研究者業績

小野 健太

オノ ケンタ  (Kenta Ono)

基本情報

所属
千葉大学 デザイン・リサーチ・インスティテュート 工学部 デザイン工学科 教授
学位
博士(工学)(千葉大学)

J-GLOBAL ID
200901016460476072
researchmap会員ID
5000048007

研究分野

 1

論文

 32
  • WATANABE Makoto, ONO Kenta, ASHIZAWA Yusuke, XIONG Na, WANG Yun
    Journal of the Science of Design 6(2) 2_51-2_58 2022年11月30日  
    This paper analyzes Japan's Good Design Awards in a representative Asian region. As a result, the following three features were obtained.<br>(1) China is the country with the highest percentage in the number of awards since 2002.<br>(2) South Korea and Thailand have seen a decrease in their share of the number of awards.<br>(3) The number of awards in a new design fields, service and innovation design, are not related to the total number of awards in each country and region.<br>Moreover, there are three characteristics of Asian companies from this analysis.<br>(A) Chinese companies have increased the percentage of awards since 2002.<br>(B) South Korea and Taiwan have different percentage fluctuations in each company.<br>(C) Some companies in each country/region have seen an increase in the percentage. This is because companies continually wish to receive the Good Design Award.<br>Based on the above, it can be predicted that awards in Asia will continue to increase. However, there are few applications from Asia to new design areas. In order to achieve this, it is necessary to announce the changing scope of Good Design outside of Japan and to encourage applications in new areas. In particular, it is necessary to deepen the understanding of the "The Age of Sharing" advocated by the Good Design Awards. As mentioned above, the awards over the past 65 years suggest the direction of future development in Asia.
  • 谷口 武司, 小野 健太, 渡邉 誠
    デザイン学研究 68(4) 4_55-4_64 2022年3月31日  査読有り
    透析装置の開発は、患者への安全で快適な治療の提供と医療従事者の負担軽減が目的であった。その実現のためには、技術のみならずデザインが果たした役割が大きい。本稿では透析装置デザインをモジュールの組み合わせととらえ 50 年間のモジュール変遷を検証した。初代の透析装置は 7 モジュールで始まった。人工腎臓であるダイアライザー、血液が循環する血液回路、透析液原液が入る原液タンク、透析液を生成する透析液調整部、設定を行う操作部、治療や設定状況を確認する表示部、これらを制御する電装部である。モジュールは小型化され統合されるものもあれば、高機能になり大型化するモジュールも見られた。さらに、あまり変化が見られないモジュールもあった。透析装置デザインに大きな影響があった変遷として、日本独自のモジュール方式が出現したこと。血液回路とダイアライザーが量産化され小型化が進んだこと。表示部と操作部は一般技術の影響を受け大きく進化したこと。電装部と透析液調製部は筐体容積の大部分を占めており、それらの構成は初期から現在まで変化が無いことなどがあげられる。
  • Juan Carlos Chacón, Hisa Martinez Nimi, Bastian Kloss, Ono Kenta
    DLI 63-73 2020年  査読有り
  • Minoru Matsui, Kenta Ono, Makoto Watanabe
    Letters on Evolutionary Behavioral Science 8(2) 24-27 2017年7月9日  査読有り
    Previous cultural evolutionary analyses argue that random-copying model that is analogous to genetic drift in population genetics explains a variety of real-world datasets. Few empirical investigations have been done on how cultural traits are actually generated and selected. We present experimental data that matches random-copying simulation very well. In our experiment, designers copied what they considered well designed, and eliminated the poor ones, and designed several novel drawings by different design strategies in a cultural transmission chain. What were conventionally thought useful for designers to produce designs that prosper, such as practice, exposure to other design and experience in design, do not quite contribute to its prosperity. We suggest that some design’s creation processes as well as its market may be value-neutral.
  • 崔 晋海, 小野 健太, 渡邉 誠
    デザイン学研究 64(2) 2_21-2_28 2017年  
    本研究の広義の目的は,戦略的デザインプロセスとは,について答えることである。しかし,まずデザインプロセスを語るためには,デザインプロセスを記述する必要があり,またその記述方法は,他のデザインプロセスと比較検討できるような記述方法でなくてはならない。<br> そこで本研究は,デザインプロセス同士を比較・検討できる記述方法を模索し,その記述方法に従い,試行としてA社の実際に行われているプロダクトのデザインプロセスを記述し,分類した。<br> そして実際に,A社の9つのデザインプロセスを記述し,工程数に着目することにより,4つのタイプ(デザイン先行型,ルーチン開発型,市場反映型,デザイン受注型)に分類し,またそれぞれの関係性を明らかにした。

MISC

 67
  • 髙橋 晴飛, 加藤 由宇, 佐々木 大和, 田畑 沙彩, 小野 健太, 原 寛道, 青木 宏展, 根津 孝太, 高木 正太郎
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 70 474 2023年  
    地域観光への公共サイン及びAR技術の活用に関する研究 本研究では、観光において公共サインを有効に利用することを目的とした。今回は、墨田区向島地区の歴史散策案内板の改修に加え新たな価値を付加し、独自の観光モデルを提案した。 また目的達成に向けて、案内板を観光資源とするためARコンテンツの制作・実験を行い、実証実験を経て、最終的に社会実装することを提案の目標とした。
