齋藤 佳子, 潤間 励子, 今井 千恵, 生稲 直美, 齊川 郁子, 吉田 智子, 鍋田 満代, 千勝 浩美, 藤本 浩司, 大渓 俊幸, 三木 隆司, 今関 文夫
CAMPUS HEALTH 51(2) 93-97 2014年5月
【背景】本邦の糖尿病患者は増加の一途をたどり、その早期発見・介入は重要な課題である。通常若年者の耐糖能のスクリーニングには尿糖が用いられ、千葉大学学生健診でも随時尿糖検査を用いている。【方法】2007年〜2013年度の健診で尿糖陽性を指摘された学生に精査のため大学病院受診を勧奨し、耐糖能を評価した。【結果】健診での尿糖陽性者は全体の約0.57%であり、例年ほぼ同じであった。他の医療機関受診者等を除き、大学病院受診者は184人(平均年齢21.4歳)、当初より糖尿病と診断された2人を除き182人に75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)を行った。糖尿病型(A)、境界型(B)、正常型でも糖尿病に移行しやすいといわれる負荷後1時間血糖値180mg/dl以上を準境界型(C)とすると、A;2人、B;18人、C;13人であった。Cは正常型と比しインスリンの初期分泌が有意に低下していた。一部を対象にHbA1cと1,5-AGを測定したところ、B、Cでは正常値を示した。また、経過中に1型糖尿病の発症を2人認め、当初の空腹時尿糖は陰性で自覚症状なく抗GAD抗体は陽性であった。【考案】大学生の耐糖能異常の早期介入のためにはOGTTの施行が望ましいと思われ、抗GAD抗体の測定により1型糖尿病の早期発見が可能と考えられた。(著者抄録)