研究者業績

山崎 真巳

ヤマザキ マミ  (Mami Yamazaki)

基本情報

所属
千葉大学 大学院薬学研究院 教授
学位
薬学博士(1991年3月 千葉大学)

J-GLOBAL ID
200901084108778277
researchmap会員ID
1000191974

外部リンク

植物の化学多様性の分子基盤、進化に興味があります。

主要な論文

 172
  • Amit Rai, Hideki Hirakawa, Ryo Nakabayashi, Shinji Kikuchi, Koki Hayashi, Megha Rai, Hiroshi Tsugawa, Taiki Nakaya, Tetsuya Mori, Hideki Nagasaki, Runa Fukushi, Yoko Kusuya, Hiroki Takahashi, Hiroshi Uchiyama, Atsushi Toyoda, Shoko Hikosaka, Eiji Goto, Kazuki Saito, Mami Yamazaki
    Nature communications 12(1) 405-405 2021年1月15日  査読有り最終著者責任著者
    Plant genomes remain highly fragmented and are often characterized by hundreds to thousands of assembly gaps. Here, we report chromosome-level reference and phased genome assembly of Ophiorrhiza pumila, a camptothecin-producing medicinal plant, through an ordered multi-scaffolding and experimental validation approach. With 21 assembly gaps and a contig N50 of 18.49 Mb, Ophiorrhiza genome is one of the most complete plant genomes assembled to date. We also report 273 nitrogen-containing metabolites, including diverse monoterpene indole alkaloids (MIAs). A comparative genomics approach identifies strictosidine biogenesis as the origin of MIA evolution. The emergence of strictosidine biosynthesis-catalyzing enzymes precede downstream enzymes' evolution post γ whole-genome triplication, which occurred approximately 110 Mya in O. pumila, and before the whole-genome duplication in Camptotheca acuminata identified here. Combining comparative genome analysis, multi-omics analysis, and metabolic gene-cluster analysis, we propose a working model for MIA evolution, and a pangenome for MIA biosynthesis, which will help in establishing a sustainable supply of camptothecin.