  • 中川 景太, 小野 健太, 三浦 秀彦, 檜尾 安樹絵
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 70 104 2023年  
    本研究は「USEをPLAYに」というテーマのもと、アナログの持つ「質感」や操作性により生まれる「解釈の余地」をデジタルディスプレイに適用し、鑑賞者が能動的に関わる「PLAY」な鑑賞体験を生み出すことを目的とした。また、その過程や制作物を通じて「USE」と「PLAY」について更なる理解を深め、それらに対する新たな視点を提案していく。前半では、様々な「フィルター」によってデジタルディスプレイに物理的に干渉する手法とその効果を検証した。後半ではゼラチン素材に着目し、その性質とディスプレイの無機質な映像によって生まれる新たな立体映像表現の提案を行った。
  • 新井 律, 檜尾 安樹絵, 三浦 秀彦, 小野 健太
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 70 390 2023年  
    本研究では、「USEをPLAYに」というテーマのもと、デジタルデバイスのユーザインタフェースについて注目し、プロトタイプ制作・検証を重ね「PLAY」な要素を含んだインタフェースの可能性を探ること、その過程や制作物から「USE」と「PLAY」についての考察を深めることを目的とした。最終制作として、磁性流体を一種の生命体のように感じさせ、自律性を持つ生命体の動きにユーザーが影響を与えられるような「PLAY」な要素を含んだインタフェースを制作した。また、その制作物のシステムを用いて、磁性流体の動きやユーザーへのフィードバックを変化させることで、「USE」的に感じられたり「PLAY」的に感じられることを発見し、ユーザインタフェースにおける「USE」と「PLAY」をプリミティブな形で抽出した。
  • 村上 恭理, 小野 健太, チャコン キンテロ カルロス
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 69 232 2022年  
    本研究では、デジタル空間上でのセレンディピティを高めることを目的とし、そのための手段の一つとして立体音響を用いた音楽コンテンツの回遊体験の可能性模索と提案を行った。スマートフォン上で音楽コンテンツをブラウジングするために効果的なインタフェースデザインの検討過程を示す。 ユーザーインタフェースの作成にあたり、まず既存の先行研究からデジタル空間上で回遊体験を創出するにあたって必要な要件を定義した。次に、複数のプロトタイプを製作し本研究の目的に適した表現であるか印象評価実験を行った。また、より回遊感を高めるための操作方法について考察し、今まで検討してきたプロトタイプや印象実験の結果を元に最終提案を制作し、まとめとして立体音響を用いた楽曲の流動的な回遊体験創出におけるインタフェース設計の方向性、留意点について述べた。
  • 稲垣 俊太朗, チャコン キンテロ カルロス, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 69 230 2022年  
    本研究では、非接触ディスプレイの特質を活かした独自の表現方法の検討と、要件抽出を目的とした。近年、非接触ディスプレイが広く社会に普及している一方で、現在の非接触インタフェースはタッチディスプレイのインタフェースと似たものとなっているため、非接触ディスプレイの特質を起点にインタフェースを考え直し、その特質を活かした表現方法を検討する必要がある。 本研究では、既存の非接触インタフェース及びプロトタイプを用いた検証により、非接触インタフェースについて考察し、非接触ディスプレイの特質を活かした表現のための要件を抽出した。要件をもとに非接触ディスプレイに適したインタフェースのプロトタイプを複数製作し、印象実験を行うことで、「押し込むと平面が伸び、画面外に広がる空間が見える」インタフェースが本研究に適した表現であることを確認した。また、その表現方法をオンラインコミュニケーションツールのインタフェースに適用させることで、非接触ディスプレイに適した表現方法の可能性、及びその表現方法の様々なシーンへの応用の可能性を示唆した。

講演・口頭発表等

 63
  • 中川 景太, 小野 健太, 三浦 秀彦, 檜尾 安樹絵
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2023年 一般社団法人 日本デザイン学会
    本研究は「USEをPLAYに」というテーマのもと、アナログの持つ「質感」や操作性により生まれる「解釈の余地」をデジタルディスプレイに適用し、鑑賞者が能動的に関わる「PLAY」な鑑賞体験を生み出すことを目的とした。また、その過程や制作物を通じて「USE」と「PLAY」について更なる理解を深め、それらに対する新たな視点を提案していく。前半では、様々な「フィルター」によってデジタルディスプレイに物理的に干渉する手法とその効果を検証した。後半ではゼラチン素材に着目し、その性質とディスプレイの無機質な映像によって生まれる新たな立体映像表現の提案を行った。
  • 新井 律, 檜尾 安樹絵, 三浦 秀彦, 小野 健太
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2023年 一般社団法人 日本デザイン学会
    本研究では、「USEをPLAYに」というテーマのもと、デジタルデバイスのユーザインタフェースについて注目し、プロトタイプ制作・検証を重ね「PLAY」な要素を含んだインタフェースの可能性を探ること、その過程や制作物から「USE」と「PLAY」についての考察を深めることを目的とした。最終制作として、磁性流体を一種の生命体のように感じさせ、自律性を持つ生命体の動きにユーザーが影響を与えられるような「PLAY」な要素を含んだインタフェースを制作した。また、その制作物のシステムを用いて、磁性流体の動きやユーザーへのフィードバックを変化させることで、「USE」的に感じられたり「PLAY」的に感じられることを発見し、ユーザインタフェースにおける「USE」と「PLAY」をプリミティブな形で抽出した。
  • 三輪 正幸, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2023年 一般社団法人 日本デザイン学会
    国内のセイヨウミツバチの養蜂箱のニーズを明らかにするために、巣箱の性能や設計要求に関するアンケート調査をした。プロ養蜂家はハチミツの生産性や品質を重視しているのに対して、趣味養蜂家は作業性や外観のデザインのよさを求めていることが示唆された。 また国内の養蜂において新しく求められている巣箱は趣味養蜂に特化した巣箱の開発であることが分かった。特に小型化および軽量化された巣箱のニーズが高いことが分かった。
  • 稲垣 俊太朗, チャコン キンテロ カルロス, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2022年 一般社団法人 日本デザイン学会
    本研究では、非接触ディスプレイの特質を活かした独自の表現方法の検討と、要件抽出を目的とした。近年、非接触ディスプレイが広く社会に普及している一方で、現在の非接触インタフェースはタッチディスプレイのインタフェースと似たものとなっているため、非接触ディスプレイの特質を起点にインタフェースを考え直し、その特質を活かした表現方法を検討する必要がある。 本研究では、既存の非接触インタフェース及びプロトタイプを用いた検証により、非接触インタフェースについて考察し、非接触ディスプレイの特質を活かした表現のための要件を抽出した。要件をもとに非接触ディスプレイに適したインタフェースのプロトタイプを複数製作し、印象実験を行うことで、「押し込むと平面が伸び、画面外に広がる空間が見える」インタフェースが本研究に適した表現であることを確認した。また、その表現方法をオンラインコミュニケーションツールのインタフェースに適用させることで、非接触ディスプレイに適した表現方法の可能性、及びその表現方法の様々なシーンへの応用の可能性を示唆した。
  • 山本 聡太, チャコン キンテロ ファン カルロス, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2022年 一般社団法人 日本デザイン学会
    近年、AR グラスの一般消費者向けの販売が始まろうとして いる。本研究では AR グラスを使用した歩行者用ナビゲーショ ンを題材とし、新たなシステムを提案する。既存のスマートフォ ンによる AR ナビゲーションには、没入すると危険であるという 問題点がある。そこで、没入しても安全かつ、新規価値を追加 したナビゲーションシステムを製作する。
  • 中村 朝輝, チャコン キンテロ カルロス, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2022年 一般社団法人 日本デザイン学会
