基本情報
- 所属
- 千葉大学 教育学部 社会科教育講座 准教授
- 学位
- 博士(経済学)(2006年3月 京都大学)
- 連絡先
- seo.chiba-useolaboratory.net
- 研究者番号
- 70451739
- ORCID ID
- https://orcid.org/0000-0001-8249-8196
- J-GLOBAL ID
- 200901036804084943
- researchmap会員ID
- 5000031396
- 外部リンク
世界の後発発展途上国は、いかにして政治的経済的な発展軌道に乗ることができるのか、あるいはできないのか。このことを、特に破綻国家・脆弱国家とも称される国々に焦点をあてながら、一次産品、農業、紛争、開発、資源の呪い、平和構築、国家建設、グローバリゼーション等の観点から、政治経済学的に考えることに、取り組んできました。
具体的には、こうした大きな研究関心を、以下の3つの研究領域で具体的に深めてきました。
第一は、破綻国家・脆弱国家や、そこでの人間の安全保障に関する研究で、これをグローバリゼーションと呼ばれる世界政治経済の構造変動と関わらせて、検討してきました。
第二は、発展途上国にとって重要な一次産品について、その生産・流通・加工・消費の実態を、世界経済とのかかわりの中で捉える研究で、具体的にはコーヒー、石油、カカオを取り上げて、分析を進めてきました。
第三は、上の第一と第二の領域に大きくかかわる場所としてのアフリカの政治経済研究で、最近は、主に農業・食糧の側面からアプローチしています。
専攻は「国際経済学(国際政治経済学)、開発学」、専門領域は「途上国政治経済論、一次産品経済論、国際開発とグローバリゼーション」。経済学者ですが、国際政治学(国際関係論)とのかかわりの多い研究領域を手がけています。
本務校では、学部唯一の経済学の教員として、国際経済学(貿易・金融・開発)のほかに、世界経済史、途上国経済、食糧・農業、エネルギー、雇用・労働、社会保障、金融、財政など、かなり多様な領域を講じてきました。研究者としては、日本国際経済学会や国際開発学会のほか、日本国際政治学会と日本平和学会という二つのIR系の学会にも所属(双方の学会にて役員または司会討論者を務めた経験があります)。所属する4学会のすべてで、報告者または司会者または討論者として登壇したことがあります。
研究キーワード
20経歴
4-
2007年4月 - 現在
-
2006年4月 - 2007年3月
-
2002年6月 - 2007年3月
-
1998年4月 - 2000年3月
学歴
1-
2002年4月 - 2006年3月
委員歴
2-
2014年10月 - 現在
-
2010年1月 - 2011年12月
主要な論文
19-
『千葉大学教育学部研究紀要』 63 317-332 2015年3月「近未来石油枯渇論」は石油および石油開発に関する基本的知識を欠いた誤謬であり,「人類にとって利用可能と見込みうる石油の総量」は非常に多い。また,石油採掘量の増加に貢献しているイノベーションを概観すれば,「人類にとって利用可能と見込みうる石油の総量」がさらに伸びる余地が十二分にあることがわかる。「近未来石油枯渇論」に基づいた文明縮小という選択は,単に不要なだけでなく,未来人に対して不遜であり,しかも倫理的にも大きな問題を孕んでいる。化石燃料に依存した現代文明は今後も長らく存続し続けられるが,そのためにはイノベーションが肝要である。
-
Asian Profile 43(1) 51-66 2015年2月 査読有り
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『千葉大学教育学部研究紀要』 62 309-328 2014年3月バリューチェーンの視角から世界のカカオ産業を長期に渡って追うことで,またその際にコーヒー産業との比較分析を行なうことで,この産業の構造と動態を明らかにする。近年の世界のカカオ産業の最も重要な構造変化は,磨砕工程が「北」から「南」に徐々にシフトしていることであり,これは旧来の南北問題の変容の一端を意味している。
-
『千葉大学教育学部研究紀要』 57 203-228 2009年3月国際コーヒー価格は1989年以降,二度の大暴落・低迷期を経験した。いわゆる「コーヒー危機」である。この危機の要因としては,国際コーヒー協定(ICA)の経済条項の停止や,コーヒーの大幅な供給増が指摘されるが,問題はなぜ経済条項が停止し,またなぜ大幅な供給増が可能になったのかである。本稿は,これらの点も含めてコーヒー危機の要因を多角的に考察する。さらに,コーヒー収入の安定・向上のためには,国際コーヒー協定の経済条項を改訂した上で復活させるのが望ましいことを指摘し,そのための条件を示す。
主要なMISC
37書籍等出版物
7講演・口頭発表等
5主要な担当経験のある科目(授業)
18-
2020年10月 - 現在経済学特講 (千葉大学 教育学部)
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2019年4月 - 現在経済学概論 (千葉大学 教育学部)
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2012年4月 - 現在グローバル政治経済論 (千葉大学 大学院教育学研究科)
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2011年4月 - 現在グローバリゼーションと開発 (千葉大学 大学院教育学研究科)
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2007年10月 - 現在国際経済学 (千葉大学 教育学部)
共同研究・競争的資金等の研究課題
5-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 2022年4月 - 2026年3月
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 2017年4月 - 2022年3月
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 2012年4月 - 2015年3月
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 2009年4月 - 2012年3月
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(スタートアップ) 2007年10月 - 2009年3月
学術貢献活動
2社会貢献活動
6メディア報道
4-
『PRIME』 第45号、pp.148-153、 2022年3月 新聞・雑誌
-
『世界経済評論』 第66巻第2号、p.118、 2022年2月 新聞・雑誌
その他
1-
2022年2月2022年度 高知大学 人文社会科学部 人文社会科学科 国際社会コースの入学試験問題(前期日程)「小論文」に、編著書『地球経済入門:人新世時代の世界をとらえる』 の執筆箇所(第2章「途上国と先進国:経済格差の縮小と拡大」)の一部が採用された。