 21-30 2024年8月  
    目的:短期間で看取りを迎えた患者と家族に対する救急医療機関の一般病棟における看護援助を明らかにし,突然臨死期を迎えた患者と家族に対する看護援助への示唆を得ることを目的とした。方法:質的記述的研究デザインで実施した。第二次または第三次救急医療機関で5年以上の勤務経験を有する看護師を対象に半構造的面接を実施し,質的帰納的に分析した。結果:研究に参加した6名のデータから,短期間で看取りを迎えた患者と家族に対する救急医療機関の一般病棟における看護援助として147個の初期コード,48個の二次コード,23個の三次コードが得られ,13個のサブテーマ,6個のメインテーマに統合された。メインテーマは,【サインの察知】,【期を逃さない】,【きめ細かい情報共有】,【選択の尊重】,【外観や信仰などその人らしさの尊重】,【最期を迎える体制づくり】であった。考察:看護師は,動揺する家族は情報に対する誤解を生みやすいことを認識して看護援助を行っていることが示された。患者・家族に精神的に負担をかけることなくニーズに合った対応をするために,看護師間で患者・家族の情報を共有する重要性が強調された。結論:救急医療機関の一般病棟の看護師は,突然臨死期を迎えた患者と家族に対し,看護師の関わり自体がストレスの要因となることを避けながら不安定な家族の思いに寄り添うために,きめ細かい情報共有を重視していることは新しい知見となったといえる。(著者抄録)
  • 中村 伸枝, 水野 芳子, 奥 朋子, 川西 智美, 眞嶋 朋子, 仲井 あや
    文化看護学会誌 16(1) 54-54 2024年5月  
  • 大塚 知子, 眞嶋 朋子
    千葉看護学会会誌 29(2) 1-10 2024年2月  
    子宮頸部前がん病変と診断された女性の体験するスティグマを概念化し,その内容妥当性を検証した。初めに,インタビュー調査およびスコーピングレビューを基に概念モデルを作成した。次に,子宮頸部前がん病変と診断された女性,診療に携わる医師や看護師,専門看護師への質問紙調査およびインタビュー調査により内容妥当性の検証を行った。概念モデルの作成および評価は,Hamannら(2014)の肺がんスティグマの概念モデルを参考にした。その結果,【スティグマプロセスのモデレーター】として「疾患の認識」「ソーシャルサポート」「ボディイメージ」などがスティグマ体験やその結果に影響を与えることが示された。スティグマ体験は,「性感染症患者という非難」や「感染源といった誤解」などの【知覚された/感じるスティグマ】,「過去の行いに対する後悔の念」や「罹患したことへの羞恥心」などの【内面化/セルフスティグマ】,「罹患原因に起因する偏見への不安」という【予期するスティグマ】が相互に影響し合い,より強固なスティグマ体験となっていく。それにより,「他者との関わりを避ける」「アイデンティティの喪失」などの【不適応な結果】へ陥る。一方で,モデレーターが緩衝要因として作用することで,「新たなアイデンティティの獲得」などの【適応した結果】へ至ることが示された。子宮頸部前がん病変と診断された女性に対し,モデレーターが緩衝要因として働くための支援,スティグマの相互プロセスの強化を抑制するための支援,不適応な結果から適応した結果へ導くための支援を行う必要性が示唆された。(著者抄録)
  • 若杉 歩, 眞嶋 朋子
    千葉看護学会会誌 29(2) 11-20 2024年2月  
    目的:本研究の目的は,同種造血幹細胞移植(allo-HSCT)を受けた造血器腫瘍サバイバーが職場復帰後に就労を継続していく体験を明らかにすることである。方法:一施設の血液内科外来で,allo-HSCT後に職場復帰している造血器腫瘍サバイバー8名を対象に就労に関する思いや治療に伴う影響,職場との関わり,支え等について半構造化面接を行い,質的帰納的分析を行った.結果:対象者は子どもをもつ男性8名で,うち2名が自営業者であった。移植時の平均年齢は45.6歳で,全員が何らかの移植後合併症を発症した経験を有した。カテゴリは,【移植後の脆弱化した心身で働き続けるために負荷を避けた無理のない働き方の試み】【逃れられない治療の影響を抱えながら働くにはどうすべきか考えた行動】【長期の病気休暇あけの自分に対する職場での視線の懸念】【発病前のように働けない自分への否定的感情】【造血器腫瘍から職場復帰までの険しい道のりを経た自身の成長の実感】の5つに集約された。考察:allo-HSCT後サバイバーは長期の休職を経て,再発リスクを抱えた上に定期的な通院で合併症・後遺症に対する治療や予防を継続しながら,これまで培ってきた勤務経験を活かしつつ,徐々に業務量や内容を拡大し,安全に就労を継続する必要があることから,初発時から専門家と職場の協働した両立支援が不可欠であると示唆された。(著者抄録)
  • 永田 亜希子, 石丸 美奈, 岡田 忍, 石橋 みゆき, 飯野 理恵, 坂上 明子, 佐藤 奈保, 眞嶋 朋子, 辻村 真由子
    日本看護科学学会学術集会講演集 41回 O6-01 2021年12月  

書籍等出版物

 7

講演・口頭発表等

 155

共同研究・競争的資金等の研究課題

 24