    本研究では、新しい読み進め方ができるような書籍デバイスの制作と、そのデバイスに適した表現方法を検討することを目的とした。近年、電子書籍は広く社会に普及してきており、今後も出版市場における電子書籍の割合は増加していくと考えられる。一方で、現在の電子書籍は紙媒体の書籍の読み進め方をメタファーとして適用しただけであり、紙媒体の書籍の模倣に留まってしまっている。また、電子書籍を読む際の平面的な動作では読書が単純な作業のように感じてしまうという可能性が考えられる。電子書籍での読書を楽しんでもらうためには、どのような読み進め方が適しているのか理解し、新しい書籍デバイスを検討する必要がある。 本研究では、紙媒体の書籍と既存の電子書籍との読み進め方を考察し、新しい書籍デバイスに必要な要件を抽出した。簡易プロトタイプを用いた形状の検討の後、立方体型書籍デバイスを制作し、表現手法のアイデアを実働プロトタイプを用いて検証した。検証から得られた気づきを基に、立方体型書籍デバイスに適した表現方法の可能性をまとめ、オリジナルのコンテンツを制作した。
  • 村上 恭理, 小野 健太, チャコン キンテロ カルロス
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2022年 一般社団法人 日本デザイン学会
    本研究では、デジタル空間上でのセレンディピティを高めることを目的とし、そのための手段の一つとして立体音響を用いた音楽コンテンツの回遊体験の可能性模索と提案を行った。スマートフォン上で音楽コンテンツをブラウジングするために効果的なインタフェースデザインの検討過程を示す。 ユーザーインタフェースの作成にあたり、まず既存の先行研究からデジタル空間上で回遊体験を創出するにあたって必要な要件を定義した。次に、複数のプロトタイプを製作し本研究の目的に適した表現であるか印象評価実験を行った。また、より回遊感を高めるための操作方法について考察し、今まで検討してきたプロトタイプや印象実験の結果を元に最終提案を制作し、まとめとして立体音響を用いた楽曲の流動的な回遊体験創出におけるインタフェース設計の方向性、留意点について述べた。
  • 仲宗根 掌心, 久保田 百合, 染谷 芳輝, 万 宝中, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2020年 一般社団法人 日本デザイン学会
    本研究は、遠隔コミュニケーションツールの可能性を探り、新規ツールの提案を目指した。先ず、既存ツールを用いた遠隔コミュニケーションを体験し、デバイスならではのコミュニケーションの価値を導出した。 次に既存のツールがサポートするコミュニケーションの要素を分類・モデル化することで、新規ツールの開発指針を定めた。 アイディア創出から音量差により会話をホッピングさせるアイディアにフォーカスし、その有用性を予備調査で確かめた。更に実現性の高いプロトタイプを制作し、インターフェースを検討することで、今までの遠隔ツールに無い会話体験ができるツールの開発ができた。今回、実用性の高いツールの開発を行い、それを用いた体験の新しさの検証はできたが、短時間の使用での調査のみを行なった。実際に想定していたテレワーク中の長時間の使用で、どのようなものが有用であるかの検証を今後の課題としたい。
  • 川上 陽平, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2020年 一般社団法人 日本デザイン学会
    近年SNSのユーザー数は増えているがその一方、SNS上でのアクションを得たいがために必要以上の消費をするなど、消費者の目的と行動の乖離が起きている。そのような現代人の形骸化した行動に対して、古人の実体験から生まれた教訓であることわざを体験できるインタラクティブアートを制作することで、日常の生活の中に溢れる気づきへの感度を高めることを目指した。既存のインタラクティブアートのリサーチ・分析を経てプロトタイプを5種類制作、その中から顔認識を使用した物を改良し人の表情をつかって「目は口ほどに物を言う」ということわざを実体験できる作品を制作した。
  • 伊集 千夏, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2020年 一般社団法人 日本デザイン学会
    店頭でワインを購入する際に複数の商品の中から1つを選択する際、主な判断材料となるのがワインのラベルである。ラベルには産地や原料となるブドウの種類、ワインについての大まかな説明書きなどが文章で記されているほか、ワイン特有の指標としてその風味を表す、渋み・辛さ・ボディと呼ばれる厚みの3要素が5段階のパラメーターにより表記されている。しかし、ワインを飲み慣れていない者にとってぶどうの産地や種類を見ても特徴がわからないため味をイメージすることができず、選択時の判断材料として不十分だという問題がある。また、レストラン等ではメニューにワインの名前しか表記されていないことも多くソムリエがいないカジュアルなレストランではワインを選ぶ判断材料が少ない。本研究では、ワインの味の特徴を反映した音声によって、ワイン初心者が購入時に直感的に味をイメージできる音声サポートツールの作成を目的とする。赤ワインのサンプルをいくつか用意したうえで味のパラメーターから相応しい音声を作成する方法を検討し、実際に音声から味のイメージを持つことができるかどうかを検証した。
  • 太田 壮, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2019年 一般社団法人 日本デザイン学会
    AIやIoTが急速な発展を進める現在において、スマートスピーカーなどのスマート家電と呼ばれる家電製品は常に自身の内部データを更新しユーザーに対して最適な機能や情報を提供している。そして、ユーザーがスマート家電のこれらの内的な要素に対して『親近感』を感じるケースが増えてきている。しかし一方で、親近感という点において製品の外観的な要素は未だ改善の余地があると考えられる。そのため本研究では、外観的な要素の1つであり周囲からでも感情や状態の変化を感じとりやすいという理由から『呼吸』という生理現象に着目し、新しい呼吸表現の提案を目的とした。その後、呼吸表現に関する既存製品の調査・分類と、呼吸を感じる事象の潜在的な要因の抽出・分類を行ったのちに、それらを元にアイデア探索とプロトタイプ検討を行い、家電製品に親近感を与えるための新しい呼吸表現の提案を行った。
  • 久保田 百合, 永瀬 彩子, 三輪 正幸, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2018年 一般社団法人 日本デザイン学会
    近年、養蜂の現場は多様化しているが、現在世界で主流となっているラングストロス式養蜂巣箱は1851年に考案されてからデザインに大きな進化がない。本研究では、養蜂の現場・養蜂巣箱の現場や問題点、養蜂家のニーズを調査し、ラングストロス式養蜂巣箱に焦点を当てた養蜂巣箱の機能・設計要件の抽出をセイヨウミツバチの38の条件から作成した構造モデルから行った。そこから得られた知見からアイディア展開を行い、最終的にラングストロス式の養蜂巣枠を用いた養蜂家の作業の効率化や管理性に焦点をあてた1ユニット3枚の巣板で成り立つ全6ユニットの三角形構成の巣箱を製作し新たなセイヨウミツバチの養蜂巣箱の可能性を検討することができた。
  • 志田 樹大, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2018年 一般社団法人 日本デザイン学会
    本研究では、一輪車乗用のための習熟補助具を提案した。まず一輪車乗用においてどのような点が困難とされているのかを一輪車の熟練者と未熟練者の観察と比較を用いて導いた。観察より、一輪車の乗用では走行中にバランスを取るのが困難であり、そのためには一輪車本体と乗用者の姿勢が重要だということがわかった。そのことを踏まえていくつかのプロトタイプを用いて検証を重ね、重りを一輪車のホーク部分に取り付けることで一輪車本体の前後の傾倒を和らげ、姿勢を維持させるという補助方法が有効であると考えた。最終的には、使用者の習熟度に合わせて使うことができる取り外しのできる重りを左右のホークに取り付ける製品を提案した。
  • 松井 実, 竹内 崇馬, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2017年 一般社団法人 日本デザイン学会
    集団遺伝学における遺伝的浮動と同等の,個体が文化的形質をランダムに模倣するモデルが実世界の様々な形質データを説明することを文化進化学の諸研究は明らかにしてきた.しかし文化的形質が実際にどのように変異し,選択されるかについての実証研究はほとんどなされていない.本研究ではデザインの進化実験で生じた頻度のデータが,ランダムコピーモデルのシミュレーションによる帰無モデルに極めてよく一致することを示す.実験では,デザイナーがよくデザインされていると感じるものを模倣し,よくないと思うものを排除してもらった.同時に新奇のデザインをいくつか考案してもらい,集団に投入した.これを何度も繰り返し,伝達連鎖ネットワークを形成した.その頻度を解析すると,従来デザインの質を向上すると考えられていた様々な処理が有用でないこともわかった.この結果は特定の環境下においてデザインの創造プロセスとその市場での選択はその価値に関係なく行なわれていることを示唆する.
