泉 康雄 (担当:共著, 範囲:CO2の光燃料化と光燃料電池への応用)
シーエムシー出版 2020年7月31日
持続可能なエネルギー源を利用してCO2を燃料に変換できれば、持続可能社会でのカーボン・ニュートラル・サイクルを完成させることができる1,2)。再生可能エネルギーの中で、特に光エネルギーは莫大であり、地球に届く太陽光エネルギー1時間分が地球上で人類が使用するエネルギー1年分に相当する1)ことから、光エネルギー源の活用法が広く研究・開発されている。そうした、いわゆる「光燃料」をCO2から得るには、吸熱が必要で不利な反応を進める必要があるため、そのための光触媒の研究・開発が広く行われている1,2)。本章ではまず、CO2光燃料化のための触媒開拓・その作用機構を調べるための筆者らのアプローチについて述べる。さらに、CO2光燃料化技術を光燃料電池に適用する3)、あるいは光燃料電池4,5)と組み合わせる可能性について考える。