MISC

 95

書籍等出版物

 17

講演・口頭発表等

 171
  • 小松可奈, BUNSUPA Somnuk, 斉藤和季, 山崎真巳
    日本植物細胞分子生物学会大会・シンポジウム講演要旨集 2014年7月30日
  • 中林亮, 榊原圭子, 浦野薫, 鈴木実, 山田豊, 西沢晶子, 松田史生, 小嶋美紀子, 榊原均, 篠崎一雄, MICHAEL Anthony, 峠隆之, 山崎真巳, 斉藤和季
    日本植物生理学会年会要旨集 2014年3月11日
  • AFENDI Farit Mochamad, 岡田岳人, 山崎真巳, 平井(森田)晶, 中村由紀子, 中村建介, 池田俊, 高橋弘喜, AMIN Md. Altaf‐Ul, DARUSUMAN Latifah K, 斉藤和季, 金谷重彦
    日本植物生理学会年会要旨集 2014年3月11日
  • 山本浩太郎, 大西美輪, 姉川彩, 高橋勝利, 岩崎哲史, 水野初, 七條千津子, 石崎公庸, 山崎真巳, 深城英弘, 升島努, 三村徹郎
    日本植物生理学会年会要旨集 2014年3月11日
  • 三村徹郎, 姉川彩, 山本浩太郎, 大西美輪, 深城英弘, 山崎真巳, 高橋勝利
    日本植物生理学会年会要旨集 2014年3月11日
  • 山崎真巳, 金谷重彦, 岡田岳人
    国際化に対応した科学的視点に立った日本漢方診断法・処方分類および用語の標準化の確立 平成25年度 総括・分担研究報告書 2014年
  • 丸山瑛, SOMNUK Bunsupa, 斉藤和季, 山崎真巳
    日本生薬学会年会講演要旨集 2013年8月20日
  • 青柳香里, SOMNUK Bunsupa, 斉藤和季, 山崎真巳
    日本生薬学会年会講演要旨集 2013年8月20日
  • 高橋真理, 中川彩美, 山崎真巳, 斉藤和季, 町田泰則, 町田千代子
    日本植物学会大会研究発表記録 2013年8月20日
  • 山本浩太郎, 大西美輪, 姉川彩, 高橋勝利, 岩崎哲史, 水野初, 七條千津子, 石崎公庸, 山崎真巳, 深城英弘, 升島努, 三村徹郎
    日本植物学会大会研究発表記録 2013年8月20日
  • 戸松創, 斉藤和季, 山崎真巳
    日本植物細胞分子生物学会大会・シンポジウム講演要旨集 2013年8月20日
  • 戸松創, 山崎真巳, 斉藤和季
    日本植物生理学会年会要旨集 2013年3月14日
  • 山本浩太郎, 大西美輪, 姉川彩, 高橋勝利, 岩崎哲史, 七條千津子, 山崎真巳, 深城英弘, 三村徹郎
    日本植物生理学会年会要旨集 2013年3月14日
  • 岡田岳人, 山崎真巳, 金谷重彦, 並木隆雄, 斉藤和季
    日本薬学会年会要旨集(CD-ROM) 2013年
  • 山崎真巳, 山本天心, 中林亮, 斉藤和季
    日本薬学会年会要旨集(CD-ROM) 2013年
  • 高橋真理, 中川彩美, 山崎真巳, 斉藤和季, 町田泰則, 町田千代子
    日本植物学会大会研究発表記録 2012年9月14日
  • 山本浩太郎, 大西美輪, 姉川彩, 七條千津子, 山崎真巳, 深城英弘, 三村徹郎
    日本植物学会大会研究発表記録 2012年9月14日
  • 山崎真巳
    日本生薬学会年会講演要旨集 2012年8月31日
  • 岡田岳人, 金谷重彦, 山崎真巳, 並木隆雄, 斉藤和季
    日本生薬学会年会講演要旨集 2012年8月31日
  • 川原田美季, 千葉基晶, 斉藤和季, 山崎真巳
    日本生薬学会年会講演要旨集 2012年8月31日
  • 山崎真巳, 川原田美季, NIRIN Udomsom, 斉藤和季
    日本植物細胞分子生物学会大会・シンポジウム講演要旨集 2012年8月3日
  • 榊原圭子, 福島敦史, 中林亮, 花田耕介, 松田史生, 菅原聡子, 井上恵理, 黒森崇, 伊藤卓也, 篠崎一雄, BUNYAPA Wangwattana, 山崎真巳, 斉藤和季
    日本植物生理学会年会要旨集 2012年3月9日
  • 山本浩太郎, 大西美輪, 姉川彩, 七條千津子, 山崎真巳, 深城英弘, 三村徹郎
    日本植物生理学会年会要旨集 2012年3月9日