  • 萩原 志周, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2017年 一般社団法人 日本デザイン学会
    近年、2020年東京オリンピックの追加種目に選出されるなどで、サーフィンが注目されている。日本のサーフィンにおいて四季の影響によりウェットスーツの着衣が必要な時期とそうでない時期がある。そして日本では、12 月~4 月と1 年間の約半分の時間をフルウェットのウェットスーツを着用している。 夏の暖かい時期に海への来場者が増える日本において、冬の海では、海の家やシャワー室などの設備がほとんどないのが現状である。そこで本研究では冬場の海におけるサーファーのウェットスーツ脱衣時にどのようなデザインであるべきなのかを調査を通して抽出された課題を踏まえて提案するものである。本研究の最終提案として、冬の海におけるサーファー対象者から見たフ ルウェットスーツ脱衣時の課題改善製品の提案を行う。
  • 長田 直, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2017年 一般社団法人 日本デザイン学会
    本研究は、歩道において歩行者同士の間で発生する問題を解決することが目的である。今日、歩行中に他の歩行者と体がぶつかることや向ってくる歩行者に対して不安を感じている人が多く存在する。最終提案物として、人の流れをスムーズにすることで歩行者間で発生する問題を減らすものを提案する。歩行者を誘導する映像を作成して、実際に歩行者の足元にその映像を投影して実験を行う。この実験を繰り返し、映像を改良していくことで歩行者を誘導するために最適なデザインを考案する。
  • 梶田 航一, 寺内 文雄, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2016年 一般社団法人 日本デザイン学会
    交通事故やスポーツ事故等で頚髄損傷者(以下頚損者)になると、手足が麻痺するため、一般的な身体障害者用トイレを利用することができない。そこで従来のリハビリテーションの現場では高床式トイレというものが最善と考えられている。リハビリセンターなどでは頸損者が自力で生活が行えるようになるために各種の訓練を行っているが、その中で高床式トイレを使用するための訓練として直角移乗などの訓練も行われている。高床式トイレは車椅子から直角移乗をし、いざり動作で便座まで移動して使うものである。しかし高床式トイレは住宅を大幅に改修する必要がある、外出先に無いため頚損者が長期の旅行に行く事が出来ないなどの問題がある。そこで本研究では頸損者でも一般的な身体障害者用トイレに行くことを可能にする長座位車椅子という製品を提案した。実際の使用方法としては頸損者が普段使用している車椅子から直接長座位車椅子へ直角移乗をし、一般的な身体障害者用トイレの便器の上に長座位車椅子ごと移動し、排泄を行うというものである。
  • 中西 菜穂子, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2016年 一般社団法人 日本デザイン学会
    今日、ガラス張りの壁を用いて、空間に開放的な雰囲気を与える建築が多く生まれている。そういった開けた空間で、同じ趣味の人たちが集まってコミュニティーをつくり、活動していることがよくある。しかし、外から見える構造になってはいるものの、それだけでは実際にそのコミュニティーに参加したいと思うところまでは至りにくい。そこで、ガラス張りの壁を用いて、中のコミュニティーへの関心を与え、実際に室内外のつながりを促すような作品を制作した。制作にあたって、透明なスクリーンに、周りの人の動きに合わせて変化する映像を投影することで、近くの通行者に注目し足を止めてもらうような方法をとった。ガラス面が透明であることから、映像とガラスの向こうの人を重ねて見ることが可能である。制作した映像は、実際に正面がガラス張りのカフェにて投影を行い、通行者が室内の人と会話をする様子などが見られたことより、ガラス面への映像投影で室内外の人がつながるきっかけを生み出せることが明らかになった。今後作品の作り方次第で、さらに自然につながりを促すようなものができると考えられる。
  • 北崎 太介, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2016年 一般社団法人 日本デザイン学会
    かつてインターネットの誕生が人々の生活を大きく変えたように、次の時代はバイオテクノロジーが我々の生活を大きく変えるのではないかと言われている。発光生物に分類される夜光虫は、海に浮遊する直径1~2mmの動物プランクトンであり、世界各国の熱帯から温帯の沿岸部にかけて幅広く分布している。波などの物理刺激に反応して一瞬青白く光る性質があり、時折沿岸部では幻想的な光景が確認できる。夜光虫をモチーフにしたデジタルアート作品はいくつか見られるが、夜光虫そのものが応用された事例は少ない。本研究では、夜光虫をアートや工業製品等に実利用するための生物発光制御方法を、培養・刺激実験・制御実験の3段階の過程から考察した。培養からは、夜光虫は水面に浮遊し、特に瓶のような容器中では淵に集中することがわかった。刺激実験からは、夜光虫が生物発光するための物理刺激として、一定以上勢力のある水流、もしくは泡が有効であることがわかった。制御実験では、培養・刺激実験を基に、夜光虫の生物発光を利用し、水中で数字など記号の描画を行った。将来的に遺伝子操作等で発光時間と輝度を高めることで、電球や炎と並ぶ光源になりうると考えられる。
  • 徐 威, 張 路, 小野 健太
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2016年 一般社団法人 日本デザイン学会
    系統的な学校教育を通して、設計専攻の学生は設計者としての基本素養があるが、実際の設計中、ユーザーニーズ、商業環境、技術条件などの客観的なものの制約を受けて、設計者は色々なイノベーションアビリティに挑戦しなければならない。設計のイノベーションが成功できるかどうかは、具体的な目標、任務及び設計者の個性、知識、経験に関わっている。デザイナー+デザインクエスチョン+環境の組み合わせは、それぞれの方法で対応し、実践訓練をして、具体的な問題を解決する中で、イノベーションアビリティを高めることができると思われる。国際化生産・学習・研究の共同授業モデルは、学生にイノベーション アビリティを身に付けさせる適当な設計専攻の授業方法の一つである。
  • 東江 麻祐, 永瀬 彩子, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2015年 一般社団法人 日本デザイン学会
    近年, 人間活動による環境破壊が顕在化するにつれ, 持続可能な社会に参画する人間を育てる取り組みとして児童への環境教育に関心が高まっている.環境教育の取り組みの一つとして, 欧州においてはインセクトホテルを用いて昆虫とふれ合うことで自然を体験する方法がある. インセクトホテルとは木枠の中に木の枝や藁など様々なものをつめた人工的な昆虫の住処である.欧州においてインセクトホテルは サイエンスミュージアムや公園に設置されており,環境教育の取り組みとして広く認知されていると言える.日本の学校においても様々な環境教育の取り組みがなされており,「昆虫や植物の観察を通して自然を体験する」といったような内容の,インセクトホテルを用いて学習できるような取り組みもたくさん見受けられる.しかし,日本では知名度が低く普及していないために,インセクトホテルを用いた環境教育が実践されている例は見当たらない. 本研究では,日本においてインセクトホテルを用いた環境教育が実践されるために,日本用に改良したインセクトホテルの開発を行うことと,より教育の現場で実践しやすい指針の提案を目的と定めた.
