田辺 新一, 関根 康介, 野村 真一, 三浦 和雅, 大橋 美帆子, 櫻田 忍, 阿部 宏, 矢野 光子, 原 由泰, 三上 忠仁, 板谷 大介, 梶山 昌弘, 渡邉 洋美, 大西 武彦, 粉川 雄一郎, 中村 泰輔, 中島 康彦, 武 倫夫, 町田 洋, 豊田 健司, 弘海 政信, 小林 裕, 藤崎 俊浩, 太田 和広, 村瀬 恵正, 吉田 昭彦, 小芝 一臣, 髙木 啓
千葉大学教育学部研究紀要 66(1) 199-203 2017年12月
[要約] スーパーサイエンスハイスクール事業の抱える課題の一つに評価がある。なぜなら,その特徴の一つに,「学習指導要領の枠に囚われない」ことが挙げられているように,学校間レベルでも,生徒間レベルでも,その学習活動が多種多様であり,一元的な評価を実施することが適切ではないからである。このような課題の下,群馬,茨城,埼玉,千葉のSSH担当者を中心とした我々は,ルーブリック評価に着目し,それぞれの授業に導入し,相互に検討を行ってきた。評価規準が明文化され,さらにその到達目標に至るまでの段階が示されるルーブリックによって,生徒は自身の学習活動の達成に向けて計画的に取り組むことができるというメリットが明らかとなった。また教員にとっても,ルーブリックを作成する段階で,互いの指導観を共有することができるという,学校経営上のメリットも明らかとなった。