檜垣泰彦, 阿由葉努, 土屋 俊
電子情報通信学会論文誌 J89-D(3) 457-468 2006年3月 査読有り筆頭著者
大学では,シラバスや履修登録などの学務情報システムの利用が進んでいるが,本論文ではこのようなデータベースを中心に構成されているシステムで,電子メールを使って連絡・問合せを行うためのサブシステムの設計と運用について述べている.伝えたい人に,確実に,安心して,効率的に情報を伝えることのできるシステムを目指した.教職員と学生の間の連絡・問合せの流れとその性質に応じて,学生連絡用メーリングリスト,授業受講者メーリングリスト,授業担当者問合せ用アドレス,個人連絡用アドレスの機能を設けた.独自開発のメーリングリストマネージャを備えており,データベースとの連携,連絡用に特化したメーリングリスト,メーリングリストの階層的定義,学生・授業担当者の窓口アドレス,Webによるアドレス登録・修正,配送メールのアーカイブ,バウンスメール自動処理,重複メールの配送抑止等の機能を有している.2001年度から2005年度はじめにかけての運用では,設計当時想定されていなかったウイルスメール発生による障害も見られたが,その設計がおおむね妥当であったことが確認できた.