  • 五十嵐 真希子, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2015年 一般社団法人 日本デザイン学会
    アップサイクルとは,使われなくなった物や端材・廃棄物から,新たな価値を見出だし製品として再開発する行為を指す.アップサイクルの取り組みは近年増えているが,工業製品分野におけるアップサイクルについては未だ発展途中である.奥村(2014) による先行研究では,デザイナーが産業廃棄物のアップサイクルを提案する際に,糸口を掴むために使用できる3つの補助ツールを提案した.本研究では,先行研究で定義されたアップサイクルの概念と先の発想補助ツールに基づき,1つの製品種からコンセプトがそれぞれ異なる複数のアップサイクル製品を提案・制作することで,ツールの有用性と工業製品のアップサイクルの可能性を広げていった.また,現存しているアップサイクルに対する消費者の印象を調査しつつ,制作した製品が消費者にどのような印象を抱かせるのか,実際に受け入れられて価値が高まったかどうかを検討していった.先行調査からアップサイクルにおける重要な要素を引き出し,複数のプロトタイプを対象にそれらの項目について印象評価を行った結果,一次製品意匠や機能・特性を利用した物は,消費者に魅力的に映るということが分かった.
  • 鈴木 祐太郎, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2015年 一般社団法人 日本デザイン学会
    地域ブランディングとは、地域資源のブランド化と地域のブランド化が相まって相乗効果をもたらしつつ地域のブランドが確立されていくことで、地域経済や地域そのものの活性化がもたらされることが期待されるものである。とりわけ食・食文化を生かした地域ブランディングは多くの地方自治体が取り組んでおり、地域の特産物を活用した「おみやげ」のブランドは地域産の食材であることをアイデンティティとすることにより特定の商品のブランド化に留まらず、その地域全体のブランディングへとつながる可能性がある。複数の企業の土産品を統一されたパッケージで組み合わせて販売することにより地域全体の印象が強まる「地域統合おみやげブランド」は、ブランディングの力で土地の魅力や価値を高める施策であるとしてグッドデザイン賞を受賞するなどその価値が認められている。本研究では広域にわたる地域ブランディングを目指し、多品目の食品に対する1つの統一したブランド「地域統合おみやげブランド」を千葉県産の食品を事例として提案することを目的とし、千葉県の風土を表現したロゴマークと内容物によってパッケージの色が変わる「千葉巴」というブランドを提案した。
  • 石垣 純一, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2015年 一般社団法人 日本デザイン学会
    ユーザインタフェースの変更はそれだけでユーザの負担となるため、変更直後は使いづらくなったと評価されることが多い。しかし、実際に改良されていれば、繰り返し操作することによって慣れた後で操作性は上がるはずである。ユーザの慣れを考慮してユーザインタフェース変更を評価するため、十分に慣れ親しんだソフトウェアの改訂の前、直後、3ヶ月後の3時点でユーザの操作を観察し、分析・考察した。変更直後の操作性低下は3ヶ月後には以前通りに戻るが、それ以上良くなることは確認できなかった。開発者の狙いであった絞り込み機能による検索性の向上、ショートカット設置による機能へのアクセス性の向上は、十分に慣れた後の操作でも確認できなかった。
  • 福田 亮太, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2015年 一般社団法人 日本デザイン学会
    病院緑化という分野は来院者の精神的ストレスを軽減する目的で近年注目されており、植物工場は病院緑化に対し大きな利点を持っている。しかし現在病院に導入されている植物工場はコンテナ式で筺体自体が大きく、導入がエントランスや待合空間のみに留まっていた。病院緑化の本来の意味を考えると設置する場所を選ばず、また煩雑なメンテナンスを必要としない小型植物工場が求められることが明らかとなった。そこで今回はモジュール構造を用いることによって様々なスペースに対応でき、また等水位給水システムにより、ひとつのウォーターモジュールからパワートレインを継続しながら複数のプラントモジュール内の植物に培養液を供給にする形を採用した。これにより自由な数、好きな形でモジュールを組み合わせることが可能で、生育サイクルに関わらず複数の種類の植物を同時に育成できる植物工場を考案した。また、継続的、衛生的に植物工場を管理・運用してもらうためにメンテナンス面のデザイン展開にも注力し、新たな緑化手段としての植物工場の提案を行った。
  • 八里 大介, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2015年 一般社団法人 日本デザイン学会
    近年、経済状況の悪化や住民の価値観の多様化によって、行政主導でなく住民による地域活動が求められている。しかし、同じような経済状況・自然環境の2つの地域でも活動の成否が分かれることがある。その要因の一つは人的資源の差である。地域活動の先導役となる人材と、それに続く住民の有無が重要であり、彼らがうまく役割を分担できるような仕組みが求められている。本研究では、具体的な状況を把握するため京成稲毛駅近くで毎年11月に行われている灯篭祭り「夜灯祭」を事例に調査を行った。夜灯祭の運営では、リーダーが作業を細分化できなかったために、後手後手の運営に陥ったケースが見られた。不足が出ればその都度対応していくような現場調整的な運営の特徴があり、調整は立ち話の中で行われていた。そこで立ち話というスタッフ間のチェック機能を用いて、スタッフ会議中に作業の優先順位を決定できるツールを提案することで、リーダーの資質によらない運営を築く一助になると考えた。作業の優先順位をつけるにあたり、予想されるタスク同士のつながりを分類し、これを元に立ち話で抽出したタスクをスタッフ会議中に構造化できるツールを制作した。
  • 田中 重昌, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2015年 一般社団法人 日本デザイン学会
    RRP は商品の 識別、開封、販売、廃棄といった一連の作業が容易であるといっ た特性がある。近年、海外の小売りサプライチェーンでは陳列とプロモー ションを容易に行えるとしてRRP の利用が注目され導入が増え ている。一方、国内では一部の軽量な商品に対しては厚紙によるRRP が利用されている。そのため、陳列の際に商品が梱包されていた段ボールに手を 加えて工夫することもある。そこで国内のサプライチェーンに適した段ボール材のRRPを提案する。また提案したRRPと現在使われている梱包の使用感評価を行うとともにJIS規格に則った積み重ね試験、落下試験を行う。
  • 竹内 崇馬, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2015年 一般社団法人 日本デザイン学会
    降雪地域の冬において、除雪作業は生活する上で必要不可欠である。一軒家に住む家庭では生活者自身が除雪作業をしなくてはならず、大きな負担が強いられている。<br>除雪機を用いたとしても、毎日の除雪には多大な時間を要する。また、除雪時の落雪による事故も多発しており、冬季死亡事故の75%以上を占める。除雪の際には体に負担がかかるといった問題がある。その解決策として家庭用のロードヒーティングや行政による除雪サービスが挙げられるが、それぞれランニングコスト、オペレーター不足という問題が生じている。これらの問題点を改善し、除雪を行うことで起きうる支障や事故を削減するためにもより良い除雪機が必要であると考えた。 山浦らの(2013)の研究では「家の玄関に除雪機を設置し、人一人通れる道を除雪する」ことを使用シーンとし、ヒータを用いて雪を融解する除雪機の提案を行った。しかし、除雪時に融雪速度が低下し、雪が熱源の上で溜まってしまうという問題があり、改善の余地がある。<br>本研究の目的は先行研究の問題を踏まえ、降雪地域の家庭用小型自動除雪機を提案し、雪国での実導入を目指す。<br>
  • 郭 暁健, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2015年 一般社団法人 日本デザイン学会
    ブロック玩具は低年齢向け知育玩具が主だが,芸術療法の研究で,加藤(2006)は成人に対し,ブロック制作には活気の上昇や緊張や不安の軽減といった気分の変化を与える効果があることを確認している.このことによりブロック遊びは幼児のみではなく成人にも良い影響を与える遊びであることがわかる.本研究ではブロック遊びの可能性を広げるために,日常的に成人が楽しめるブロック玩具及びその遊び方の提案を目的としている. その結果として,提案物として重心に偏りのあるブロック玩具を制作した,これにより各ブロックに立つときの方向性,他のブロックを積んだ時の安定性など異なる特性をつけることができた.被験者の行動を観察した結果,多くの被験者は作品を制作する際に異なるブロックを持ち比べる.さらに立てる方向を変えるなどの行動を繰り返した.これによって大人でもじっくり触れ,容易に飽きさせないブロック玩具になったと考えられる.さらに遊びに使用するブロック数を制限することにより短時間で遊べるものとし,日常に取り入れやすくした.本研究は成人にブロック玩具を手に取るきっかけになり,ブロック遊びの可能性を広げた.