  • 岡田岳人, MOCHAMAD AFENDI Farit, MOCHAMAD AFENDI Farit, 山崎真巳, 千田かおり, 川合利佳, 南部羽蘭, 並木隆雄, 金谷重彦, 斉藤和季
    日本薬学会年会要旨集 2012年3月5日
  • 斉藤和季, BUNSUPA Somnuk, 山崎真巳
    日本農芸化学会大会講演要旨集(Web) 2012年3月5日
  • 山崎真巳, 千田かおり, 金美幸, 岡田岳人, 及川彰, 峠隆之, 田中健一, 並木隆雄, 金谷重彦, 斉藤和季
    日本薬学会年会要旨集 2012年3月5日
  • 榊原圭子, 福島敦史, 中林亮, 花田耕介, 松田史生, 井上恵理, 菅原聡子, 黒森崇, 伊藤卓也, 篠崎一雄, WANGWATTANA Bunyapa, 山崎真巳, 斉藤和季
    日本植物細胞分子生物学会大会・シンポジウム講演要旨集 2011年9月6日
  • 山崎真巳, 小林可菜英, 浅野孝, 斉藤和季
    日本植物細胞分子生物学会大会・シンポジウム講演要旨集 2011年9月6日
  • 中林 亮, 斉藤 和季, 榊原 圭子, 浦野 薫, 松田 史生, 小嶋 美紀子, 榊原 均, 篠崎 一雄, 峠 隆之, 山崎 真巳
    日本植物生理学会年会講演要旨集 2011年3月11日
    本研究では、MYB12及びPAP1/MYB75の過剰発現体(MYB12OX、pap1-D)及びそれらを掛け合わせて作出した二つのMYB遺伝子同時過剰発現体(WOX1-1、WOX1-2)を用いてメタボロミクス及びトランスクリプトミクスによる統合解析を行い、フラボノイド生合成機構に密接に関連する生理現象の解明を目指している。<br>統合解析を行った結果、これらフラボノイド関連転写因子過剰発現体では野生型Col-0に比べてフラボノイド特有の過剰蓄積及びストレス応答に関連する遺伝子の発現誘導がなされていることが明らかとなった。ストレス応答関連遺伝子の発現に関与するアブシジン酸量は、Col-0と過剰発現体間で顕著な差が見られなかった。このことからフラボノイド生合成経路はストレス応答機構と密接な関わりがあること、またフラボノイド生合成経路の誘導はストレス耐性を向上させることが示唆された。そこで非生物学的ストレス(乾燥、塩及び酸化ストレス)実験を行った結果、これら過剰発現体は有意なストレス耐性の向上を示した。<br>フラボノイドは植物ストレスを緩和する抗酸化活性を有する。本結果は、ストレス応答研究におけるストレス応答段階のフラボノイド蓄積及び抗酸化化合物過剰蓄積に起因するフィードフォワードな二次的な影響を分類する上で、有効な結果であると考えられる。
  • 山崎 真巳, 樋口 真理, ワンワッタナー ブンヤパー, 斉藤 和季
    日本植物生理学会年会講演要旨集 2011年3月11日
    シソの成分変種であるアカジソとアオジソについては古くから遺伝学研究が行われており、アントシアニン生産に関して少なくとも3つの遺伝子座(A、BおよびK)が関与することが示されている。また、近年複数の植物種においてMBW複合体(MYB/bHLH/WD40)がアントシアニン生合成を制御することが明らかにされている。これまでに演者らはシソから2つのMYB因子(MYB-P1、MYB-C05)、3つのbHLH因子(MYC-F3G1、MYC-RS、MYC-RP/GP)ならびにWD40因子(PFWD)を単離し機能解析してきた。しかしながらアカジソ特異的に発現する因子の単独過剰発現体ではアントシアニン誘導は見られなかった。そこで、アカジソにおけるアントシアニン生産制御には因子間の組み合わせが重要であると推測し、シソのMYB因子、bHLH因子ならびにWD40因子のすべての組み合わせの間でタンパク質相互作用とそれぞれの因子のDFRプロモーターへの結合能を調べた。その結果、MYB-C05とMYC-F3G1、PFWDとMYC-F3G1の間で最も強い相互作用が認められ、これらの相互作用がアカジソとアオジソのアントシアニン生合成の違いを決定することが示唆された。
  • 山崎真巳
    天然薬物の開発と応用シンポジウム講演要旨集 2010年11月2日
  • 千葉基晶, 浅野孝, 奥山淳, 斉藤和季, 山崎真巳
    日本植物細胞分子生物学会大会・シンポジウム講演要旨集 2010年9月2日
