花澤 寿, 野村 純, 關 克義, 郡司 綾香, 野崎 とも子, 加藤 修, 塩田 瑠美
千葉大学教育学部研究紀要 54 223-225 2006年2月28日
Eating Disorder Inventory (EDI)を用いて,我が国の一般女子大学生における食行動および摂食障害に関連した心理特徴について調査した。EDIを作成したGarnerの正常対照群と比較したところ,過食,無力感,完全主義,内界への気づき,成熟恐怖,やせ願望,対人不信の7つの下位尺度で我々の調査群の方が有意に高得点であり,先行研究とほぼ一致する結果が得られた。調査対象とした2つの大学による差異を検討したところ,総得点,やせ願望,過食,自己像不満,無力感,内界への気づき,成熟恐怖においていずれも一方の大学の学生の方が高い傾向がみられ,所属集団により食行動および摂食障害関連にした心理傾向の差異がみられる可能性が示唆された。