  • 松井 実, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2015年 一般社団法人 日本デザイン学会
    設計や設計理念は進化するが,人工物は進化しない.二重相続理論からミーム学,進化経済学の様々な理論を引き合いに,普遍ダーウィニズムを基板に進化学のアナロジーを設計に援用し人工物の系譜について論じる.人工物を時系列的に変化させるのは人工物そのものからの形質の直接的な相続ではなく,より高次の支配的なメカニズムの遺伝によるものである.それが設計や設計理念と呼ばれるものであり,特に後者は極めて長期間の洗礼に耐え形作られてきた,人工物にとっての遺伝子に匹敵するものかもしれない.文化の進化はラマルク的な主体的で意識的なフィードバックの中で考えられることが多いが,ダーウィン主義的な淘汰はより優れた設計理念,アイディアが我々のもつ資源,特に我々自身を消費して繁栄している構図を明らかにする.
  • 張 路, 徐 威, 小野 健太
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2015年 一般社団法人 日本デザイン学会
    イノベーションシンキングはスケッチ、ソフトウェアなどのように直接にデザイン技能を伝えるものではなく、各授業の段階において、多様の手段と方法を使って知らず知らずのうちに学生に分かってもらうものである。本研究は国際ワークショップを形式で、「授業設置のイノベーション」、「チームーワークの訓練」、「多文化と多学科の交差」及び「開放性の結果」その五つの方面からデザインのイノベーションシンキングを中心とする教育方法を検討した。
  • 小松 岳, 永瀬 彩子, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2014年 一般社団法人 日本デザイン学会
    植物工場とは、気象条件にほとんど影響されずに、安全で付加価値の高い植物を生産するシステムであり、近年その技術が現在海外でも注目され始めている。その中のひとつである中国において、大気汚染、残留農薬が深刻であり露地野菜への安全が求められている。また、消費の中心であるホワイトカラーの大半が亜健康と呼ばれ、疾患に至らないために日常的な健康管理な予防が求められている。そこで、中国での植物工場に対するニーズを明らかとし、安全な野菜が求められている中国市場に向けた、食で行う日常的な健康管理のための家庭用植物工場の提案を行う。三週間分の野菜を栽培することのできる、三つのユニットを持った筐体を提案する。より手軽な栽培ができ、中国人に受け入れられやすい土耕栽培を行うため、培地に有機人工土壌を用いた。栽培サイクルを三週間とし、一週間ごとに播種することで、野菜を毎日継続的に収穫できる。また自分の体調に合わせて必要な栄養素をもった野菜が、人工土壌と共に配達されるシステムにより、手軽に継続することができる。継続的に必要な栄養素をとることで、健康管理の意識付けに繋がると考えられる。
  • 鍾 イン, 永瀬 彩子, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2014年 一般社団法人 日本デザイン学会
    本研究は、デザインの視点から店舗併設型植物工場のあり方を示すことを目的としたものである。また、そのあり方は文化的、社会的背景により異なるという考えの下、日本と中国を取り上げ、それぞれの被験者にCGで製作した様々な店舗併設型植物工場のイメージを提示し、印象評価を行った。その結果、日本と中国における店舗併設型植物工場の印象構造を明らかにし、さらにそれぞれの国で、好まれる店舗併設型植物工場のあり方について、明らかにした。 その上、来店目的に適した植物工場、植物工場の外観が味覚に対する影響、植物工場併設店舗への来店意志とその理由について調査した。
  • 佐久間 彩記, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2014年 一般社団法人 日本デザイン学会
    昨今のデザイン対象の複雑化とデザイン活動の国際化は、デザイン評価に多大な影響を与えている。それらの動きに伴って、デザインを評価する基準や視点を明確にすることが強く求められている。本研究では、グッドデザイン賞における実際の審査に帯同しその様子を調査・観察した。調査から評価するにあたって重要とされる考察点を導き出し、重要語句を分類分析した。分析から、デザインを評価するためには3つの段階を踏む必要があることが指摘された。その3つとは、対象がデザインであるかどうか、対象が遵守すべき点を守っているか、対象がよいデザインかどうかである。次に、グッドデザイン賞には2つの視点と2つの役割があることが指摘された。2つの視点とは産業振興を目的とした視点と実際に対象を利用する立場であるユーザー視点である。2つの役割とは、これからのデザインの未来を指し示す指針としての役割と、今までの優れた活動を顕彰する記録としての役割である。これらの考察によって、整理された審査方法及び審査基準を考案した。明確化された審査方法及び審査基準は、これからのデザイン評価をより良いものとし、デザイン活動の活性化が期待できる。
  • 大門 祐亮, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2014年 一般社団法人 日本デザイン学会
    本研究では、東京メトロ国会議事堂駅および溜池山王駅を対象とし、乗り換え時のナビゲーションインタフェースを提案・制作し、エレベーター内でユーザーに提示することで、地下駅舎における自己の空間的位置の把握に対する有効性を検証した。 背景として、近年都心部には新たに既存の路線の下に地下鉄路線を通すため、地下駅舎は複雑な多層ネットワークで構成される傾向にあり、このような閉鎖的空間では自己ならびに対象の空間的位置づけが困難であり、利用者にとってはストレスや不安感といったネガティブな印象を抱く傾向があると指摘されている。 そこで本研究におけるナビゲーションの定義・領域を明らかにし、 既存のフロアガイドのサンプルを収集した。本研究で対象とした国会議事堂駅および溜池山王駅での地下駅舎を3DCGで空間を再現し、乗り換え時のナビゲーションインタフェースの制作を行った。男女の被験者に対しインタフェースをディスプレイに提示し、ユーザーテスト・印象評価を行った。エレベーターに本提案を設置することで、ユーザーが地下空間において自己の空間的位置づけを把握させることが可能であると考えられた。
  • 石原 愛子, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2014年 一般社団法人 日本デザイン学会
    現在子ども向けwebサイトが広く利用されているが、中でも子ども向けポータルサイトのトップページは大人向けの通常のポータルサイトと同じような構成となっており、子どもの調べ学習に適した構成であるとは考えられない。そこで本研究では、今ある子ども向けwebサイトのトップページをGUI要素でクラスター分けし、代表サンプルを用いた印象評価実験を行った上でデザイン要件を抽出した。また文部科学省の定める「探求的な学習」のサイクルを元に、自発的な調べ学習を実現するための設計要件を定めた。そしてこれらを盛り込んだキッズポータルサイトのGUIを提案し、制作したプロトタイプで評価実験を行った。その結果(1) メニュー数を二つ以下に絞る、(2)グラフィックやアニメーションに統一性を持たせ、世界観を創出する、(3)マウスオーバー/音などのインタラクションで即時的なフィードバックを取り入れる、の三点を取り入れた際の、調べ学習への効果を部分的に明らかにすることができた。