  • 鹿倉友美子, BUNSPA Somnuk, 斉藤和季, 山崎真巳
    日本植物細胞分子生物学会大会・シンポジウム講演要旨集 2010年9月2日
  • 榊原圭子, 中林亮, 福島敦史, 松田史生, 井上恵理, 菅原聡子, 黒森崇, 伊藤卓也, 篠崎一雄, WANGWATTANA Bunyapa, 山崎真巳, 斉藤和季
    日本植物細胞分子生物学会大会・シンポジウム講演要旨集 2010年9月2日
  • 山崎 真巳, 浅野 孝, 柏原 恵美, 小林 可菜英, 佐々木 亮介, 飯島 陽子, 青木 考, 柴田 大輔, 斉藤 和季
    日本植物生理学会年会講演要旨集 2010年3月12日
    カンプトテシンは、数種の植物が生産するテルペノイドインドールアルカロイドであり、トポイソメラーゼIを阻害剤して細胞毒性を有することから抗がん剤原料として利用されている。その生合成の初期段階は、他のテルペノイドインドールアルカロイドと同様にトリプタミンとセコロガニンの縮合により生ずるストリクトシジンを中間体として生合成されるが以降の生合成経路は不明である。演者らは、アカネ科チャボイナモリ(Ophiorrhiza pumila)においてカンプトテシン高生産毛状根培養系(HR)を確立した。この毛状根から誘導した懸濁培養細胞(CSC)ではアルカロイド生産が消失した。そこでHRとCSC についてInfusion FT-ICR-MSによるノンターゲット分析を行いHR特異的質量イオンピークをプロファイリングした。さらにこれらの質量イオンピークについてトリプトファン脱炭酸酵素(TDC)ならびにセコロガニン合成酵素(SLS) の遺伝子発現をRNAi法により抑制した毛状根での変動をLC-FT-ICR-MSを用いて分析し、抑制遺伝子の発現量と相関を示すイオンピークの精密質量から生合成に関連する候補化合物を推定した。
  • 中林 亮, 榊原 圭子, 松田 史生, 峠 隆之, 北島 満里子, 高山 廣光, 山崎 真巳, 斉藤 和季
    日本植物生理学会年会講演要旨集 2010年3月12日
    シロイヌナズナにおいて、アントシアニン及びフラボノール生合成はMYB75/PAP1及びMYB12によって制御されている。フラボノイド生合成機構を理解する上で、これらの過剰発現体(pap1-D及びMYB12OX)は生合成遺伝子及び代謝物の解明を可能とした。そこで二つのMYB遺伝子同時過剰発現体(WOX1-1, 2)(1)を作出し、フラボノイド過剰蓄積に関する植物体内の生理現象の誘導を試みた。Col-0、MYB12OX、pap1-D、WOX1-1, 2の5系統についてメタボローム及びトランスクリプトームの統合解析を行った結果、WOX1-1, 2においてMYB12OXのフラボノール量とpap1-Dのアントシアニン量の加算的な過剰蓄積がなされていた。一方、遺伝子発現においてはWOX1特異的に発現誘導を受けているストレス応答関連遺伝子が認められた。ストレス実験(NaCl及びmethyl viologen)を行った結果、pap1-D及びWOX1-1, 2が両ストレスに耐性を示した。本結果はストレス応答研究におけるストレス応答段階のフラボノイド蓄積、抗酸化化合物過剰蓄積に起因するフィードフォワードな二次的な影響を分類する上で、有効な結果であると考えられる。<br><br>(1) Nakabayashi R, et al., (2009) Phytochemistry, 70: 1017-1029
  • 千葉基晶, 浅野孝, 奥山淳, 斉藤和季, 山崎真巳
    日本薬学会年会要旨集 2010年3月5日
  • 柏原恵美, 浅野孝, 千田かおり, 佐々木亮介, 飯島陽子, 青木考, 柴田大輔, 斉藤和季, 山崎真巳
    日本植物細胞分子生物学会大会・シンポジウム講演要旨集 2009年7月29日
  • 片山賀惠, BUNSUPA Somnuk, 斉藤和季, 山崎真巳
    日本植物細胞分子生物学会大会・シンポジウム講演要旨集 2009年7月29日
  • 小林可菜英, 浅野孝, 佐々木亮介, 飯島陽子, 青木考, 柴田大輔, 斉藤和季, 山崎真巳
    日本植物細胞分子生物学会大会・シンポジウム講演要旨集 2009年7月29日
  • 山崎真巳