  • 瀧山 愛, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2014年 一般社団法人 日本デザイン学会
    21世紀における病院のあり方として国立病院機構が2005年に打ち出した「ガーデンホスピタル構想」は、病院内外の緑化や植栽を充実させることで来院者や職員、家族の精神的ストレスを軽減させることを目的とした構想である。 超高齢化社会を迎える今後の日本では、こうした人々の精神的ケアが重要とされているのである。この構想を受け、厚生労働省が主体となって病院緑化を全国で進めているが、維持管理の困難さや人件費等の問題があり十分な緑化が実現できていない現状がある。 一方、植物工場は最小限の人手で安定的に植物を成育するための新たな技術として開発されたものであり、近年注目を集めている。管理の容易さや植物のもつヒーリング効果が期待され、現在いくつかの病院で実験的な導入が始まっている。しかし、これらは内部構造としては従来のコンテナ型と呼ばれる形態の植物工場ユニットをそのまま流用したものである。そこで本提案では、植物工場を病院緑化のためのコンテンツとして考えた際、どのような要件を重視しデザインを行えば良いかを新たに提案し、維持管理が容易な病院緑化の一つの手段を提示することを目的とする。
  • 重田 りん, 小野 健太, 小原 康裕, 八馬 智, 蘆澤 雄亮, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2012年 一般社団法人 日本デザイン学会
    身体および精神のリハビリテーション方法として、園芸療法が近年日本でも取り入れ始められている。しかし現場で使用される園芸用品は、現在市場に出回っているそのほとんどが健常者向けのものである。これらは園芸療法における主なユーザとなる高齢者や身体および脳に障害を持つ方々にとって、必ずしも使いやすく安全な形態をしているわけではないと考えられる。本研究ではこのような園芸用品の中でも、最も使用頻度の高いものの一つである「剪定バサミ」に着目し、実際に使用している場面の調査を行いながら、新たな提案を試みる。具体的には、リハビリテーションセンターにおける園芸療法と、高齢者の庭仕事の二つの現場を調査して発見した問題を解決する、新しい機構の剪定バサミを提案する。<br>
  • 齋藤 南, 本山 拓人, 小野 健太, 小原 康裕, 蘆澤 雄亮, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2012年 一般社団法人 日本デザイン学会
    本研究では、千葉大学農産物直売所ー「みらくる」において、実際の店舗のリノベーション・デザインを行った。はじめにフィールドワークを通し、聞き取り調査や観察調査を行った。調査結果に基づき、農産物直売所に求められるデザイン要素を明らかにし、「みらくる」のブランドアイデンティティを決定した。 その後、情報デザイン、グラフィックデザイン、空間デザインの3つのデザイン領域から総合的にリノベーション・デザインを提案した。 実在する店舗デザインを行うことによって、農産物直売所が求められる役割、それに対するデザインアプローチの一端を明らかにした。
  • 江田 直紀, 田中 俊, 松井 実, 小野 健太, 蘆澤 雄亮, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2012年 一般社団法人 日本デザイン学会
    植物工場とは水耕栽培技術と環境管理システムを組み合わせた先進的な作物の栽培方法である.栽培領域の省スペース化,栽培工程の簡略化といった様々な利点を持っているため,農家の減少や食の安全問題などの農業問題の解決策として,注目を集めている.一方で,その人工的な栽培環境のため,マイナスイメージを持たれることも多く,これまでもそれらを払拭すべく,その産業展開の方法が検討されてきた.しかし,植物工場で生産される野菜の販売に関するブランディングは検討されていない.野菜の普及において,消費者が販売方法やパッケージから受ける影響は大きい.そのため,野菜の販売に対するブランディングは植物工場の普及に大きな役割があると考えられる.<br> そこで本研究では野菜の販売時におけるイメージ改善を目的に,千葉大学で実際に生産・販売される植物工場野菜のブランディング及びパッケージのデザイン提案を行う.<br>
  • テピタック タティヤ, 小野 健太, 蘆澤 雄亮, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2012年 一般社団法人 日本デザイン学会
    本研究の目的は、小売りサプライチェーンにおける使いやすさを考慮した、リテールレディパッケージ(RRP)の設計指針を確立する事である。RRPの特性は、商品の識別、開封、販売、廃棄などの一連の作業の容易性にある。消費者にとっては目につきやすくかつ扱いやすいため、小売店にとっては製品補充時に効果的である。しかし、RRPに関する研究RRPに関する研究はあまり多くない。なぜならそれらのほとんどは、ビジネス環境内の個人使用を目的として作られているため。本稿では既往論文の調査に基づき、 RRPのパッケージデザインに必要となる設計指針を示した。<br>
  • アキヨル エルマン, 小野 健太, 蘆澤 雄亮, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2012年 一般社団法人 日本デザイン学会
    人間の身体障害の分類に使用される多くの要因がある。これらは個人的な、環境要因と製品です。支援技術と呼ばれる車椅子生活を向上させるか、問題を作成するかに影響を与える。この研究では、製品のファクターが人間の身体障害に与える影響と製品の設計プロセスの要約と今後の研究のための情報がある。最初のセクションでは、障害についての文献研究、製品のファクターが人間の身体障害に与える影響と車椅子に関する研究がある。第二部では、製品のファクターがもっと簡単にわかるようなケーススタディのプロセスの紹介がる。第三部は研究結果となっている。
  • 李 夙曜, 小野 健太, 蘆澤 雄亮, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2012年 一般社団法人 日本デザイン学会
    植物工場とは、農業の知識と工学の産業技術を組み合わせた「食糧産業」という新しい産業集積の形だと思われる。 最近、台湾ではLED向け及び半導体事業向けの会社は自分の得意な技術で工業的な視点を植物工場の研究に取り入れている。農業分野に参入する企業が急激に増加している。 台湾大学と鴻海精密工業の植物工場開発に取り組んだ例として、東アジアに必要な葉物野菜の需要を解決するために研究を進めている。また、多くの企業が付加価値の高い漢方薬の材料や海藻などを LED照明技術を利用し新たな薬品を開発するための研究に使用している。 「天候に左右されず、どこでつくっても同じ品質の農作物を安定した価格で供給できる」という条件を満たす「植物工場」は多くの利点があるが、もちろん欠点もある。例えば、機械設備のコストはまだ高いし、顧客に教育することも不足などと考えられる。