    日本植物細胞分子生物学会大会・シンポジウム講演要旨集 2009年7月29日
  • 榊原 圭子, 井上 恵理, 松田 史生, Wangwattana Bunyapa, 山崎 真巳, 斉藤 和季
    日本植物生理学会年会講演要旨集 2009年3月16日
    植物の代謝に関与する遺伝子の多くは、多重遺伝子族として存在している。例えば、シロイヌナズナには、272のcytochromeP450遺伝子、107の配糖化酵素遺伝子が存在すると報告されており、その構造のみから機能を推定することは困難である。<br> フラボノイド配糖化酵素遺伝子の網羅的機能同定を目的に、既知のフラボノイド代謝関連遺伝子をクエリーとして、遺伝子共発現解析を行ったところ、アントシアニン代謝系遺伝子と相関の高い配糖化酵素遺伝子(UGT3)を見出した。その一次構造から、UGT3は、フラボノイド配糖体の糖部分の水酸基を配糖化する酵素であることが示唆された。UGT3のエキソン部分にtransposonが挿入された変異体(ugt3変異体)は、野生型と比較して顕著な表現型は認められなかったが、高シュクロース存在下で育てた場合、ugt3変異体は、野生型とは異なるアントシアニン蓄積様式を示した。組換えタンパク質を用いたin vitroでの活性測定により、UGT3はcyanidin 3-O-glucosideに対してキシロース転移活性を示した。また、UGT3はUDP-xyloseに特異的に認識し、他のUDP-sugarは利用できなかった。すなわち、UGT3はアントシアニン・キシロース転移酵素をコードしていることが判明した。
  • 中林亮, 榊原圭子, 松田史生, 峠隆之, 北島満里子, 高山廣光, 山崎真巳, 斉藤和季
    日本薬学会年会要旨集 2009年3月5日
  • 山崎 真巳, 奥山 淳, 林 香代子, 浅野 孝, Sirikantaramas Supaart, 斉藤 和季
    日本植物生理学会年会講演要旨集 2008年
    [目的] アカネ科チャボイナモリ(Ophiorrhiza pumila)は、強力なトポイソメラーゼI阻害剤で医薬品原料としても重要なテルペノイドインドールアルカロイドであるカンプトテシン(CPT)を生産する。我々は、これまでにCPTを高生産する毛状根とCPTを生産しない脱分化状態の懸濁培養細胞を用いて、毛状根特異的に発現する遺伝子のプロファイリングを行ってきた。本研究では毛状根特異的に発現しCPT生産制御に関与すると推測されるAP2/ERF転写調節因子ならびにP450(CYP)ホモログについて、これらの機能を解析するために全長cDNAを単離し、RNAi毛状根ならびに過剰発現毛状根を作出した。<br>[実験・結果] 毛状根特異的に発現し、AP2/ERFファミリーに属すOpERFのcDNAを得、RNAi 法によりOpERFが発現抑制されたRNAi毛状根ならびに過剰発現毛状根を作出した。このRNAi毛状根では、OpERFの発現量とトリプトファン脱炭酸酵素遺伝子の発現量に弱い正の相関が見られた。また、毛状根特異的に発現する、OpCYP1~4についてRNAi毛状根を作出した。これらの毛状根特異的転写調節因子ならびにCYPホモログの遺伝子発現を抑制したRNAi毛状根では、CPT蓄積量には大きな変化は見られなかった。
  • 池浦 衣美, 岡田 岳人, 斉藤 和季, 山崎 真巳
    日本植物生理学会年会講演要旨集 2007年3月
    キノリチジンアルカロイドは、主にマメ科ルピナス属植物に含有され、分子内にキノリチジン環を有する植物アルカロイドである。飼料用作物としての育種が進んだLupinus angustifoliusには、アルカロイドを含むbitter品種cv.festと含まないsweet品種cv.unihervestが存在する。本研究では、アルカロイド生合成に関与する酵素を明らかにするために、アルカロイド含有品種特異的発現遺伝子の単離と機能解析を行った。<br>PCR-select cDNA subtraction法により得られたFest品種特異的な71フラグメントのうち、植物由来のオルニチン脱炭酸酵素、アミン酸化酵素に相同性を示すフラグメントについて5'-および3'-RACEによりコード領域を含むLaDCならびにLaAOを単離した。LaDCは439アミノ酸からなり、Glycine maxのオルニチン脱炭酸酵素と71%の相同性を示した。LaAOは774アミノ酸からなり、Glycine maxのペルオキシソーム局在銅含有アミン酸化酵素と79%の相同性を示した。またC末端にペルオキシソーム輸送シグナル(PTS1)が存在することが明らかになった。LaAO , LaDCの組織別発現解析の結果、Uniharvest品種に比べ、Fest品種の若い葉で特に発現が高かった。現在、大腸菌で発現させた組み換えタンパク質を用いた機能解析を検討中である。