  • 李 振鵬, 小野 健太, 蘆澤 雄亮, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2012年 一般社団法人 日本デザイン学会
    SNSブームは人間の社交範囲をある程度、広がった。人間もこのブームで、付き合う友達が増加したようだ。しかし、SNSブームにつれて、付き合う友達が多くなったが、現実には、われわれの孤独感がまだ、消していない。そして、現実にの人間交際は大部分が音声や表情、行為、行動などで、話し合う相手から獲得した真実の人間関係で実現される。それに、、SNSだけで、獲得した人間関係は軽薄感と不信頼感をある程度、示している。特に、コミュニティ-での人間関係に対して、コミュニティー友達との関係を強化するために、我々はSNS以外のある直面での交流が必要であると思われる だから、私たちはIHPFというものをデザインした。IHPFをメディアとして、コミュニティ-での人間関係の深度を増加して、それによって孤独感を消すと思われる
  • 牧野 喬, 佐々 牧雄, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2012年 一般社団法人 日本デザイン学会
    デザインプロセスにおけるプロダクトデザイナー(デザイナー)の重要な役割の一つにプロダクトデザイン評価(評価)がある。そしてその評価は様々な場面, レベルでの意思決定の材料として用いられる。現在行われている評価は一定人数のターゲットユーザー(ユーザー)の属性を持った被験者にアンケートやインタビューを通し評価を得る方法が主流である。しかしこの方法ではユーザーの属性に合う被験者を一定人数集めなければならず時間的, 金銭的にコストが高くなる。その為, 実際は殆どの場面でデザイナーによる「このデザインがどう思われるか」という評価の予測(評価予測)が行われている。しかし, デザイナーの評価予測精度に関する研究はなく予測精度に疑問が残る。そこで本研究では2度の実験を通しデザイナーの評価予測の確かさを明らかにし, その精度を上げる方法を模索する事で, 実際のユーザーの評価と代替できる方法について研究する。以上より、本研究の独自性は評価を得る為の材料をユーザーによる「このデザインをどう思うか」という評価ではなく, ユーザーに「このデザインがどう思われるか」というデザイナーの評価予測とするところである。
  • Paskevicius Algirdas, 小野 健太, 蘆澤 雄亮, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2012年 一般社団法人 日本デザイン学会
    ロゴをデザインする場合、色や形をはじめとし、様々な要素に配慮する必要がある。これまでロゴデザインに関する研究では色や形に関する研究は多々行われてきたが、素材の質感に関する研究はあまり行われていない。だが、素材もイメージを左右する大きな要素であり、研究の必要性はあると考えられる。そこで本研究ではロゴの一要素としてエコマテリアルの質感に着目し、素材の質感をロゴデザインの要素として用いる場合の指針を導き出すことを目的とした。本研究では日本の自動車会社6社のロゴをサンプルとして用い、それらに6つの素材を組み合わせ印象評価を行うことにより、ロゴデザインにおける最適な素材を導き出した。その結果、葉、木、竹がエコイメージを表現する素材として最も適したエコマテリアルであることが明らかとなった。<br>
  • 金 東珍, 小野 健太, 八馬 智, 小原 康裕, 蘆澤 雄亮, 渡邊 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2012年 日本デザイン学会
    本研究の目的は,&ldquo;Ubiquitous Banking&rdquo;へと変化する銀行環境において,新しくなった銀行のタッチポイント管理のために,使用者経験の測定を通じた顧客の新しい金融サービスに対するニーズと,銀行マーケティング手段としての金融サービス供給の必要性を把握し、新しいタッチポイントとなるATM機器空間を提案することである. まず,使用者経験を測定するために顧客の銀行におけるタッチポイント利用の観察調査をおこなった.そして,顧客の新しい金融サービスに対するニーズを把握するためにアンケート調査を実施し,顧客の新しい金融サービスに対するニーズをまとめた.最後に,サービスプロバイダである銀行側の金融サービスの供給の必要性を把握するために専門家インタビューを行なった. そして,ATM機器空間の使用者の間と,使用者と銀行の間の金融関連コミュニケーションをサポートすることができるような場所としての可能性を把握し,新しい金融サービスに対する需要と供給をまとめ,これからのATM機器空間の発展方法と変化したタッチポイントを利用した新しい金融サービスを提供するATM機器空間を提案することができた. <br>
  • 李 奎昊, 蘆澤 雄亮, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2012年 日本デザイン学会
    本研究は、コンバージェンスにおいて誤謬を避けるためのガイドライン構築を行うため、コンバージェンスの特性を把握することでユーザーと製品間の関係性を明らかにし、コンバージェンスを類型化することを目的として行った。コンバージェンスの中で製品を製品のコンバージェンスに研究対象とし、成功・失敗事例を調査し各々の特性を把握した。調査結果をもとに類似な製品をグルーピングし、ユーザーと製品間の関係について考察した。これらの結果をもとに製品コンバージェンスを4つの類型に整理することができた。
  • 王 時惠, 小野 健太, 蘆澤 雄亮, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2012年 日本デザイン学会
    昨今、モバイル音楽サービスに関する市場は全世界中で急速に成長しつつある。更なるユーザーの満足度向上を考えた場合、文化的なコンテクストを取り入れたサービスを構築するためのプロセス手法が必要となる。そこで本研究ではユーザメンタルモデルの特徴に基づいて、音楽サービス要件を導き出す新たなデザインプロセスの構築を目的とする。本研究では新興市場であるアフリカに向けたモバイル音楽サービス要件をケーススタディとし、従来のデザインプロセスとの比較を行いつつ直感的な操作に関する習慣や視覚的な好みの特徴を導き出す方法を検討した。その結果、6つの工程から成る新たなデザインプロセスを導き出した。
  • 金 永彬, 李 眞烈, 蘆澤 雄亮, 小原 康裕, 小野 健太, 渡邉 誠
    日本デザイン学会研究発表大会概要集 2012年 日本デザイン学会
    ショッピングバッグは世界的な環境汚染の大きな要因としてしばしば採り上げられる。 ショッピングバッグの問題点は、持ち手の部分が破れてしまうと使えなくなることである。 今回提案したLizard bagは、持ち手が切れた場合に点線が印刷されている上部と穴の部分を切り取れば再びショッピン グバッグとして使うことができる。また、「もう一度使用する」というコンセプトを考慮し、ショッピングバッグの材質は再生紙を使用することで廃棄されるショッピングバッグの量を削減して行けるものと予想される。