  • 北島満里子, 米山崇子, 小暮紀行, 浅野孝, 須藤浩, 山崎真巳, 斉藤和季, 相見則郎, 高山広光
    日本薬学会年会要旨集 2006年3月6日
  • 林宏明, 岸本菜緒子, 高屋優一, 岡野陽平, 井上謙一郎, 飯沼宗和, 須藤浩, 山崎真巳, 斉藤和季
    日本薬学会年会要旨集 2006年3月6日
  • 西山 泰孝, 峠 隆之, 田中 良和, 田口 悟朗, Fuell Christine, Michael Anthony, 北山 雅彦, 山崎 真巳, 斉藤 和季
    日本植物生理学会年会講演要旨集 2006年3月
    シロイヌナズナのMyb様転写因子をコードするPAP1遺伝子の過剰発現変異体においてはアントシアニンおよびフラボノールが特異的に高蓄積しており、野生型株と比較して38遺伝子の発現が上昇している。これら38遺伝子にはフラボノイド生合成に関与する既知遺伝子に加え、機能不明の3つのアシル基転移酵素遺伝子群が含まれていた。本研究では、アントシアニン誘導体化に関与すると推測されるこれらのアシル基転移酵素遺伝子について、その機能を組み換えタンパク質を用いて解析した。<br> それぞれの遺伝子を大腸菌に導入し、組み換えタンパク質を発現させた。AT1のコードするタンパク質はシアニジン3, 5-ジグルコシドをマロニル化する活性を有していた。本酵素はシアニジン3-グルコシドを基質とせず、シアニジンの5位に付加した糖のマロニル化反応を触媒していることが示唆された。一方、AT2AT3はマイクロアレイ上同一のプローブで検出されるが、RT-PCRにより確認を行ったところ、両遺伝子の発現がPAP1遺伝子過剰発現体pap1-Dにおいて上昇していることが確認された。また、これら2遺伝子のコードする組み換えタンパク質は共にシアニジン3-グルコシドをクマロイル化する活性を有しており、アントシアニンのクマロイル化に関与していることが示唆された。各遺伝子の植物体内における機能について、欠損変異株を用いて検討を行っている。
  • 堂本 太一, 柴田 雅久, 西山 泰孝, 斉藤 和季, 山崎 真巳
    日本植物生理学会年会講演要旨集 2006年3月
    シソにおいて、アントシアニン生合成酵素をコードする遺伝子群は成分変種特異的に発現し、光照射により同調的に発現誘導され、転写レベルでの制御を受けることが推測されている。この様な転写調節機構に関与する調節因子の探索を行い、これまでに2種のbHLH (MYC-RP, MYC-F3G1)、2種のMYB様転写因子(MYB-P1, MYB-C05)、WD40因子(PFWD)をコードする遺伝子を単離し機能解析を行ってきたが、単一でアカジソ、アオジソにおけるアントシアニン生産の違いを決定する因子の同定には至っていない。<br>そこで、本実験ではPCR-select cDNA subtraction法により得られたアカジソ特異的cDNA断片から、500アミノ酸からなる新規bHLHをコードするcDNA、MYC-RS1及びMYC-RS2を得た。両者間には7アミノ酸の置換が存在した。推定アミノ酸配列の相同性に基づくクラスタリングの結果、MYC-RS1および 2はシロイヌナズナのbHLHグループIIIdに、またMYC-RP、MYC-F3G1はEGL1、GL3、TT8等を含むグループIIIfに分類された。さらに、MYC-RS遺伝子をシロイヌナズナへ導入し、過剰発現体を作成した。現在この変異体についてアントシアニン関連転遺伝子の発現変動、並びにフラボノイド関連代謝産物の変動等の解析を行っている。

担当経験のある科目(授業)

 9

共同研究・競争的資金等の研究課題

 36

産業財産権

 4

社会貢献活動

 2